ケルト音楽で使われる楽器をご紹介!
ゲーム音楽やポピュラーミュージックにも昨今、用いられるようになっている「ケルト音楽」で、主に使用されている楽器のサウンドを聴いたことがありますか?個性豊かで特徴的な心地よいサウンドの楽器ばかりです。今回はケルト音楽で主に使われる、魅力的な楽器たちを紹介します。
ケルト音楽の特徴
ケルト音楽というのは西ヨーロッパで継承されていった民族音楽であり、幅広い音楽ジャンルの総称です。
ケルト音楽を作り出した民族「ケルト人」の歴史は記録が少ないため謎が多いですが、アイルランド・スコットランド・マン島などに住んでいた人々のことだと伝えられています。
1980年代後半に、世界的人気を誇るアイルランドのシンガーEnya(エンヤ)が登場したこともあり、次に紹介している記事にあるようにゲーム音楽などにも積極的に取り入れられるようになりました。
ケルト音楽の特徴の1つは何と言っても、他のジャンルではあまり耳にできない個性豊かな楽器の音色です。
今回はケルト音楽に使われる、唯一無二のサウンドを持つ楽器の数々を紹介します。
ケルト音楽についてさらに詳しく知りたい方は、次に紹介している記事のうち「ケルト音楽とは?どこの国でどういう音楽なのか紹介!」をご参照ください。
ケルト音楽で使われる楽器
ケルト音楽で使われている、個性的で魅力的な楽器を紹介します。
ポピュラーミュージックではなかなか聴けない存在感あるものばかりなので、サウンドを聴いているだけでも楽しいですよ。
ケルト音楽で使われる楽器①:ハープ
ハープ、またはアイリッシュ・ハープがケルト音楽で多く使われる楽器です。
気品ある美しい音色が特徴的で、12本~40本の弦をはじいて演奏します。
幅広い地域の人々を示す「ケルト人」という民族ですが、どこの地域も共通してハープを演奏する人が活躍していたそうです。
当時は「吟遊詩人」といって各地を旅しながら詩を歌う人々が使っており、アイルランドの国章に用いられるほどケルト人にとって重要な楽器でした。
ケルト音楽で使われる楽器②:ティン・ホイッスル
ティン・ホイッスルは縦笛で、6つの穴を押さえたり吹き込む息の加減を調整したりして音程を変えながら演奏する楽器です。
大ヒット映画『タイタニック』のテーマ曲である『My Heart Will Go On』にも使用されました。
リコーダーを小さくしたような見た目で、速い奏法にも対応しやすくなっています。
ケルト音楽で使われる楽器③:フィドル(バイオリン)
バイオリンはイタリア語ですが、英語だとフィドルと言います。
民族音楽ではバイオリンのことを「フィドル」と呼ぶのが一般的です。
フィドルはケルト音楽で使われる楽器の中でも、地域によって奏法がさまざまで自由度が高いことでも知られています。
アイルランドの音楽の歴史の中でフィドルが特に多く用いられた時期もあったほど、ケルト音楽を語る上では欠かせない楽器です。
ケルト音楽で使われる楽器④:バグパイプ
バグパイプは袋に空気を送り込んで音を鳴らす楽器で、もっともよく目にするのがスコットランドのグレート・ハイランド・バグパイプです。
息を吹き込んで演奏するタイプのもので、恐らく「バグパイプ」と聞いた最も多くの人が連想するでしょう。
イリアン・パイプスという、ひじを使って空気を送り込み演奏するバグパイプもあります。
こちらは映画『タイタニック』の中でも登場しました。
息を吹き込むバグパイプにはガイタ・ガレガというものもあります。
スタジオジブリの映画『ゲド戦記』のサウンドトラックにも登場していることで話題です。
ケルト音楽で使われる楽器⑤:木製フルート
木製フルートはアイリッシュ・フルートとも呼ばれています。
通常のフルートよりもシンプルな作りで安価で入手可能であり、音量もそれほど大きくなく、音域は2オクターブほどしかありません。
クラシックなどで一般的に使用されているフルートと比較すると、ふくよかで温かい音色です。
ケルト音楽で使われる楽器⑥:コンサーティーナ
コンサーティーナは見たことがない方も多いかもしれません。
こちらは1800年代に大流行した楽器で、ボタンを押しながら蛇腹を伸縮することで音が鳴ります。
小振りながらダイナミックなサウンドで、ダンス音楽が好まれるアイリッシュ系の民族には人気が高かったようです。
ケルト音楽で使われる楽器⑦:アコーディオン
アコーディオンの出現により、一部地域では同じ蛇腹で演奏する楽器であるコンサーティーナが使われなくなりました。
鍵盤が付いているタイプのものを連想される方が多いと思いますが、2ロー・ボタン・アコーディオンといって、ボタン式のものが民族楽器では主流です。
ケルト音楽は初心者でも始めやすい音楽?
ケルト音楽は1曲が短く、4分音符や8分音符などを多用しており、速い奏法が少ないため楽器初心者にもおすすめです。
楽譜などの資料ではなく口伝えで伝承されていることもあり、決まり事が少なく演奏法も自由なため、細かいことを気にせず楽しく演奏することが基本になっています。
セッションのように即興で楽しめるのもケルト音楽の魅力です。
正解がないという奥の深さを持ちながら、初心者でも楽しく演奏できるジャンルになっています。
これから楽器をはじめたい方にも、非常におすすめです。
まとめ
今回は西ヨーロッパに古くから伝えられている民族音楽、ケルト音楽で主に使用されている楽器を紹介しました。
独特な音色は聴いているだけでも心地よく、これから楽器の練習を始めたい方にもおすすめです。
この記事をきっかけにケルト音楽の奥深さに触れて、より音楽を楽しみましょう!