ダウンタウン浜田雅功×小室哲哉のコラボ名曲『WOW WAR TONIGHT』!
90年代、TKブームと呼ばれる真っただ中に、小室哲哉さんがダウンタウンの浜田雅功さんと共に歌をリリースしました。タイトルは『WOW WAR TONIGHT』。ミリオンヒットとなったこの歌にはどんな思いが込められたのか。今回は、浜田雅功さんの歌を解説します。
ダウンタウン浜田雅功×小室哲哉の企画ユニット、H Jungle with t
2020年から2021年にかけて放映されたテレビアニメ『D4DJ First Mix』。このEDテーマにある楽曲が使われ、ツイッターにトレンド入りするなど話題を集めました。
その楽曲は、1995年にリリースされたダウンタウン浜田雅功さんのユニット「H Jungle with t」が歌唱された楽曲『WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント』です。この楽曲をプロデュースしたのが、当時「TKブーム」として、様々なアーティストを世に送り出していた音楽プロデューサーの小室哲哉さんです。
今もなお、歌い継がれているこの名曲『WOW WAR TONIGHT』について今回はご紹介いたします。
『WOW WAR TONIGHT』とは
この曲が制作されるきっかけとなったのが、フジテレビ系列で放映されていたダウンタウンさん司会の音楽番組『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』です。
1994年当時、ダウンタウンさんと『ダウンタウンのごっつええ感じ』でレギュラー出演されていた篠原涼子さんがリリースした小室哲哉さんプロデュースの楽曲『恋しさと せつなさと 心強さと』が200万枚の売り上げを超える大ヒットを記録するなど、まさに「TKブーム」絶頂期だったのです。そして、小室さんがゲスト出演された際に浜田さんが冗談半分で「小室さんが曲を出したら売れるんやから、僕にも曲を作ってくださいよ」と、発言したことがきっかけで、この企画が誕生しました。
ちなみに、ユニット名の「H Jungle with T」とは、浜田さんのHと小室さんのTからきており、ジャングルとはイギリスで誕生した音楽ジャンルの事を表しております。
「ジャングル」は、1990年代にサンプラーを多用した楽曲ジャンルで、日本ではH Jungle with T以外にも「globe」などが代表的なアーティストとして挙げられます。
作詞作曲は小室さんが担当され、作詞にあたり小室さんは「経験は豊富だけど、決して説教じみているわけではなく、男性から『俺もこうなりたい』『こういう人がいてくれたら』と思える存在」など、テレビでの「浜ちゃん」のイメージから着想を得て、歌詞を書いたそうです。
そして、1995年3月15日にシングルとして発売されました。
『WOW WAR TONIGHT』の記録
本作のリリースに関して、浜田さんは「10万枚もいかないかもしれない、小室さんの作った曲は全部売れているから、これで売れなかったら俺のせいだ」と、不安になっていたそうです。
しかし、リリースされるとオリコンランキングでは7週連続1位、『COUNT DOWN TV』でも7週連続1位を獲得するなど記録的なヒットとなり、累計213.5万枚を売り上げる記録的なヒットとなりました。
このヒットの要因について、小室さんは「ダウンタウンのファンが200万人いての結果ではなくて、2~4千万人の大衆に受け入れられた上での10~5%だと思う。それで200万は十分考えられる数字でしょう」と、解説しております。
この213.5万枚というのはお笑い芸人がリリースした全CDの中でも売り上げ歴代1位という記録を保持しており、現在もその記録は破られておりません。
その他の代表的なお笑い芸人ヒットソング
情けねえ
『情けねえ』は、1991年5月29日にリリースされたお笑いコンビ・とんねるずさんの17枚目のシングル。
とんねるずさんはお笑い芸人として活躍する一方で、アーティストとしても活躍され、オリコン調べのお笑いタレントの歴代シングル・アルバム総売上枚数1位、また芸人で唯一、東京ドームで単独コンサートを行うなどアーティストとしても輝かしい経歴を誇っております。
「情けねえ」は、同年に勃発した湾岸戦争の事をテーマにした楽曲で、とんねるずさんらしいストレートなメッセージが籠った楽曲となっています。また、2018年3月に終了した『とんねるずのみなさんのおかげでした』のラストでも歌われており、歌詞の一部をフジテレビへの熱いエールに変えて歌ったのが記憶に新しいです。
浅草キッド
『浅草キッド』は、1986年8月15日にリリースされたビートたけしさんのアルバム『浅草キッド』に収録された楽曲。
作詞作曲もビートたけしさんが担当され、売れていない若手芸人の頃を回想した内容で、現在も多くの芸人さんに愛される楽曲となっています。歌詞に登場する「煮込みしかない くじら屋で」とは、現在も浅草にある「捕鯨舩」という居酒屋でたけしさんが若手の頃にお世話になった先輩芸人さんが経営していらっしゃるお店となっています。
Grandma Is Still Alive
『Grandma Is Still Alive』は、1994年7月21日にリリースされたGEISHA GIRLSのデビューシングル。
「GEISHA GIRLS」は、ダウンタウンさんによるユニットで、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』のトークコーナーの観覧に坂本龍一さんが来ており、松本人志さんが「いっちょやな、世界の坂本に曲書いてもらって全米デビューするんですよ」と発言したことをきっかけに生まれた音楽ユニットです。
ちなみに、このユニットにも小室哲哉さんが参加されており、紅白歌合戦には松本さんがGEISHA GIRLS姿で乱入されました。
ナンダカンダ
『ナンダカンダ』は、2000年3月8日にリリースされた藤井隆さんのデビューシングル。楽曲をプロデュースされたのは、小室哲哉さんの弟子でもある音楽ユニット「access」のキーボード担当・浅倉大介さんです。
1997年ごろから吉本新喜劇内のオカマキャラが全国区でブレイクし、1999年には『笑っていいとも』のレギュラーになるなど、全国区の芸人として認知され、この「ナンダカンダ」は楽曲のポップさも相まって28.7万枚の売り上げを記録し、この年の紅白歌合戦へ出場されております。
明日があるさ
Re:Japanの『明日があるさ』は2001年3月28日にリリースされたデビューシングル。
原曲は1963年12月1日にリリースされた坂本九さんの楽曲で、恋する女性に中々打ち明けることのできない男子学生の新條を歌にしたコミカルな楽曲となっております。
この楽曲のタイトルが基になった日本テレビ系列のドラマ『明日があるさ』の主題歌がRe:Japanによるカバーの本曲です。当時の作詞を担当された青島幸男さんが新たに歌詞を付け加え、サラリーマンの奮闘を描いた楽曲となりました。
Re:Japanにはドラマで主演を務めたダウンタウンさんに加え、藤井隆さん、山田花子さん、ココリコさん、ロンドンブーツ1号2号さん、間寛平さん、花紀京さんらが参加されています。
本望でございます〜芸人魂の詩Part II〜
『本望でございます〜芸人魂の詩Part II〜』は、2004年4月14日にリリースされたNO PLANの1stシングル。
NO PLANとは、テレビ朝日系列で放映されていたバラエティ番組『内村プロデュース』内で生まれた音楽ユニット。同系列の音楽番組『ミュージックステーション』に出演するために結成されたユニットで、メンバーは内村光良さん、さまぁ~ずさん、TIMさん、ふかわりょうさんで構成されています。
チキンライス
『チキンライス』は、2004年11月17日に「浜田雅功と槇原敬之」名義で出されたコラボシングル。
作詞は松本人志さんが担当されており、松本さんの幼少期の思い出をつづった切ない歌詞に、槇原さんの温かみのあるメロディーがマッチし、素敵なクリスマスソングとして仕上がっております。また、歌詞について槇原さんはのちに「クリスマスソング=恋愛ソングという常識を覆した。素晴らしい」と絶賛されています。
ちなみに、バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』では、この曲のタイトルを取った覆面レスラー「エル・チキンライス」が登場しております。正体はもちろん、松本さんです。
まとめ
2010年代にはDISH//、AAA、華原朋美さんなど様々なーティスとにカバーされ、現在も多くのアーティストに影響を与えたこの楽曲。鬱々とした昨今ですが、この曲を聴くことで少しだけ頑張ろうという気持ちが湧く、そんなエネルギーの溢れる楽曲となっております。
現在のテレビでの浜田さんとは少し若い「浜ちゃん」としての魅力が十分に詰まった楽曲なので、この記事で興味を持っていただき、一度視聴していただければ幸いです。
また、当サイトでは他にも様々なジャンルの楽曲をご紹介しているので、参照してください。