青山テルマといえばこの曲？「そばにいるね」に込められた想いについて徹底分析！

青山テルマは、1987年奈良県に生まれました。祖父はトリニダード・トバゴ人で彼女はクォーターという事になります。日本語名は『じゅり』という名前があるので、本名は『青山テルマじゅり』になります。

小学校の6年生までは、奈良から往復4時間もかけて大阪のインターナショナルスクールに通っていました。

10歳の頃から歌う事に興味を持ち始め、ゴスペルを習っていた彼女は12歳でアメリカのロサンゼルスに家族と共に移住します。その後数年かんをアメリカで過ごし、2002年に一時帰国を果たします。

その時に、音楽関係者から声をかけられた事が、彼女がプロの歌手を目指すきっかけになったと言います。

その年の冬に帰国した彼女は、東京のインターナショナル・ハイスクールに通いながら、ボイストレーニングを始めプロの歌手を目指していきます。

アメリカンスクールを卒業後は、上智大学国際教養学部に入学します。在学中の2007年にシングル『ONE WAY』でメジャーデビューを果たします。

このデビュー曲はオリコンランキング最高98位と振るいませんでしたが、セカンドシングルとしてリリースした『そばにいるね』はオリコンランキングで1位を獲得し、青山テルマの名前は全国的に知れ渡る事になります。

その後も彼女は『何度も』や『忘れないよ』『Believe』など良質な楽曲を世に送り出しています。

『あいのり』の主題歌であった『大っきらい　でもありがと』や映画『ドラえもん　のび太の人魚大海戦』の主題歌『帰る場所』なども好評でした。しかし、なんといっても青山テルマの代表曲といえば、多くの人がこの『そばにいるね』を思い浮かべるのではないでしょうか。

SoulJaの『ここにいるよ』のアンサーソングと言われている『そばにいるね』の歌詞を読み解いて、その意味を検証していきたいと思います。

『そばにいるね』は2008年1月23日にリリースされた、彼女の2枚目のシングルです。アルバムでは同年3月にリリースされた、ファーストアルバム『DIARY』に収録されています。

前年の12月に着うたダウンロード配信でまず発売され、配信では約850万ダウンロード、シングルは約55万枚の売り上げを記録しています。

この楽曲はドラマの主題歌などにはなっていませんが、NTT DoCoMoの2008年春季のキャンペーンソングに起用されています。

オリコンシングルチャートで、アルバムと共に最高1位を記録しています。アンサーソングによる1位獲得は史上初となる快挙です。

日本で最も売れたダウンロードシングル、最も売れたシングルとして何とギネスの世界記録にも認定されています。

この楽曲の大ヒットにより『第59回NHK紅白歌合戦』にも出場を果たしています。

日本のヒップホップミュージシャンであるSoulJaと彼女が、共通の友人の紹介で知り合い、カラオケでテルマの声を気に入ったSoulJaが作ったのが『ここにいるよ』だと言われています。

SoulJaの『ここにいるよ feat.青山テルマ』が男性目線で遠距離恋愛を歌った歌詞で大ヒットを記録した事を受けて、今度は女性の視点から恋人を待ち焦がれる切なさを歌ったバラードが生まれました。

『ここにいるよ』のアンサーソングとして今度は、青山テルマ feat.SoulJaでリリースされたのが『そばにいるね』でした。
 

今度はアンサーソングの元となった『ここにいるよ』を聴いていただきましょう。それぞれの歌詞にも注目して聴いていただくと、まるで恋愛小説を読んでいる様な、その架空のドラマの主題歌の様な錯覚を覚えてしまいます。
 

『ここにいるよ』はSoulJaの2007年リリースの5枚目のシングルで、アルバム『Spirits』に収録されています。
 

それでは大ヒット曲『そばにいるね』の歌詞を追いかけながら、その意味を考察していきましょう。
 

あなたの事を今でも思い続けている。という事は、今は一緒にいるわけではなく、離れている関係である事が推測されます。どんなに時が流れていこうとも、あなたのそばにいたいという歌詞からは、他の人に気持ちが移ってしまってはいない、まだその“あなた”に対する未練というか、気持ちがとてもある事がわかります。

この2人はかつては恋人同士であったのでしょうか。そして今は遠くに離れてしまっているのでしょう。彼女の方はまだ彼の事をずっと想っているようですね。彼の方の気持ちが変わってしまったのでしょうか？

ここはSoulJaによるラップパートです。男性目線でのリリックが歌われています。『んな事より、飯食ったか？』なかなかのオラオラ系です。

ちくしょう、やっぱ言えねえやと大事な事が伝えられない、強ぶっているけどシャイな男心を見せています。ギャップ萌えというやつでしょうか。

悪ぶりながらも、女性を気遣う様子が伺えます。そして、「言えねえ」と言う事で逆に十分に言っているという事実にも、実は気がついているような気がします。だってモテる男ですもん。

ここで私にはひとつの疑問が浮かびあがります。どうしてこの2人はお互いに想いあっているのに、別れてしまったんでしょう？どうしてどうして僕たちは、別れてしまったのだろう？

そしてテルマによる女性パートに戻ります。ここの歌詞の意味を考えていきましょう。一緒に過ごした時間はもう過去のものとなり、取り戻す事は出来ません。

彼女は彼とずっと近くにいたかったのですが、彼の行動を見ているとどこまで信じていいのか、よくわからなくなってしまう時があったのでしょう。そんな時に傷つく自分を守る為、忙しそうにして彼との距離を取ってしまっていたのでしょう。

そうしているうちに二人の間の距離は大きくなってしまい、今では元に戻れないくらい遠くに離れてしまっています。実は二人が離れてしまっているのは、実際の距離ではなく心の距離なのかもしれませんね。

再び、男性パートです。彼は悪ぶって強そうに振る舞ってますが、実はシャイな青年の様ですね。伝えたい気持ちを結局彼女に告白する事は出来ずに、彼女が去ってしまった様です。

彼女が誤解する様な行動をしてしまった、自分を悔いている様にも感じます。でも、本当はそうじゃないんだと、君の事が1番大事なんだと、大切な一言がどうしても言えずに二人は別れてしまいます。

時は過ぎていきますが、もう彼女は写真の中にしかいません。お互いに好きであっても、どうして人は別れてしまうのでしょうか。

彼女の方も写真の中の彼との思い出しか、今は残っていません。でも、一緒に過ごした何気ない瞬間が、何でもない様な事が幸せだったと思うのです。

彼からの連絡をいつも何時でも待っていた、そんな自分がいじらしく思えてきて苦しいのです。

今でも彼の事を考えて待っているのです。会えない時間が尚更想いや切なさを募らせます。会えない時間が愛育てるのです。目を閉じればそこに君がいます。

最後の男性パートです。ここの意味を見ていくと、彼女の方と同じ気持ちでいる事がわかります。

そしてここまで来るとお互いの気持ちが、相手に伝わっていない事が感じられます。そしてそれこそが、この曲の切なさを生み出しているという事に気がつきます。

お互いに相手を想っていても、人の心というものは複雑です。世の中にはこういった想いをしている人が実はたくさんいるのでしょう。この楽曲は男女の恋の切なさをたくさん教えてくれます。
 

お互いに想いあいながらもすれ違い、そして大切に思っていながらも、別れてしまう。そんな経験は多くの人が味わっている事でしょう。

だからこそ沢山の共感を呼び、ギネス認定まで受ける大ヒットを記録した名曲『そばにいるね』は今でもファンの心を掴んで離さないのでしょう。
 

近年では2019年に『In This Place〜2人のキズナ』をリリースした青山テルマ。その明るいキャラクターでラジオ番組のパーソナリティも務める彼女の、これからの活躍にも期待しています！