【sumika】夏の爽やかな一曲といえば!sumikaの「ソーダ」の意味を徹底解説!
最近CMやアニメタイアップなどで人気急上昇中のsumika。sumikaの数ある曲の中から夏らしい『ソーダ』を取り上げました。
『ソーダ』は一体どんな歌詞でどんなことを歌っているのでしょうか?歌詞を深く掘り下げ、徹底考察しました!
今や誰しもが耳にしたことのあるであろうロックバンドsumika
sumikaは2013年にミニアルバム「新世界オリハルコン」でインディーズデビュー、2018年、4曲入りシングル『Fiction e.p』でメジャーデビューした4人組のバンドです。
メジャーデビューしたのはここ最近のことなのですが、インディーズ時代から若者世代からの支持を多く集めて話題になっており、オリコンチャートの上位に食い込むなどしていました。
2018年のシングル『Fiction e.p』からコンスタントに、4曲入りのシングルを発表しており、2020年3月には『Harmonize e.p』を発表。アルバムはメジャーデビュー以降は「Chime」を2019年に発表しています。
sumikaの曲はキャッチーで親しみがあるメロディでCMなどでも人気
sumikaの音楽はサウンドはロック、ではあるのですが、彼らの場合、ピアノの音が入るのが特徴です。sumikaの音楽を表現するのに「透明感のある」とか「青春の」とか「心地良い」などがよく使われていますが、本当にそうだと思いますね。
また、MVも趣向をこらしてあって大変人気が高いです。見ていて微笑ましくなってしまうものばかりで、つい見入ってしまうんですよね。
そして彼らはCMやアニメなど様々、タイアップもしています。JR SKISKIのキャンペーンソングに『ホワイトマーチ』、ユニクロには『オレンジ』『夏は来ぬ』を提供、ベネッセコーポレーションのCMには『センス・オブ・ワンダー』が起用されています。
アニメには、実写化もされて話題の「ヲタクに恋は難しい」に『フィクション』、劇場アニメ「君の脾臓を食べたい」に『ファンファーレ』など3曲を提供。
テレビから彼らの音が聴こえてきてそれが気になった、という方も多いのではないでしょうか。
こちらではそんなsumikaの沢山ある良曲の中から『ソーダ』という曲をピックアップし、MVのご紹介や歌詞の意味などを考察していきたいと思います。
爽やかな青春を詰め込んだような夏にぴったりのsumikaの「ソーダ」
『ソーダ』収録アルバムは?
sumikaの『ソーダ』は、2014年発売、おうちのカバージャケットが印象的なアルバム「I co Y」に収録されています。これは「いこい」と読むもので、「憩い」の意味、そして「I care of You」の意味もあるそうです。
sumikaというバンド名がそもそも「住処」という意味です。とってもアットホームでくつろげる、そして優しさも感じるアルバムタイトルですよね。カバーのデザインもとてもかわいらしいです。
また、彼らのメジャーデビューアルバム、「Familia」の、初回限定盤に付録のDVDには、『ソーダ』のライブ映像が収録されていますのでそちらも是非チェックしてみて下さい。
それでは、『ソーダ』の歌詞の意味など考察していきましょう。
『ソーダ』の歌詞に込められた意味を独自に徹底解説
けむくじゃらが 風鈴の音を聞いて
気持ちよさそうに眠っている
その横で僕も また寝そべって
乾いた喉 鳴らしている
けむくじゃら、とは何かペット的なものでしょうか、風鈴、気持ちよさそうに眠っている、と組み合わせるとなんとなく猫かな、というイメージがあります。
そして風鈴、という歌詞から、今の季節が夏であることが分かります。
2人と1匹のストーリーには
岩井俊二作品ぐらいの彩は無く
開始1年で見るも無残に気が抜けちゃって
夏の魔法みたいに弾けて消えた
君の残骸は寝そべっている
そこのけむくじゃら
岩井俊二は「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか? 」や「ラストレター」などで有名ですね。
2人とありますから、彼女と自分は同棲していたのでしょう、猫と共に。
その生活は特になにかイベントが起こるでもなく平凡で、まあ、何もない幸せというのもありますが、彼らの場合には開始1年で炭酸のように気が抜けてしまった、つまり、マンネリしてしまったようです。
ソーダ 泣いちゃいそうだ
君を思い出せば しずくが飛び散りそうだ
ソーダ あの日の思いが
シュワシュワ音を立て空虚な音で響いたよ
ソーダ シュワシュワと不健康な音で
ソーダとは、今の自分の気持ち、様子を表しているのでしょう。ソーダと「そうだ」をかけているのもなかなかセンスがありますよね。
「あの日の思い」とは、君が出て行った時の気持ちでしょうか、それとも昔お互いが好きだったころの思いでしょうか。
ともかく、普通なら爽快に聴こえるはずの炭酸のシュワシュワ音は今は空虚にしか聞こえない状態、つまり、気持ちが凹んでいる、萎えてしまっている状態を表しています。
2人と1匹のストーリーには
とりたててトピックスもなく
派手な喧嘩もする事もなく
お金や浮気でも揉めず
彼女と猫の2人と1匹の暮らしには、とりたてて何か大きなイベントがあったわけでもなかったようです。
浮気も、借金も、そして大きな喧嘩もなかったのですね。
今になって思い出せば
なんでちゃんとぶつからなかったんだろう。
って心痛める日もあるが
その痛みすらガスのよう
ふわって世界に馴染む 色もついていない
僕たちが吐き出したガスは 無色透明だった
しかし、何もなかった=幸せ、とは限りません。お互いきっと色々貯めこんで我慢していたところもあったのでしょう。
それでも彼らはそれを話し合おうとしなかった、ぶつけ合おうとはしなかったのです。
喧嘩するにもエネルギーがいります。そして仲直りするにはそれ以上のエネルギーがいります。
そこを省略してしまうとなかなかうまくいかないものなのですよね。
彼らが吐き出したものは無色透明のガス、つまり本音のどろどろした部分は吐き出していなかったのです。
吐き出すものすらない
僕らもはやただの砂糖水に成り下がって
そんなの美味しいわけもなく
どうせなら色ついて匂いもして
もう迷惑だなって時々そのシミみたいなものを
見返して僕は何度も思い出して
嫌いになって 嫌いになって
ってもう なれるわけもないけど
しゅわしゅわっとした炭酸部分はもう抜けてしまい、もはや砂糖水のようになってしまった彼ら。
そんな生活が楽しいはずはありませんよね。結局彼女は出て行ってしまった。
どうせなら不味い水になれば「嫌い」になれるし、そうしたら楽になれるのに、彼女がもういない今となっては嫌いになることもできません。
しかし、この「嫌いになれない」部分で、まだ、この主人公には未練が残っているように感じます。
ソーダ 僕らのストーリー
色もなければ匂いもしなかったストーリー
ソーダ どうせならそうだ
けむくじゃら担いで もう一回だけ弾けるソーダ
ソーダ 僕の思いは
色味がある甘ったるくて 醜いソーダ
ソーダ 君への思いが
ガスが口から出るアレに似ているよソーダ
そうだ 気が抜ける前に僕はゆくよ
けむくじゃらを担ぐ僕は 君の家の前に辿り着き
乾いていた喉を潤すように 今、ベルを鳴らした
大きな起伏もなく、ぶつかり合いもしなかった2人のストーリーはつまらないものでした。
しかし「もう一回弾けるソーダ」のところで、もう一度シュワシュワを取り戻そう、つまり最初のころの新鮮な気持ちを取り戻そう、としているのが分かります。
「ガスが口から出るアレに似ている」というのは、これは特に海外では嫌われてしまう、炭酸を飲むと出てしまうあの生理的現象でしょうね。君への思いをそれに例えるなんてちょっと汚い気がしますが、とめようと思ってもとめられるものでもない生理的現象に例えることで、君への思いが溢れてとまらない、どうすることもできない、というふうに表現しているのだと思います。
そして「気が抜ける前に」とは、再びシュワシュワになった炭酸の気がまた抜けてしまわないうちに、そして自分の気持ちがくじけないうちに、という2つの意味を掛けたものだと思われます。
気持ちがくじけないように、というのはすなわち、「君の家の前にたどり着き、乾いていた喉を潤すように、今、ベルを鳴ら」す、その決心が揺らぐ前に、ということでしょう。
彼は猫と一緒に、彼女の家にいき、またやり直そう、君の事が好きだ、と伝えるのですね。
物語はここで終わっており、その後どうなったかは、聴く人のご想像にお任せ、なのでしょう。しかし筆者は、猫に免じて(?)やり直せるのでは、もう一度チャンスを貰えるのでは、と想像しています。
sumikaの『ソーダ』歌詞などまとめ
こちらでは、CMソングなどで最近人気沸騰中のsumikaの、『ソーダ』について、歌詞の意味など掘り下げ、考察しました。
甘酸っぱい青春の1ページ、曲のあとの展開も気になってしまうような内容の、素敵な曲ですよね。
彼らの今後の活躍にも注目です。