【音楽用語】コンチェルトとは?意味・語源・おすすめ協奏曲についてご紹介

クラシック用語で「協奏曲」を意味する言葉「コンチェルト」。協奏曲とはいったいどんな曲?コンチェルトの意味・語源は?今回は、クラシック音楽の用語である「コンチェルト・協奏曲」について解説いたします。ちょっとした雑学として、みんなに自慢しましょう。

記事の目次

  1. 1.コンチェルトとは
  2. 2.コンチェルトの語源・意味・種類
  3. 3.コンチェルトとシンフォニーの違いは?
  4. 4.主なクラシックの演奏様式
  5. 5.おすすめ協奏曲(コンチェルト)
  6. 6.最後に

器楽曲

人の声を一切使わず、楽器のみで演奏される楽曲の事を「器楽曲」と言います。
この、「トッカータとフーガ」では、パイプオルガンのみで楽曲が構築されている、バッハの代表曲です。

上述の「コンチェルト」や「シンフォニー」もほとんどは、器楽曲にあたり、クラシックの演奏様式は主に「器楽曲」と「声楽曲」の2つに大きく分けられます。

組曲

組曲は、管弦楽曲をいくつか組み合わせて演奏する様式の事で、近代組曲になるとテーマ性を持たせて組み合わせた楽曲の事を指す言葉として用いられます。
代表的なものとして、ホルスト作曲の「組曲:惑星」などがあります。
この、「惑星」の中の曲「木星」に歌詞をつけたものが、平原綾香さんの「Jupiter」という楽曲です。
このように、組曲の中にも一度は聞いたことのある旋律が含まれていたりします。

室内楽

室内楽とは、オーケストラよりも小規模な編成で組まれた演奏様式の事を表す言葉です。オーケストラが2~30人であるのに対し、室内楽(チェンバーミュージック)は25人以下、通常2人から9人ほどで編成されています。その中でも、様々な形式の室内楽が誕生しているので、いくつかご紹介いたします。

弦楽四重奏

ヴァイオリン属の弦楽器、4つから成り立つ演奏法式。2本のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロで構成されております。18世紀半ば、バロック晩期の頃に、イタリアの作曲家であるアレッサンドロ・スカルラッティが「四重奏」を軸に作曲したのが始まりとなっています。

有名な曲として、ハイドンが作曲した「ロシア四重奏曲」「エーデルデイ四重奏曲」、モーツァルト作曲「ハイドン・セット」などが代表的弦楽四重奏曲です。

ピアノ四重奏

ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの4つから構成される四重奏曲。他のピアノ三重奏やピアノ五重奏よりも、4つの楽器が親和的に演奏され、独奏する音楽が少ないというのが特徴的です。

代表曲として、モーツァルト作曲「第1番ト短調K.478」「第2番変ホ長調K.493」、ベートーベン作曲「ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 作品16」などがあります。

声楽曲

上記の「器楽曲」に対し、人間の声などを使用する楽曲を「声楽曲」と言います。
ベートーベンが作曲した「交響曲第9番 歓喜の歌」はドイツの詩人であるシラーの詩「歓喜に寄す」が用いられ、日本でも年末になると歌われるほどの人気の交響曲です。
ちなみに、この歌の部分は第4楽章部分のみで、副題として「合唱」とつけられることもあるそうです。
 

おすすめ協奏曲(コンチェルト)

おすすめのピアノ協奏曲(コンチェルト)

モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488

モーツァルトが作曲したピアノ協奏曲。1730年から1820年までの時期に成立した「古典派」の中でも最高峰に位置するピアノ協奏曲として評されています。モーツァルトはピアノ協奏曲を27曲作曲し、この第23番はその中でももっとも有名な楽曲です。

この第23番の第2楽章部分は、1986年にリリースされた薬師丸ひろ子さんのアルバム「花図鑑」に収録されている「花のささやき」という楽曲にも使用され、この旋律に松本隆さんが詞をつけた曲となっています。

ショパン:ピアノ協奏曲第一番

ポーランド出身「ピアノの詩人」と呼ばれる作曲家「フレデリック・ショパン」によって作曲されたピアノ協奏曲。1830年に完成された楽曲で、この曲はショパンの弟子であるドイツの作曲家「フリードリヒ・カルクブレンナー」に献上されました。

ピアノが全体的な主軸となっている曲で、オーケストラはあまり目立たないのが特徴的です。
漫画「のだめカンタービレ」で主人公・のだめが演奏した楽曲としても有名です。

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第一番

ロシアの作曲家「ピョートル・チャイコフスキー」が作曲したピアノ協奏曲。この曲を作曲するにあたり、友人であるモスクワ音楽院の院長であった「ニコライ・ルビンシテイン」に刺激を受けて作曲したもので、のちにルビンシテインにこの曲を献上するも「陳腐な曲である」と酷評された、と有名なエピソードが残っております。

 

おすすめのヴァイオリン協奏曲(コンチェルト)

シベリウス:バイオリン協奏曲 ニ短調

フィンランドの作曲家「ジャン・シベリウス」が1903年に作曲したヴァイオリン協奏曲。シベリウスが作曲した唯一の協奏曲で、当初の評価は芳しくなく、のちにブラームスのバイオリン協奏曲を聞き、1905年に改訂したのが現行版となりました。

 

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調

ベートーベンが1806年に作曲したヴァイオリン協奏曲。中期の傑作と言われ、「ヴァイオリン協奏曲の王者」また、メンデルスゾーン・ブラームスと並び「世界三大バイオリン協奏曲」と評されている楽曲です。

叙情豊かで、のびやかな部分が高く評価され、この部分にはヨゼフィーネ伯爵未亡人との恋愛が関係していると推察されています。

モーツァルト:バイオリン協奏曲第3番

モーツァルトが作曲したヴァイオリン協奏曲。別名「シュトラスブルグ協奏曲」と呼ばれ、全体的に明るい雰囲気の楽曲として人気の高い協奏曲です。特に、第2楽章部分は情緒豊かな旋律部分が評価されていて、ハンガリー出身のヴァイオリン奏者「レオポルト・アウアー」は「驚嘆すべきアダージョである」と、評価しております。

最後に

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上記で紹介した曲以外にも、様々な協奏曲が残されております。

普段、私たちが聞いているJ-POPなどと比べて、芸術性の高いものが多く、中世では貴族の嗜みとしてこういった音楽が好まれておりました。

しかし、現在では動画や配信サイト、また市民ホールなどでこういったオーケストラの楽曲を楽しむことが出来ます。

新しい趣味として、クラシック鑑賞など初めて見ても面白いかもしれませんね。

また、当サイトでは他のクラシック記事も掲載しておりますので、ご興味のある方は一度閲覧してみてください。

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