カラオケの定番曲となっている『残酷な天使のテーゼ』が人気な理由を徹底考察!
アニソンの中でも人気な「残酷な天使のテーゼ」は新世紀エヴァンゲリオンのOPとして起用されて以降、長年に渡って人気曲として愛されています。今回はそんなエヴァンゲリオンのOP曲でもある残酷な天使のテーゼの人気の理由について見ていきましょう。
新世紀エヴァンゲリオンOPとして広く知られる「残酷な天使のテーゼ」
日本のアニメの代表と言っても過言ではないほど人気となったアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」、通称エヴァ。
1995年にアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」が放送されて以降人気に火がつき、1997年には「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを君に」、2007年には「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版として「エヴァンゲリオン新劇場版;序」、続いて「エヴァンゲリオン新劇場版;破」、「エヴァンゲリオン新劇場版;Q」とエヴァンゲリオンが幅広い年代に愛されていることがわかります。
そして2021年の現在では「シン・エヴァンゲリオン新劇場版:||」が公開中で、連日Twitterのトレンドにはエヴァに関連するワードがトレンド入りするほどの人気ぶりを見せています。
そんな幅広い年代から人気を得ているエヴァンゲリオンですが、エヴァンゲリオンの曲といえば?と聞くと、みなさんが高橋洋子さんの「残酷な天使のテーゼ」と答えるのではないでしょうか。
実際に、カラオケの人気曲ランキングではアニソンのジャンルだけでなく、全ジャンルを含めた総合ランキングでも長年に渡ってランクインしているほど歌われていることがわかります。
今回はそんな大人気の「残酷な天使のテーゼ」について、人気の理由やエヴァンゲリオンとの関係性についてご紹介していきたいと思います。
「残酷な天使のテーゼ」は1995年にアニメ放送に合わせてリリースされた
エヴァンゲリオンのOP曲として有名となった「残酷な天使のテーゼ」ですが、現在公開中の”新劇場版”では流れることがなく、1995年から放送されていたアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のOPとして流れていた楽曲となります。
実際に放送されていたOPは上記の動画となり、放送当時は一大ブームを巻き起こすほどの人気ぶりでした。
社会現象まで発展した「エヴァンゲリオン」を支えた楽曲の一つとなっている「残酷な天使のテーゼ」ですが、ここまで人気が出たのにはいくつかの要因が理由となっていると思います。
その人気の理由について取り上げていきたいと思います。
エヴァンゲリオンOP人気の理由;歌詞とアニメーションのリンク
なぜ「残酷な天使のテーゼ」に釘付けになってしまうのかと言いますと、歌詞とアニメーションの一致が画期的だったという点です。
例えば、「少年よ神話になれ」という歌詞とともに青空を振り仰いだり、「羽」という歌詞と共にエヴァ初号機の背中に現れる白い羽、最後には主人公のシンジくんが笑顔になっている様子など、視聴者が飽きずについつい見てしまうような仕上がりとなっています。
もう少しわかりやすく例えると、パチンコの大当たりというのは「キュキュキュイン」という派手な効果音と一緒に画面上のアニメーション演出が一気に派手になったりするので、その演出がみたい!という方が多かったり、ハマってしまう方が多いみたいです。
また、エヴァンゲリオンのストーリー上、”シンクロ率”と言うのは物語のキーとなっており、「残酷な天使のテーゼ」とアニメーションのシンクロ率が高いのも魅力の一つではないでしょうか。
このように、つい見たくなるようなOPに仕上がっているのが人気の理由です。
エヴァンゲリオンOP人気の理由:異常な密度のカットの連続
また、先程の人気の理由と少し似てしまうのですが、ものすごい密度でカットが入れ替わるのも、視聴者が釘付けになる理由の一つではないのかなと思っています。
通常、認識できないほどのカットの連続が続いてしまうと、人間はみることを諦めてしまうことが多いのですが、「残酷な天使のテーゼ」の場合、サビの盛り上がりに近づくにつれて、カットの回数を増やしていき、最後の盛り上がりでは異常な密度でカットを入れています。
先程パチンコの例を挙げましたが、こちらも同様の理由で派手な演出になっており、ついついハマってしまうということになります。
最近の言葉で言うと”脳汁が出まくる演出”ということになるかと思います。
エヴァンゲリオンOP人気の理由;イントロ部分
「残酷な天使のテーゼ」が人気な理由として、イントロ部分の入り方が絶妙に良いというのも人気の理由だと思います。
イントロ部分の歌詞は「残酷な天使のように、少年よ神話になれ」ですが、実際にOPの映像と一緒に確認してみると以下のようになるかと思います。
「ざ」:暗闇に青い波動
「んこくな天使のように」:赤い背景に天使
「少年よ」:青い背景に生命の樹
「神話になれ:青く光り燃える炎
エヴァンゲリオンのストーリー上、死海文書がベースとなっている部分があるということで、”天使”や”生命の樹”というのがとても重要視されるかと思います。
そのため、イントロでミステリアスな雰囲気を醸し出しているというのも、視聴者がつい見てしまう要因の一つなのではないかなと考えています。
「残酷な天使のテーゼ」の歌詞を読み解く
次に、高橋洋子さんの「残酷な天使のテーゼ」の歌詞について読み解いていきたいと思います。
歌詞の意味をより深く理解することにより、エヴァンゲリオンをもっと楽しむことができるかもしれませんよ!
曲名にも使われている”テーゼ”とは?
初めに、曲名にも使われている”テーゼ”という意味について知る必要があります。
「テーゼ」はドイツ語となり、日本語に訳すと「定立」となります。
「定立」とはどんな意味なのか?と言いますと、命題を立てることという意味となり、さらにわかりやすくいうと、”正しいと認める主張”となります。
残酷な天使のテーゼ:A、Bメロ
まずはイントロからAメロ部分の歌詞について部分的に読み解いていきたいと思います。
蒼い風がいま 胸のドアを叩いても
私だけをただ見つめて
微笑んでるあなた
そっとふれるもの もとめることに夢中で
運命さえまだ知らない いたいけな瞳
だけどいつか気付くでしょう
その背中には 遥か未来 めざすための羽根があること
Aメロ部分では悲しむ母親の心情が描かれている模様です。
母親が現在見つめている「あなた」というのは、碇シンジや綾波レイなどのチルドレン世代の子供たちのことでしょうか。
この母親が「いたいけな瞳」と思っているので、子供時代のような素直さが残っているのかもしれませんね。
子供というのは親があってこそ生きていけるもの、Aメロでは親子の幸せな時間が描かれているように思えました。
しかし、母親は子供がいつか親元を旅立ってしまうことを知っています。
まさに雛が親鳥の巣から旅立ってしまうように...これが「羽」と表されているようですね。
残酷な天使のテーゼ:サビ
次に曲中で度々繰り返されることとなるサビの歌詞について読み解いていきたいと思います。
残酷な天使のテーゼ
窓辺からやがて飛び立つ
ほとばしる熱いパトスで
思い出を裏切るなら
この宇宙を抱いて輝く
少年よ 神話になれ
いつか巣立ってしまう子供をみて、悲しい気持ちとなる母親ですが、天使のような我が子がいずれ親元を離れる、という運命を受け入れた母親を歌っている詩となっています。
小さかった子供は思春期となり、反抗期として母親に反抗することもあるでしょう。
それでも我が子の夢を叶えるために支え続ける母親の強さが伺えます。
また、もっと成長していき、宇宙や神話といったスケールの大きい夢を持って生きていきますが、それでも応援する母親の様子が伝わってきますね。
いつかは私の元を旅立ってしまう運命、しかしその運命を受け入れないといけないという母親の強い愛情が描かれている、これこそが「残酷な天使のテーゼ」なのではないでしょうか。
同様に、エヴァンゲリオンでもシンジくんがもうエヴァに乗りたくないと逃げ出したり、誰かを守りたいという気持ちでエヴァ初号機に乗って戦ったりと、自分の意思で生きる道を選ぶ描写がいくつか見受けられますが、アニメのストーリーと「残酷な天使のテーゼ」の歌詞がシンクロしている点にも注目が必要ですね。
まとめ
今回はエヴァンゲリオンのOPとしても有名な「残酷な天使のテーゼ」の人気の理由や歌詞の意味についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
新劇場版のストーリーをより深く知りたい!という方はアニメ版、漫画版のエヴァンゲリオンをみることになると思います。
「残酷な天使のテーゼ」の歌詞を理解することで、エヴァンゲリオンのストーリーもわかりやすくなり、もっと楽しめるようになるかもしれませんね。
TV版エヴァンゲリオン放送から26年間という長い年月によって完結するストーリーを十分に楽しむためにも、いろいろな視点からエヴァンゲリオンを見てみてくださいね。
以上、カラオケの定番曲となっている『残酷な天使のテーゼ』が人気な理由を徹底考察!でした。