長調と短調の一覧を紹介!【ヘ長調/嬰イ長調など】

音楽のメロディーや伴奏(和音)の中心音を調(キー)といいます。
そのキーの構成を調性といい、長音階の調性が長調、短音階の調性が短調と呼ばれています。
これらのキーと長調、短調の組み合わせでハ長調、イ短調などと呼ばれています。
今回は、この調をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.長調と短調を一覧で見たい
  2. 2.長調と短調の一覧

長調と短調を一覧で見たい

まずは、主に用いられる調性の一覧をご紹介します。

この楽譜の欄を見てください。
ト音記号の隣に#や♭がいくつかついています。
この記号を調号といいます。

この数でその調が決まっています。

例えば、調号が全くついていない長は、長調ではハ長調、短調ではイ短調となるわけです。

調号と長調、短調を詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。

【音楽理論】調号とは何か?初心者にも分かりやすく丁寧に解説 | FLIPPER'S
楽譜の頭に「♯」や「♭」がついていることがあります。 これを調号といいます。 調号はその曲の調性、いわゆるキー(KEY)を表しています。 よく「ハ長調」とか「C」とか言われるものです。 今回は、調号が何を意味しているのかをご説明します。

長調と短調の一覧

これから長調・短調に分けて代表的な調性を楽譜とともにご紹介します。

長調編

ハ長調

最初は調号なし、つまりピアノでは白い鍵盤(白鍵)だけで弾ける長調です。
必ず最初に習いますよね?
長音階の基本となる調ですので、覚えておくと便利です。

ハ長調の代表曲はこちら。

最後の「受け止め~て~る~」が「ドドシラ~シ~ド~」となっています。

ト長調

#が1個つくとト長調になります。

ト長調の代表曲はこちら。

曲の途中でイ長調に転調していますね。イ長調は#がファ、ド、ソとなります。

ニ長調

#が2つ。
ニ長調です。
ちなみに、#のつく順番は決まっていて、最初はファ、そのあとドとなり、ファ、ド、ソ、レ、ラ、ミ、シの順番になります。
ピアノの鍵盤を追いかけると、ファの5つ上のド、ドの5つ上のソ、となってます。

ニ長調の代表曲はこちら。

親しみやすい曲ですが、意外に難しい調性なんですね。

ロ長調

一気に難しくなりましたね(笑)。
#が5つでロ長調です。

ロ長調の代表曲はこちら。

へ長調

今度は♭の調です。♭1つはへ長調。

ヘ長調の代表曲はこちら。

変ロ長調

♭2つで変ロ長調。
「変」とは♭のことを言います。ちなみに#は「嬰」といいます。

変ロ長調の代表曲はこちら。

変ト長調

また、一気に難しくなりました。
♭6個で変ト長調です。

変ト長調の代表曲はこちら。

ちなみにこの調、#から見ると嬰ヘ長調と一緒なんです。

嬰へ長調の音階

だれもが知っている嬰ヘ長調の曲はこちら!

実際の譜面では、最初の16分音符2音がアウフタクトになっています。

そう。ねこふんじゃったです。
そういえば、黒鍵ばかりで弾きますよね。

関係ないですが、吉田美和さんの衣装が紅白の小林幸子に負けないくらいの迫力ですね(笑)。

短調編

イ短調

ハ長調と同じで調号がありません。
ラから白鍵のみを弾くと、あら不思議イ短調のできあがりです。
ただ、正確に言うと、短調には「自然短音階」、「和声的短音階」、「旋律的短音階」の3つがあります。

イ短調における短音階3種

下の音階に行くにしたがって、短調っぽさが出てきて切ない感じがしませんか?
これは短調ならでは、進行の音階に不自然さがでるためこのような音階が存在します。
どれが良いとか悪い、ではなく3つの音階を曲の感じで使い分けることが必要だからです。
詳しくは、偉大なる藤巻メソッドの生みの親、藤巻浩先生の解説をご覧ください。

で、イ短調の代表曲はこちらです。

やっぱり日本の心は演歌ですね。
ほとんど白鍵のみでこの曲が弾けるとは驚きです。
さすが、三木たかし先生です。

ホ短調

長調でも、短調でも#や♭のつく順番は同じです。
#ファの短音階でホ短調です。

ホ短調の代表曲はこちらです。

Stay with me
硝子の少年時代の
破片が胸へと突き刺さる
舗道の空き缶蹴とばし
バスの窓の君に
背を向ける

この最後の「背を向ける」の部分が、「シ~ド#~レ#~ファ#~ミ」と旋律的短音階が使われています。
山下達郎先生ならではのいいメロディーですね。

変ロ短調

いきなり♭で難しくなりました。
♭5つで変ロ短調です。

代表曲はこちら。

短調の切なさが存分に発揮されている曲ですね。

嬰イ長調?

長音階でルート音を設定すれば、原理的に12個の長調ができます。
例えばルート音をラ#にすれば嬰イ長調となりますが、こちらは#が10個付くことになります。
反対に、ルート音をラ#ではなくシ♭ととらえれば、変ロ長調で♭が2個になります。

この2つは音階としては全く同じ音の構成ですので、どちらの調性でも同じ曲になります。
このように、音階は12個できるものの現実には調号が少ない方が優先するため、#♭が6個までの調が一般的に用いられます。

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