【L'Arc～en～Ciel】『瞳の住人』が難解？歌詞から独自に徹底考察！

続いて歌詞の考察に移ります。最初にお伝えした通り、『瞳の住人』の歌詞は難解で様々な解釈が出来そうです。

私はhydeのインタビューや当時の状況から『産まれた子どもに宛てた曲』という解釈で考察をしていきます。別の解釈も勿論可能ですし、正解を探す事自体が野暮なのだと思いますね。

産まれたばかりの子どもにとって、毎日が発見の連続です。私達にとっては少しの歳月でも、子どもにとっては数え切れない日々です。

hydeは家族で色んな事をしたいと指先で地図をなぞるようにイメージを膨らませますが、1つの目標に向かって進んでいくのは大変です。

仕事の忙しさからうまくいかない苛立ちが、子どもに伝わり、子どもに不安そうな顔をさせたのかもしれません。



 

アルバムのレコーディング、ライブ等、様々なスケジュールをこなして駆け回っても、思い出すのは子どもの事だと歌っています。

 

ふと空を見上げるとそこには色褪せない太陽があり、hydeを照らしています。それを見て、『子どもを照らす太陽のようになりたい』と思ったのでしょう。

サビはhydeの艶っぽい歌声が更に壮大さを際立たせます。


 

忙しい毎日の束の間、hydeは子どもを抱き抱えます。でもまた仕事の為に戻らなくてはいけません。犬のように首輪を引かれて、再び仕事に戻ります。

hydeは首輪というフレーズを「自分的にはそのフレーズが一番リアル」と述べています。仕事と書かず首輪と表現する事で、リアルと美しさを表しました。


 

白く滲むため息というフレーズから季節は冬と分かります。子どもが産まれたのが11月であり、『瞳の住人』のリリースが3月である事からちょうど詩を書いている頃でしょうか。hydeのリアルな心情が伝わってきます。


 

側にいて子どもの笑顔を見たい。

子どもの瞳に常に映る位に近くにいたい。

どこにもいかず、1つの絵画のように永遠に寄り添っていたい。

サビではhydeの感情が爆発します。音域もhihiAまで出しており、盛り上がりも最高潮に達します。

しかし時を止めたままで終わらせないのがhydeです。ラストのサビでは「鮮やかな季節へ連れ出せたら」と歌います。これは春の事を表しているのでしょう。3月にリリースされた楽曲である事から、これから来る春を待ち望んでいたのかもしれませんね。

子どもへの愛情という意味合いで曲を聴くと非常にしっくり来ます。『瞳の住人』とは子どもの視界(瞳)に自分が常に存在して欲しいという解釈でしょうか。

イメージとしてはこの曲と同じです。

同じく日本を代表するアーティスト Mr.Children

HEROもまた父親が子どもに思う気持ちをテーマにしています。

親が子を思う事で、多くの名曲が産まれるのは素晴らしい事ですね。

この楽曲を語る上で欠かせないのが、音域の高さです。

音域ですが
地声最低音 mid1E(E3)
地声最高音 hiC(C5)
裏声最高音 hihiA(A5)

となっています。
地声の最高音は
ひとみに【す】んでいたい
の部分です。

更に裏声の最高音は
ひとつのふうけいがの【な】か
ゆきのようにそらに【さ】く
の部分です。

どの程度高いかと言うと、レミオロメンの粉雪のサビの『こなーゆきー』の【な】の部分がhiAになります。これでも十分高いのですが、『瞳の住人』は更に1オクターブ高くなります。

女性でもかなりの高音域であり、カラオケでもかなり苦労すると思われます。

凛として時雨のTKもhydeと同等の音域で謳っていますが、こちらはシャウトしています。『瞳の住人』の場合はバラードであり、抑揚や艶っぽく歌う必要がある為、ハードルは更に高いと言えますね。

カラオケで歌う時は男性は間違いなく大変であり、声が出せるかどうか注目の集まる曲でもありますね。

一言申し上げると、最近はhydeもキーを下げて歌っているらしいです。無理はせず、歌いやすいキーで歌うのも１つですよ。

今回はL'Arc～en～Cielの人気曲『瞳の住人』を紹介しました。歌詞の意味を読み取る事は難しいものの、幾つもの解釈が生まれるのはhydeの歌詞の素晴らしさでしょうか。

今回の記事をきっかけに再び聴く機会を持っていただけなら幸いです。