【音楽用語】コンチェルトとは?意味・語源・おすすめ協奏曲についてご紹介
クラシック用語で「協奏曲」を意味する言葉「コンチェルト」。協奏曲とはいったいどんな曲?コンチェルトの意味・語源は?今回は、クラシック音楽の用語である「コンチェルト・協奏曲」について解説いたします。ちょっとした雑学として、みんなに自慢しましょう。
コンチェルトとは
「コンチェルト」とは、協奏曲を表す言葉です。
近年では「信長協奏曲」などで、この言葉を聞いたことがある人のほうが多いのではないでしょうか。
主に、英語・イタリア語などでは「コンチェルト」と呼ばれ、ドイツ語では「コンツェルト」ととも呼ばれております。
コンチェルトの語源・意味・種類
「コンチェルト」、つまり「協奏曲」という現在での意味は、「独奏者と管弦楽が演奏する器楽曲」という意味です。
…と言っても、あまりピンとこない人が多いでしょう。
簡単に説明すると、「一人の演奏者とオーケストラが共に合奏する曲」という意味になります。
クラシックの中には「ピアノ協奏曲」や「バイオリン協奏曲」という言葉を聞いた方も多いのではないでしょうか。
コンチェルトの語源・歴史
コンチェルトの歴史は長く、誕生は16世紀頃と言われております。
この時は、モテットと呼ばれる声楽曲などと共にオルガンを弾くことを指した言葉として使われていました。
この曲の形式を「コンチェルタート様式」と呼び、初期バロック音楽の新機軸になったとされています。また、この時期に誕生した「声楽コンチェルト」などは、この時の意味のまま、現在使われております。
そして、17世紀初頭に音楽家のアドリアーノ・バンキエリが「Concerti ecclesiastici」という曲を作曲しました。ここから、現在の「合奏協奏曲」へと意味を変えていきます。
「コンチェルト」の語源はイタリア語から来ています。この語源にあたる言葉にラテン語の「concerto」があります。
「concereto」は2つの言葉に分けられ、「con」は「一緒に」、「cereto」は「認識」「決定」を意味し、「concereto」は「論争する」「競争する」という意味の単語になります。
「協奏曲」とは少々遠い意味に聞こえますが、「協力し合って、お互いを高めていく」という意味での「競争」「論争」という意味として捉えることも出来ます。
いずれにせよ、「コンチェルト」には「concereto」という言葉が語源となっているようですね。
また、「音楽会」などを意味する英語の「concert」の語源も、ラテン語の「concereto」から来ております。
なので、「コンチェルト」と「コンサート」は非常に近しい関係性を持った言葉なんですね。
コンチェルトとシンフォニーの違いは?
では、「コンチェルト」ともによく聞く「シンフォニー」とはどのように違うのでしょうか。
「シンフォニー」は「交響曲」を意味する言葉で、「交響曲」は「管楽器」、「弦楽器」、「打楽器」で構成されるオーケストラで演奏される楽曲を表します。また、協奏曲が3つの楽章から成り立ってるのに対し、交響曲は4つの楽章から成り立っているのも違いの一つです。
交響曲は17世紀の中ごろに成立した演奏様式で、もともとはオペラの序曲の部分を「シンフォニア」と呼び、この序曲の部分のみを独立させた演奏が起源とされています。
有名なものとしては、ベートーベンが作曲した「交響曲第5番 運命」や「交響曲第9番 歓喜の歌」。
モーツァルトが作曲した「交響曲第41番 ジュピター」などがあります。
いずれも、音楽の授業で聞いたことがあるのではないでしょうか。
主なクラシックの演奏様式
では、クラシックにはどのような演奏方法があるのか、
いくつか、動画と共にご説明いたします。