【amazarashi】これだけは聴いておけ。ファンが支持する名曲11選

皆さんはamazarashiと言うバンドをご存知でしょうか？メディアにはあまり登場する事のないバンドですが、その独特の世界観と、強いメッセージ性を持つ歌詞が、多くの世代に共感を呼んでおり、今最も期待されているアーティストです。

今回はamazarashiを知る上で聴くべき11曲の楽曲について紹介していきます。

amazarashiは2007年に青森で結成されたバンドです。バンド名には

「日常、降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝しだが“それでも”というところを歌いたい」

と言う意味が込められています。バンド名は何度か変更されており、元々はとSTAR ISSUEと言う名前でした。2009年にはあまざらし、2010年に現在のamazarashiと言う表記になりました。

これまでに6枚のシングル、9枚のミニアルバム、4枚のフルアルバムをリリースしています。3月11日に5rdアルバム「ボイコット」もリリース予定です。

最近では「東京喰種トーキョーグール√A」や「僕のヒーローアカデミア」「どろろ」等、アニメの主題歌に起用される事が多く、amazarashiを知らない層にも聴かれる事が増えています。

メンバーはメディアに登場する事はなく、ライブでも顔を出す事はありません。これは秋田ひろむが有名になる事を避けている事と、歌詞や歌の世界観を壊したくないと言う想いが関係しています。

amazarashiのライブは客席の間に紗幕が張られ、そこに投影されたさまざまな映像と演奏が見事にリンクして進んでいきます。映像は評価が高く、ライブというよりは映画と言う感覚です。

メンバーはvocal &guitarの秋田ひろむとkeyboard &chorusの豊川真奈美の2人で構成されています。

ライブではサポートメンバーとして、guitar、bass、drumが加わります。

本名　      秋田弘
生年月日　1980年3月25日
青森県上北群横浜町出身。デビュー当時青森県のむつ市在住でしたが、現在は青森市に住んでいます。

秋田ひろむは高校の頃から友人とバンドを組んでいました。19歳の頃、青森から上京しようと思った矢先、メンバーでもあり親友でもあった「ひろ」が事故で亡くなります。

のちに単身で上京。2000年にCHAMELEON LIFEと言うバンドを結成しますが、2006年に解散してしまいます。秋田ひろむは挫折を味わい、青森に戻り引きこもる生活を送ったそうです。

友人の死、挫折による劣等感等、秋田ひろむの歌詞には今までの人生経験が色濃く反映されているのです。

こちらは19歳で亡くなった友人「ひろ」に向けて歌われた曲です。ひろを思う気持ちと、秋田ひろむを支えてくれる彼女がいる事が分かります。

秋田ひろむの歌詞は「暗い」と評される事がありますが、彼はあえて暗い歌を歌っているのではありません。「絶望の中にある僅かな希望」を拾い上げて歌にしています。

強いメッセージ性のある歌詞については、後ほど詳しく紹介していきますね。

秋田ひろむは断片的に過去が語られていますが、keyboardの豊川真奈美については情報は殆どありません。楽曲では女性コーラスが度々入りますが、ほぼ全て豊川真奈美が担当しています。

秋田ひろむは彼女の事を「馬が合う」「仕事を山ほどとってきてくれる」と話しており、良き理解者でもあるようです。

実は2人は2014年に結婚した事が当時のファンクラブの会報で発表されています。

続いてamazarashiを今後聴いていく上で、まずは押さえておいて欲しい曲を紹介していきます。2017年より前の楽曲はベストアルバム「メッセージボトル」に収録されています。

「この曲がない」と思う人もいるかもしれません。それだけamazarashiは名曲が沢山あります。初めて聴く人もこの記事を機会にamazarashiの魅力を知っていただけたら幸いです。

1stAlbum「0.6」の1曲目に収録されており、amazarashiの原点とも言える曲です。

秋田ひろむが青森で再び音楽を始めようと思ったのは、過去の挫折を「そんなことあったよね」と笑い飛ばせるようになりたいと思ったからでした。

この楽曲で再考されている「光」とは人生の中にある「希望」の事だと思われます。

こちらは冒頭の歌詞です。「もし生まれ変わったら？」その問いかけに対し、秋田ひろむは「そんな事言いたくない」と否定しています。

挫折を味わい、暗闇の中でもがき、神様さえも頼る事の出来ない世界の中、秋田ひろむは僅かな愛着を手に入れます。それは「彼女」の事であり、「光」なのだと思われます。

もし生まれ変われるなら、今までの失敗や後悔を回避して、新しい自分を手に入れられるかもしれません。でもそれは手にした僅かな愛着を手放す事になるのです。

今がどれだけ苦しくとも、雨晒しの中を生きようとも、それは君が日陰の中にいるからだと秋田ひろむは歌います。

それはこの楽曲を聴く人だけでなく、自分自身にも問いかけたものだと思われます。

この楽曲は全体を通して陰鬱とした雰囲気が漂いますが、それぞれの人生の中にある「光」を求めて生き続けて欲しいと言う強いメッセージが込められているのです。

「0.6」に収録されており、「光、再考」とは対照的な楽曲です。「光、再考」が自分と周囲の小さな世界を歌う曲だとすれば、「つじつま合わせに生まれた僕等」は世界の中に組み込まれた自分の事を歌っています。

初期の名曲として名高く、メッセージボトルでは初期の楽曲と、再録された楽曲が収録されています。PVでは冒頭に秋田ひろむの詩の朗読を聴く事が出来ます。

こちらの楽曲は「過去から未来へ」と世界が続いていくところから始まります。

大きな歴史の流れに抗えないまま「僕等」は懸命にもがいて生きる意味を探します。結局はどんな人も最後には死に、やがて土に還ります。そんな時に僕達が出来る事はなんでしょうか？

秋田ひろむは「一生かけて愛する事」だと述べています。ろくでもない世界の中にも僅かな希望がある事を伝えている点では、「光、再考」と伝えたいメッセージは同じなのではないでしょうか？

amazarashiの中でもとにかくメッセージ性の強い楽曲であり、是非とも初期と新録の両方を聴く事をお勧めします。