音楽用語「adagio(アダージョ)」の意味とは?
もともとはイタリア語で「くつろぐ」という意味のあるadagio(アダージョ)ですが、音楽用語としては速度記号の一つとして理解されています。この記事では音楽用語adagioの意味について代表的な曲の動画を交えながら紹介していきます。
音楽用語「adagio(アダージョ)」の意味とは?
Adagio(アダージョ)は「ゆっくりと」「静かに」という意味を持つ速度記号(速度標語)です。遅いテンポを表す速度記号は他にLargo(ラルゴ:幅広くゆったり)、Lento(レント:遅く)があります。
遅い順にLargo、Adagio、Lentoと並べて説明される場合もありますが、具体的な速度の差は厳密にはないという立場の考え方もあります。それより速いAndante(アンダンテ:歩くような速さで)とは明確に区別されます。
Adagioは元々はイタリア語(*最近は英語で書かれることも増えてきましたが、速度記号はイタリア語で表すのが一般的です。)で、「くつろぐ」という意味があります。Adagioは曲名にも使われますが、Adagioと名付けられた曲はどれもゆっくりと、落ち着いた曲想です。
Adagioの名曲
タイトルにAdagioという言葉が入っている、または楽譜にAdagioの指示がある曲を紹介します。
ピアノソナタ第8番「悲愴」第2楽章(アダージョ・カンタービレ):ベートーヴェン
弦楽のためのアダージョ:S.バーバー
エニグマ変奏曲 第9変奏「ニムロッド」:エルガー
アダージョ ト短調(アルビノーニのアダージョ):R.ジャゾット
交響曲第7番2楽章:ブルックナー
アダージョ・カラヤン
1995年に発売されたヘルベルト・フォン・カラヤンのコンピレーションアルバムです。タイトルにアダージョとありますが、選曲は幅広く、Adagio以外のテンポが指定されている曲も多く収録されています(1曲目からマーラーの「アダージェット(Adagietto:Adagioよりやや速く)」)。