BPMとは何?テンポについて分かりやすく解説!

曲の速さを表す言葉にBPMとテンポがあります。「もっとテンポを速くしよう」「BPMは〇〇」等と楽曲制作の際に使われる事が多いです。両者は広義で言えば同じですが、使われ方が微妙に違います。今回はBPM、テンポについて分かりやすく解説していきます。

記事の目次

  1. 1.BPMとテンポの違い① BPMとはどういう意味?
  2. 2.BPMとテンポの違い② テンポとはどういう意味?
  3. 3.BPMとテンポの違い③ BPMの速さ目安
  4. 4.あの有名な曲はどれくらいのBPM?
  5. 5.まとめ

BPMとテンポの違い① BPMとはどういう意味?

Photo byFirmBee

BPMとはBeats Per Minuteの略であり直訳すると1分間辺りの拍数という意味になります。英語の略語ですね。ちなみに拍とは曲の基準となるリズムの周期の事です。

拍を感じる為に、一例として米津玄師のLemonを流してみましょう。

夢ならばどれほど良かったでしょう
       ⇧
この部分を一定の間隔で8回拍手してみましょう。

細かく言うと

夢ならばどれほど で4回

良かったでしょう で4回 拍手をする事になりますね。

拍手をした時に、拍手と拍手の間は一定の速さで刻む事が出来たでしょうか?一定の速さで刻むその単位をビート(Beat)と呼ぶのです。よくドラムで8ビートを叩く等と言われますが、それはBeatという単位からきています。

BPMは1分間の拍手の回数の事を言うのです。BPMが速い程、当然拍手の回数も増えるので、曲調も速くなりますね。

「BPMは曲の速さを数値化したもの」と考えて下さい。

医学用語でもあるBPM

BPMは医学用語で心拍数という意味もあります。私たちの心臓も一定のリズムを刻んでいます。1分間に心臓が60回動けば、BPMは60回です。手首の親指側に、反対側の指を押し当てると拍動が測定出来ます。人間の場合、通常のBPMは60回~90回、BPMが120回を超えると肩で息をする位心臓が頑張っている状態です。

一見音楽と関係ないと思うかもしれませんが、「BPMに心拍数の意味合いがある」という事は、作曲をする上での共通認識や、イメージを形作る上では役に立ちます。

BPMとテンポの違い② テンポとはどういう意味?

テンポ(Tempo)は速さ、リズム等を意味する意味する言葉です。英語ではなくイタリア語なのですが、音楽用語として定着してきています。

テンポはBPMよりもっと広い意味で使われます。特に作曲の際は、「もっとアップテンポな曲にしよう」「ドラムのテンポがサビで遅くなっている」等、曲の速度を決める際に使われます。

勿論日常生活でもテンポという言葉はよく使いますよね?速度、動きの機敏さという意味で問題ないと思います。

ざっくりと言えばBPMは曲の速さを数値化して共通認識を持ったもの、テンポは曲の速さのイメージというところでしょうか。

曲を作る時はBPMを必ず決めよう

作曲の際、BPMは決めているでしょうか?演奏はドラム、ベース、ギター各楽器の縦の軸がしっかりと噛み合わないと、良いグルーヴ感は生まれません。各パートが何となく演奏していた時に脳内のBPMにズレが生じていると思われます。またBPMを定める事で、皆が共通認識を持って楽曲を演奏する事が出来ます。

測り方はメトロノームと演奏が噛み合うかどうかです。メトロノームを150に設定してみて遅いようなら160、それで早い場合は155等、徐々にすり合わせていくのです。

地味な作業ですが、楽曲のイメージを作る上では不可欠な事ですね。

BPMとテンポの違い③ BPMの速さ目安

音楽のジャンルにより、BPMはある程度決まっています。

特にクラブ系ミュージックBPMとリズムにより棲み分けがされています。

具体的に言えば
・Drum&Bass(ドラムンベース)… 150~180
・Dubstep(ダブステップ)…138~142
・EDM…128前後
・Electro(エレクトロ)…110~150
・House(ハウス)…120~130等など

曲を作る上ではBPMの設定は重要です。バラードを作るならバラードに合わせたBPMで作曲しましょう。

おおよその目安として
・60~80 バラード向け。人間の心拍数に近く落
ち着かせる効果がある。
・90~140 ミドルテンポ。J-POPやロック等、幅広いジャンルで使われる。
・150~170 ハイテンポの曲。
・180~200 ハードコア、スピード感のある曲
となります。

勿論BPMがゆっくりだとしてもドラムの叩き方やリズムの取り方で疾走感を表現する事も出来ます。あくまで参考としてもらればと良いでしょう。

あの有名な曲はどれくらいのBPM?

こちらでは有名な曲のBPMを紹介していきます。やはりスローバラードな曲はBPMがゆっくりとしており、疾走感のある曲はBPMが速い事が分かると思います。順番に見ていきましょう。

米津玄師 Lemon

先ほど紹介した米津玄師のLemonのBPMは87です。これは先ほど紹介したスローバラードに近い値ですね。

Foorin パプリカ

子どもたちもつい踊ってしまうパプリカですが、BPMは101です。この楽曲のBPMがもう少し遅く、スローバラードの領域だと踊りにくいですし、更に早いと今度はゆったりと踊れません。ミドルテンポに位置するこのBPMはちょうどよいと言えますね。

星野源 恋

ダンスミュージック、ファンク等の要素も持つこちらの楽曲ですが、BPMは158とされています。パプリカよりもキレのあるダンスが必要とされますが、こればBPMの影響が大きいでしょう。わりとハイテンポな曲と言えますね。

RADWIMPS 前前前世

アップテンポな曲と言えば、「君の名は」で一世を風靡した前前前世でしょうか。こちらのBPMは190となります。拍手をしてみるとLemonとの違いが良く分かります。200を超えると段々曲のビートについていけなくなります。

まとめ

いかがだったでしょうか?BPMは曲の速さを数値化したもの、テンポは曲の速さをイメージづけるものという違いはお分かりいただけたでしょうか?普段から「この曲のBPMは…」と測定する癖を持つ事で作曲にも役立ちますし、気持ちに合わせた曲選びが出来ますよ。

関連記事

Article Ranking