ギターで指が痛くなるのは努力の証!初心者は誰しも通る道!
好きなミュージシャンに憧れてギターを始めた初心者の方の多くは、弦を押さえる左手の指が痛い事に挫けてしまいます。しかし痛みは上達の為には、避けては通れない道です。今回はギター初心者に贈る、痛い指との付き合い方や乗り越え方をご紹介します。
ギターを始めると左手の指が痛くなる。。
『痛ちちち〜!』そんな声が聴こえてきそうです。ギターを弾き始めた方は誰もが、弦を押さえる左手の指が痛いという、避けては通れない経験をしているのではないでしょうか?
ギタリストならおそらく誰もが経験している事です。ギターの弦というのは、スチールやナイロンなどの硬質な素材で出来ています。そんな素材で出来た太くて、かなりの強度で引っ張られているものを、指先で押さえているわけです。痛いのは当然というものです。
この痛い状態はしばらく我慢して弾いていると、なくなります。いつの間にか指の先の皮が厚く固くなり、痛いというのを感じなくなるのです。
このように指先が厚く固くなってくれば、ギターを弾く事に何の抵抗も感じなくなりますが、最初の頃の痛みを伴ううちは、少しだけギターを弾く事が怖くなってしまいます。
そんな時に大切な事は、あまり無理をしないという事です。根性論みたいなものはスポーツだけでなく、吹奏楽部や文化系でも未だに根強くあるもので、ギターも痛みに耐えて練習する事が上達に繋がる!何ていう考えもあるかも知れませんが、私は反対です。
あまり初期の指先の皮が薄く、痛みにもまだ慣れていない段階で頑張り過ぎると、ギターが嫌になってしまったり、本当に練習出来ないくらい指を痛めてしまう恐れがあるからです。
ギターを弾くと痛い指先は休ませながら
ですから痛い時は無理をせずに、休み休みやる事も、長く続けていく為には大事な事です。そうして、無理のないペースで弾いていくと、だんだんと指先の皮も厚くなり、痛みを感じなくなるのです。
『痛み』というものは、生き物にとっては危険を知らせる大切な信号です。何故ならそれは生命に関わる事であるからです。野生の動物は誰に教わるでもなく、本能で『痛み』が自身に与えるダメージを知っています。
ところが、知能が発達しているはずの人間はどういう訳か判断を誤ってしまい、痛みを堪えて無理をしてしまうのは皮肉な事です。無理を重ねていくと、やがてそもそもの目的、ここではギターを上達させる、という目標を達成させる事は難しくなってしまうでしょう。
ギターを練習していて指が痛くなるのは仕方がないとしても、痛みが2、3日も続く程にはやらない方が良いと思います。次の日はまだ痛くても、その次の日には、またギターに向かえるモチベーションを保てる事が大事です。
ギターの練習のし過ぎで、左手の指に豆が出来てしまったとします。そこで痛いのに無理に練習を続けると、豆の皮は破け、そこから雑菌が入ってしまい、傷が重症化してしまう事もあります。
また、豆ができた状態で弾こうとすると、その豆を庇う為、どうしても不自然なフォームになってしまったり、変な癖がついてしまうので、おすすめする事は出来ません。
どのくらいの期間で痛さはなくなる?
では、どのくらいギターを弾いていれば、指先の痛みは感じなくなってくるのでしょうか?その答えは、勿論個人差があると思いますが、だいたいギターの練習を始めて1ヶ月もすれば、指先の皮はだいぶ厚く、固くなります。
そしてそのまま、2〜3ヶ月もすれば痛みを感じる事もなくギターが弾ける様になるでしょう。指先の皮は無限に厚くなるわけではなく、刺激に耐えうる様に皮が強化されてくるのです。
痛みの対処法
痛みに対する対処法としては、弦の押さえ方の工夫が考えられます。もちろん、しっかりと押さえないと音がびびってしまったり、綺麗な音が出ませんが、必要以上に力を入れてしまわない様に、綺麗な音が出る必要最小限の力加減を意識する事は大事です。
こちらの動画で説明されている様にポイントは2つあります。フレットのなるべく右寄りを押さえるようにすると、少ない力で音が出やすくなります。またその時に、指を立てる様にすると、力が無理なく入りやすいです。
次にコードを綺麗に鳴らすコツについて、いつも素敵なYuka先生に教えていただきましょう。アコギの場合は特にですが、コードを押さえるというのは初心者のギタリストにとって、ひとつの山場となります。
ここでもいくつかのポイントがあります。彼女の様に手がそんなに大きいわけでも力が強い訳でもない女性が、アコギで綺麗な音を出しているのには、やはりコツをしっかり押さえているのですね。
まずはフレットの近くで押さえる、そして押さえる指は寝かせずに立てる事。そして、ネックの裏を押さえる親指の位置は、常に最適なポジションを取る事が大切です。これも正解があるわけではなく、自分自身にとってのベストポジションを探してください。
そして弦を押さえるのは指だけで押さえるという意識ではなく、腕全体、ひいては身体全体を使って押さえてるという意識を持って弾いていきましょう。
痛みは慣れるもの?
痛みとは、慣れてしまうものなのでしょうか。人間とは幸か不幸か慣れる生き物であるようで、幸せな事、楽しい事、気持ち良い事にもやがて慣れて、それが当たり前になってしまう生き物です。
それと同じように、不幸な事にも、つまらないという事にも、そして痛みにさえも慣れて、あまり何も感じなくなってしまうそうなのです。
心の痛みや、ましてや他人の痛みに慣れてしまってはいけないとは思いますが、ギター初心者が弦を押さえる指先の痛みに、ある程度慣れる事に関しては、良い事ではないかと思っています。
ギターを弾いていた人が、しばらく弾かなくなって、何年かぶりにギターに触ってみたとします。
とても久しぶりにギターを弾くのです。人間の身体は日々新陳代謝を繰り返しています。硬くなっていた指先も引かなくなると、段々と柔らかくなってきます。
また始めた時の様に指先が痛くなるのだろうな、と思います。そう思ってギターを弾き始めますが、あれ、思ったよりも痛くならないと、驚くかも知れません。
一度覚えたコードは、何となくでも手が覚えている様に、ギターの弦を押さえていた指先は新陳代謝を繰り返しても、押さえていない方の指先とは、明らかに質感が違っているのです。これは、一度ギターの弦を押さえる仕様になった指先が、その情報を次の代謝の時に繰り返しているからではないかと思っています。
一度痛い思いをしてバージョンアップされた指は、多少のブランクがあっても、弾き始めると意外と大丈夫なものなのです。(20年振りとかですと、また違うかも知れませんが)