ケルト音楽とは?どこの国でどういう音楽なのか紹介!
この記事では、ケルト音楽について徹底解説します。ケルト音楽ってどんな音楽?ケルトってどこの地域を指すの?どんな楽器が使われるの?など、ケルト音楽の基礎知識についてご紹介していきます。おすすめのケルト音楽も聴くことができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ケルト音楽とは?
「ケルト音楽」とは、その名前の通り、ケルト文化圏で生まれた民族音楽や、そこから発展した音楽の総称です。
ケルト音楽といっても、エンヤのような美しいヒーリングミュージックや、伝統的なアイリッシュ音楽のような軽やかなものまで、その種類はさまざまにあります。
ケルトとはどこのことなの?
そもそもケルトとは一体どんな場所を指すのでしょうか。
ケルト音楽における「ケルト」とは、ケルト文化圏のこと。ケルト語派の言語や歴史、音楽などが発展していったケルト諸語圏を指します。
ケルト諸語圏とは、アイルランド・ウェールズ・ブルターニュ・スコットランド・コーンウォール・マン島の6つが中心。「ケルト人」、「ケルト系」などと総称される人々が暮らしていたエリアです。この6つのエリア以外にも、ケルト系の移民は数多く存在すると言われています。
ちなみに「ケルト人」とは、「ケルトの血を受け継いでいる人々」のことではなく、ケルト系の文化や宗教、習俗などを共有する人々のことを意味するようです。
ケルト音楽の特徴
ここからは、ケルト音楽の特徴や、よく使われる民族楽器などをご紹介していきます。
ケルト音楽の特徴その1:バグパイプ
ケルト音楽では、バグパイプが非常に多く演奏されています。
バグパイプと言われてもピンと来ない方もいるかもしれませんが、スコットランド民謡と言われれば、分かる方もいるかもしれません。
タータンチェックの民族衣装で、数本の音管を持つ楽器、バグパイプを演奏する姿を見たことがありませんか?
とても変わった形が印象的な楽器ですが、その歴史は古く、なんと1,000年以上も前から演奏されていると言われています。
ケルト音楽の特徴その2:ケルティックハープ
ケルティックハープ、別名アイリッシュハープもケルト音楽を代表する楽器です。
クラシック音楽で演奏されるハープより少し小ぶりのサイズですが、その大きさはバラバラ。「ハープは床に置いて演奏するもの」と思う方も多いかもしれませんが、ケルティックハープには膝に置いて弾けるものもあるようです。
ケルト音楽の特徴その3 :ティンホイッスル
ティンホイッスルとは、アイルランド発祥の縦笛のこと。指穴を6つもつ木管楽器です。調や音色によって管を使い分けて演奏されます。
ティンホイッスルの「ティン」とは、英語で「ブリキ」の意味。もともとはブリキを丸めて作られる管楽器でしたが、今ではいろいろなプラスチックや黄銅などさまざまな素材で作られています。
ケルト音楽の特徴その4:フィドル
ケルト音楽で欠かせない楽器がフィドルです。ヴァイオリンじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、それも無理はありません。フィドル=ヴァイオリン、まったく同じ楽器です。
なぜ呼び方が違うのか、それは何語から派生しているかの差です。ヴァイオリンはイタリア語から派生した言葉ですが、フィドルは英語。主にクラシック音楽ではヴァイオリンと呼ばれ、ケルト音楽のような伝統音楽においてはフィドルと呼ばれることが多いようです。
ケルト音楽の特徴その5:同じフレーズを繰り返すことが多い
ここまではケルト音楽でよく演奏される楽器をご紹介してきましたが、楽曲的な特徴といえば、同じフレーズを繰り返すことが多いことが挙げられます。
ヒーリングミュージック的なゆったりとした曲のイメージがあるかもしれませんが、同じフレーズを何度も繰り返していくことで、楽曲がどんどん盛り上がっていきますね。
ケルト音楽のおすすめの曲
それでは最後に、おすすめのケルト音楽を3曲ご紹介していきます。
One Two Three - Kan
アイルランド発の4人組ケルティックバンド、Kanの「One Two Three」は、軽やかで爽やかな北欧の風を感じさせる一曲。
フルート、フィドル(バイオリン)、ギター、ドラムという少人数編成ですが、人数の少なさを感じさせず、華やかさすらありますね。ケルト調なメロディーと現代的なサウンドとが、絶妙に合わさっている音楽です。
This - Donna Taggart
ドナ・タガートは、北アイルランド北西部に位置するティロン州出身のケルト音楽歌手。「Jealous of the Angels」(天使への嫉妬)をカバーした際には、ケルト圏のみならずアメリカやカナダ、オーストラリアなどでも話題を呼びました。美しいハープのような歌声が、ケルト音楽らしい穏やかなあたたかさを感じさせます。
彼女の1stアルバムには、アイルランド民謡の「Danny Boy」、ケルト民謡「Grace」などが収録されていますよ。
Boy In the Boat - Lúnasa
アイルランド出身の5人組ケルティックバンド、Lúnasa。先ほどご紹介したKanと同様に、ケルト調の音楽と現代のロックやポップスなどが巧みに混ぜられています。
「Boy in the Boat」は、ケルト音楽ならではの陽気な雰囲気と、圧倒的グルーブ感が楽しめる一曲です。
【まとめ】ケルト音楽は予想以上に幅広い
この記事では、ケルト音楽とはどういった音楽なのか、その特徴や楽曲の紹介などを中心に説明してきました。
おすすめのケルト音楽を聴いてくださった方はお気づきかもしれませんが、ケルト音楽は今もなお発展し続けています。伝統的な側面を残しながらも、現代のロックやポップスも取り入れ、新たな魅力を生み出しているのです。
ヒーリング・ミュージックのようでありながら、陽気でもあり、ダンサブルでもあるケルト音楽。気になった方は、ぜひ今回ご紹介した楽曲以外も聴いてみてください。