どの世代からも大人気!カラオケの定番ソング『島人の宝』を歌詞を中心に曲を深堀る
BEGINのヒット曲『島人ぬ宝』。メロディーや歌詞に温かい思いが込められた、聴いただけで沖縄の景色が思い浮かぶ名曲です。今回は、カラオケでも多くの人に歌われる人気曲であるBEGINの『島人ぬ宝』について歌詞を中心にその魅力をご紹介していきたいと思います。
曲の舞台はもちろん沖縄
『島人ぬ宝』は、沖縄の美しい自然や文化について綴られた楽曲となっています。
曲ができるまでの背景
『島人ぬ宝』は石垣市立石垣中学校の生徒に書いてもらった島への思いを参考に、ボーカルの比嘉栄昇が作詞を手がけた楽曲です。
歌のために考え出したというよりは、島に対する素直でリアルな言葉が込められた歌詞となっているのです。
「島人」って一体?
タイトルにも入っている「島人」は、”しまんちゅ”と読みます。
この”しまんちゅ”とは、”沖縄の人々”という意味を表す言葉です。
ちなみに、本土の人々のことは「大和人」と書いて”やまとんちゅ”と言います。
楽曲のタイトルである『島人ぬ宝』は、”しまんちゅぬたから”、つまり”沖縄の人たちの宝”という意味になるのです。
いつの日かこの島を離れてくその日まで
大切な物をもっと深く知っていたい
それが島人ぬ宝
この歌の中に何度も出てくる”それが島人ぬ宝”という言葉。
”島の空”、”島の海”、”島の唄”。
それについて、島人にもわからないことはたくさんあります。
でも”空”や”海”や”唄”と共に島人は生きて育ってきたのです。
どんなときにもそこにあったそれらは、島人にとって生活の一部であり、人生の一部であり、命の一部ではないでしょうか。
そんな島に対する温かい思いを歌った歌詞が多くの人の心に響き、今でも歌い続けられているのです。
みんなに愛される『島人ぬ宝』の魅力って?
『島人ぬ宝』は、温かいメロディーに乗せられたそ歌詞の深さが非常に魅力的な楽曲です。
今の時代だからこそ、むしろどの時代にも聴かれるべき思いや言葉がたくさん詰まっているのです。
私たちが忘れてはいけない大切なものには、時代が変わろうが、何歳であろうが変わらない共通のものがあります。
その大切なものこそが込められているのがこの『島人ぬ宝』であり、多くの人に愛される楽曲となっているのです。
美しい心地いい三味線の音や合いの手が、この曲を聴くだけで沖縄を感じさせてくれます。
イントロのメロディーを奏でる三味線の音には沖縄の海や空の美しさ、人の温かさ、沖縄の悲しい歴史のこともすべてが込められているような気がして、このイントロが流れただけでいろんな感情が沸き起こります。
僕が生まれたこの島の空を 僕はどれくらい知っているんだろう
輝く星も 流れる雲も 名前を聞かれてもわからない
でも誰より 誰よりも知っている 悲しい時も 嬉しい時も
何度も見上げていたこの空を
教科書に書いてある事だけじゃわからない
大切な物がきっとここにあるはずさ
それが島人ぬ宝
名前や意味の知識を持っていることだけが「知っている」ということではありません。
ずっと共に過ごし、ずっと一番近くにいたからこそ知っていること、そうでなければ知れないことがたくさんあります。
色や温度、音や形など、言葉に表すのも難しい、自分たちだけが知っている姿がある。
それこそが、自分にとっても相手にとっても本当に大切なものではないでしょうか。
人や動物、自然などすべての命の真理を歌ったようなこの歌詞を見ると、多くのアーティストにもカバーされて歌い続けられているのにもうなずけます。
まとめ
この曲は、日本のアーティストだけでなくアメリカのポップパンクバンドであるALLiSTERなどの海外アーティストにもカバーされており、世界中でも評価されている楽曲であることがわかります。
石垣市出身の3人だからこそ出せる沖縄のサウンドが、故郷や心に奥にある大切なものを思い出させてくれる、日本の宝物のような1曲です。
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