「リサイタル」とコンサート・ライブとの違いは何?

「リサイタル」という言葉は、よく演奏会情報で耳にすると思います。他の「コンサート」や「ライブ」というジャンルとどのように違うのでしょうか。
演奏会についてちょっと詳しく知りたい方のために、「リサイタル」と「コンサート」、「ライブ」との違いをご紹介します。

記事の目次

  1. 1.リサイタルとは?
  2. 2.リサイタルとコンサートやライブとの違いは?
  3. 3.まとめ
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みなさん、よく演奏会の情報などで「リサイタル」という言葉を目にしたことはありませんか。
なんとなく演奏会だというイメージは沸くと思います。

しかし、演奏会情報を見ていると、他にも「コンサート」や「ライブ」という言葉も目にします。
「リサイタル」は、「コンサート」や「ライブ」とどう違うのでしょう。

これから演奏会を聴きに行きたい人、演奏会を開いてみたい人など、「リサイタル」と「コンサート」、「ライブ」との違いに興味のある方のために、今日は、「リサイタル」と「コンサート」、「ライブ」との違いをご紹介します。
 

リサイタルとは?

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「リサイタル(英語recital)」とは、独唱や独奏で演奏する演奏会のことです。
「recital」を分解すると「re(再び)」「cite(呼び起こす)」「al(〜こと)」に分けられます。
「cite」は、「exicite(感情を呼び起こす)」という言葉にも使われています。

「リサイタル」で、演奏者が心の中にあるものを呼び起こし、自分のレパートリーとしてに人々に聞かせるという様子が、目に浮かんできます。

一般的に、一人の演奏が主になるのが「リサイタル」です。
ピアニストが一人で演奏する演奏会は、「ピアノリサイタル」と呼ばれます。
ソプラノ歌手が一人で歌う演奏会は、「ソプラノリサイタル」と呼ばれます。

声楽や弦楽器、管楽器などの「リサイタル」の場合、多くはピアノやオーケストラなど他の楽器の伴奏が必要になります。
この場合でも、「リサイタル」と呼びます。

また、2人〜3人の独唱者、独奏者で演奏する場合は、「ジョイントリサイタル」と呼ばれます。
 

リサイタルとコンサートやライブとの違いは?

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それでは、「リサイタル」と「コンサート」、「ライブ」はどのように違うのでしょうか。

「コンサート」とは

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「コンサート」は、演奏会のことです。
音楽を聴きに来たお客さんのために、主催者は音楽を演奏します。
劇的要素、舞踊的要素が含まれていても、音楽を演奏することが主体となります。

「コンサート」を英語で書くと「concert」となります。
「con」は「一緒に」という意味です。

一般的に、複数の楽器、複数の人数での演奏に対して使われますが、ピアニストが一人で演奏しても、「ピアノコンサート」と呼ばれます。
独奏であることを明確にするために「ソロ・コンサート」と呼ぶこともあります。

「ライブ」とは

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「ライブ(ライブコンサート)」とは、「コンサート」の中でも「生演奏」をすることを表します。
「ライブ」のもとになっている言葉、英語の「live」には、「実況の」「実演の」といった意味もあります。

よくテレビなどで「ライブ中継」という言葉を耳にすると思います。
録画や録音ではなく、実演をそのままお客さんに聴いてもらうのが、「ライブコンサート」です。

生演奏ではないコンサートもあるの?

「コンサート」は全て生演奏ではないの?という疑問も出てくるでしょう。
実は、生演奏ではないコンサートもあるのです。

戦後1950年代には、「レコードコンサート」というものがありました。
人々の生活はまだ豊かでなく、質の高い音響機器など家庭に備えるのは難しい時代です。
音響機器を備えた映画館にお客さんが集まり、レコードの演奏を聴いていました。

また、現代では「フィルムコンサート」と呼ばれるものもあります。
これはコンサートの録画を映画館で流すというものです。

プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、ルチアーノ・パヴァロッティの3大テノールのコンサート、オペラの舞台など、なかなか普段聴けない(観られない)音楽のステージを質の良い音響や映像で鑑賞することができます。

また生演奏ではない「コンサート」もあり、「ライブコンサート」と区別して用いることができます。

また、「ライブコンサート」というと、多くの方はポピュラー音楽でのコンサートをイメージすると思います。
現在では、ライブハウスでのイベント、ロックやポップス、ジャズなどの演奏会を一般的に「ライブ」と呼び、クラッシック音楽の演奏会の場合はライブを付けずに「コンサート」と呼んでいます。

 

「リサイタル」「コンサート」「ライブ」の服装やマナーは?

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「リサイタル」「コンサート」「ライブ」の服装には、特にきまりはありません。
中にはドレスコードが必要なものもありますが、その場合はチケットやホームページなどに注意書きがあると思います。
演奏会の雰囲気に合わせて、気軽におしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか。

マナーについては、ジャンルや会場によっても異なります。
どんな演奏会でも共通して言えることは、音楽を演奏する人、聴きに来た人の妨げにならないようにするということでしょう。

 

クラシック音楽を聴きにいく時の服装とマナー

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「クラシック音楽」の演奏会は、落ち着いた雰囲気で聴く演奏会です。
上品でちょっときれい目な感じのスタイルで聴きに行ってはいかがでしょうか。

  • 女性なら、ワンピースやスーツ、パンツスタイルなど。
  • 男性なら襟付きシャツにジャケット、スーツなど。
  • アクセサリーをつけるとより華やか。(ただし、音が鳴りやすいものは控えた方が良いと思います。)
もちろん、ジーンズで行っても問題はありません。
ただし、値段の高い席でセレブな人たちに囲まれて演奏を聴くような場合だったら、もう少しクラシカルなスタイルで行った方が良いでしょう。

演奏会を聴く時は、演奏の妨げになる音には気を使いましょう。
特に、
  • 携帯電話に電源を切る、もしくはマナーモードにする。
  • 演奏会中に退出する場合は、曲と曲の間にそっと移動するか、休憩時間に移動する。
ということは気をつけましょう。

また、どこで拍手をするか、ということも気にしておいた方が良いでしょう。
指揮者が指揮棒を下ろし、一礼をしたら演奏が終わった合図です。
組曲や交響曲など、いくつかの曲が組み合わさって一つの大きな曲になっているものは、最後の曲が終わったら拍手をしましょう。

他にも、ホール内での飲食は禁止ですので、注意しましょう。

ポピュラー音楽を聴きに行く時の服装とマナー

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「ポピュラー音楽」の演奏会は、皆で盛り上がり、活気に溢れています。
動きやすい服装を選んだり、テーマに合わせた服装にチャレンジしたりしても良いでしょう。
例えば、

  • Tシャツにパンツスタイル。もちろんスカートでも。
  • 手荷物はクロークやロッカーに預け、身軽な格好で参加。
  • ヒールは周りの人の足を踏む危険があるため、NG。
  • 野外やスタジアムなら帽子。天候に合わせて、傘やカッパも必要。
  • アーティストやライブのテーマに合わせて、Tシャツタオルなどのグッズやうちわなども揃えて楽しんで。
応援ボードやうちわなどは、後ろの人の迷惑にならないように気をつけましょう。

携帯電話の電源は切りましょう。
電波が機材に影響を与え、ライブに影響を与える可能性があります。
撮影も禁止です。

クラシック音楽の演奏会と違い、途中休憩はありません。
途中で席を外すことは可能ですが、事前にトイレなど済ませておくと良いでしょう。
また、会場がホールの場合は、ホール内での飲食はできません。
スタジアムの場合は、飲み物の持ち込みはできます。

まとめ

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リサイタル、コンサート、ライブなど演奏会には様々な呼び方があります。
その違いを知っていると、どんな演奏会なのかを想像しやすくなります。

その演奏会の雰囲気に合った服装や、周りの人と一緒に音楽を楽しむためのマナーを大切にして、より演奏会を楽しんでください。

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