【phatmans after school】注目を集める人気バンド「pas」を知ってる?!おすすめ曲合わせてご紹介!
pasことphatmans after schoolは、現在はsaji-サジ-として活躍している日本のロックバンドです。現在新しいバンドとして活躍している彼らのphatmans after school時代の活動についてまとめました。
幅広くオルタナティブな楽曲展開で人気のバンド「phatmans after school」
pasことphatmans after schoolは、2010年に北海道で結成、2011年から活動をしているバンドで、結成当時はボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人編成でしたが、途中、ドラムのホンマアツシが脱退、それ以降は後継のsaji-サジ-も含め3人で活動しています。
札幌市の芸術系専門学校で知り合ったギターボーカルのヨシダタクミ、ギターのユタニシンヤ、ベースのヤマザキヨシミツ、そしてドラムのホンマアツシにより2010年にバンド結成、翌年の春に1stアルバムである「phatmans after school」をリリースします。
その年の秋にはメジャーデビュー。メジャー2ndシングルの「ツキヨミ」が、アニメ「夜桜四重奏 〜ハナノウタ〜」(ヤスダスズヒトの漫画『夜桜四重奏 〜ヨザクラカルテット〜』原作のアニメ作品)のエンディングテーマに起用され、バンドとして一躍脚光を浴びることになりました。
その後も2019年までシングル4枚、アルバム7枚と精力的に活動を続け、同年7月にsaji-サジ-と改名、レーベルも移籍して新しいスタートを切ります。
phatmans after schoolというバンド名
phatmansという言葉は馴染みのない単語ですが、「phat」とは米語のネットスラングで「かっけー」(格好いい)という意味です。そして、バンドの練習を学校の放課後にいつもしていたので「phatmans after school」。放課後、自分の輝ける場所でかっこよくあるという意味が込められています。
ちなみに練習時間であるafter school(放課後)という言葉を入れたのは、彼らが影響を受けているバンドONE OK ROCKの名前の由来、「1時によくスタジオ入りしていた」のリスペクトだそうです。
姿を見せないバンド
バンドが新体制になり、saji-サジ-名義になってからは、各メディアのインタビューや公式サイトのプロフィール画像など、いわゆる「顔出し」は普通になっていますが、phatmans after school時代は、メンバーの顔もプロフィールも明かさないミステリアスなバンドという顔を持っていました。
その代わりにバンドのアイコンとして、pasくんというキャラクターがおり、ミュージックビデオやCDのジャケ写などに登場していました。
Pasくんアイコンにしてる人見かけて、Pasくんの名前思い出せなくて調べたらバンドの名前変わったの知った pic.twitter.com/kzbIb6iVCi
— ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎︎︎ (@1quick_0810) May 21, 2020
少々変身はしたようですが、現バンド体制でもpasくんは健在です。
🐄─────────
— saji (@saji_official) January 1, 2021
ℍ𝕒𝕡𝕡𝕪 ℕ𝕖𝕨 𝕐𝕖𝕒𝕣
────────2021
今年もよろしく🐮#saji #pasくん#HappyNewYear2021#獅子舞 pic.twitter.com/zQoPUQA0rk
phatmans after schoolのバンドサウンド
phatmans after schoolの音楽はよく、オルタナティブと評されることが多いです。その評価の通り、正統派ロックがあるかとおもえばしっとりとしたバラードもあり、そのほかにもブラスの入った快活なロックや疾走感あふれるハイテンポな曲や、さらにはユーロビートを思わせる「おどれる曲調の音楽もあるという多彩ぶりで、非常にバラエティに富んでいます。アルバムを通して聴いてもリスナーを飽きさせることはまずないでしょう。
また、ギターボーカル担当のヨシダタクミの美声も魅力のひとつです。親しみやすいメロディが多いバンドですが、その中でヨシダのハイトーンボイスがひときわ映え渡ります。
そして、メロディは親しみやすいと書きましたが、曲全体としてはキャッチーすぎることはなく、意外なところで面白いキメがあったり、思いがけないシンコペーションが入ってきたりと、所々に「ニクい」仕掛けのある曲がいくつもあります。
phatmans after schoolのメンバー紹介
ここでは、現在のsaji-サジ-のメンバーであるヨシダタクミ、ユタニシンヤ、ヤマザキヨシミツの3名について紹介していきます。なお、( )内の文字列はTwitterのアカウントです。
ヨシダタクミ(Vo.&Gt)
ヨシダタクミ(@pas_kun)。
唯一無二のハイトーンボイスが魅力のボーカル。BUMP OF CHICKENの同じくギターボーカルである藤原基央をリスペクトしているそうです。バンドの作詞作曲担当でもあります。
ツキヨミ 弾き語り pic.twitter.com/jeb0JT2ybo
— ヨシダタクミ (@pas_kun) April 11, 2020
ユタニシンヤ(Gt.)
ユタニシンヤ(@flying_megane)。
phatmans after schoolのオルタナティブなサウンドを支えているのはギターのユタニシンヤの多彩なプレーであるとも評されています。Twitterアカウントにあるように、メガネが自他共に認めるチャームポイント。
地元十勝地方の観光大使を務めています。
帯広市出身のsajiユタニシンヤ、とかち観光大使に就任(コメントあり)https://t.co/5YIEmkAiJF
— 音楽ナタリー (@natalie_mu) October 5, 2020
#saji pic.twitter.com/L5qgWeNyz3
ヤマザキヨシミツ(Ba.)
ヤマザキヨシミツ(@yoshimitsu_4gen)。
うねるようなベースプレーが特徴です。曲中グリグリうねります。phatmans after schoolの他にも、Asuralbert Ⅱ(アシュラルバート2世)というバンドにも所属しており、また違ったすたいるでベースを担当しています。
今年は早く密になれるよう黙ってチューニングしときます pic.twitter.com/w1r7CL8cR4
— ヤマザキヨシミツ (@yoshimitsu_4gen) January 1, 2021
phatmans after schoolのおすすめ曲4選!
さて、ここからはphatmans after schoolのおすすめ曲を紹介していきます。定番の人気曲から、異色作的な曲まで、saji-サジ-から入った方にも、両方とも初めての方にもphatmans afters choolを知るために、ぜひ聴いていただきたい4作品です。
ツキヨミ
作詞・作曲 ヨシダタクミ
phatmans after schoolを世に知らしめ、その人気を不動にしたミドルテンポのロックです。「Hello, hello 愛しい人」という歌詞が印象的なこの作品は実は愛する人を失った心情を歌った曲です。美しいメロディに乗せてヨシダのボーカルが、「愛しい人」への喪失感と、前を向いて歩いていく意思を歌い上げます。
ミュージックビデオにはpasくんが現実世界から時計をモチーフにした仮想世界を歩いていき、クレイアニメ調の月と太陽に出会うシーンが描かれています。曲名のツキヨミとは、日本の神話にも出てくる月の神様のことで、太陽とは出逢うことのできない、つまり届かない世界にいる「愛しい人」を象徴しています。そしてpasくんは歌詞と同期するように走り出し、過去との決別、前進を表現します。
シリアル
作詞・作曲 ヨシダタクミ
2ndアルバム「アンクロニクル」のトップを飾るこの曲は、アップテンポでブラスも入ったポップなナンバーです。上手くいかない毎日を過ごす私たちに対して「明日はきっといい日だよ」と励ますような前向きな歌詞です。
初期の作品ミュージックビデオはpasくんが担当していました(このMVではぬいぐるみやアニメーション、着ぐるみでpasくんは出演しています)が、この作品ではメンバーの姿を見ることができます。ただし顔は空中を泳ぐ鮭のCGや踏切の遮断機などによって巧妙に隠されていますが。首から下だけですがリスナーにその存在を示したという点でも重要な作品であると言えます。
間奏前のベース、ドラムの会話のような掛け合いは聴いていて楽しくなります。
7日間.
作詞・作曲 ヨシダタクミ
こちらは2ndアルバム「アンクロニクル」のラスト前に収録されている曲です。「アンクロニクル」はアルバムを通して明るい曲調の作品で構成されていて、この「7日間.」も曲調としては優しく、淡々としたリフが連続する構成になっています。
しかし、その歌詞は、現実世界で傷つき、絶望してしまった主人公が「死」へと向かう7日間を描写したもので、アルバム収録曲随一の「暗さ」を抱えています。
楽しかった過去への回帰や、「神様次こそは生きて生きて生きてみせるから」と再生を誓いながら淡々と歌詞中の主人公は「その日」に向かって7日間、その歩みを淡々と進めていきます。
そして最後のリスナーを突き放すような強烈な歌詞。1週間というサイクルを表すようなある意味単調な曲調と作詞者のヨシダタクミも「エグい」と語る歌詞とのギャップが中毒性をもたらす作品です。
イトシキミヘ
作詞・作曲 ヨシダタクミ
3rdアルバム「キミノバアイハ」に収録されている失恋ソングです。phatmans after schoolの作品はイントロでリスナーを「掴む」曲が多くあるのですが、この「イトシキミヘ」も美しいピアノの音色で冒頭から聴く者の心を掴みます。
曲調はボーカル・ヨシダの美声を生かしたミディアムバラードで、「大切な人」との心の距離が離れていったこと、そして別れに対する想いを歌います。
歌詞の言葉のチョイスにもこだわりがあって曲調に「ことば」と歌うところで「言端」という字を当てているところがあります。距離が離れてしまった2人が交わす「ことば」の芯はもう伝わってないという切ない関係を表現しています。
ミュージックビデオはアニメーションで、2人の関係を表す長く長く伸びた赤い糸、それを最後に切るシーンが印象的です。
まとめーpasからsajiへ。進化し続けるバンド
ここまで、現在saji-サジ-として活躍している3人のphatmans after school時代について、バンドの概要とおすすめ曲について紹介しました。
saji名義になってから初のシングル「ツバサ」がアニメ「あひるの空」のエンディングテーマに起用され、バンドとして新たなファンを獲得した結果、「sajiから入った」ファンがphatmans after schoolにたどり着いて再評価されるという動きも見られるようです。
新たなスタートを切った彼らの活動は目が離せません。