ベースラインの作り方をわかりやすく解説!ここがわかればアドリブやオリジナルの曲作りができるようになる!
ここではある程度ベースが弾けるようになって、次に自分でベースラインを作って弾けるようになるための「作り方」をお伝えしていきます。ベースラインを作る考え方が分かれば、それを応用したベースラインの作り方が見えてくるので、それをお伝えしていこうと思います。
ベースを始めてワンランクステップアップしたい人は、ベースラインを理解しよう
ここでは色んなバンドの曲のコピーをやって来て、ベースはある程度弾けるようになった人を対象に、もうワンランク・アップして自分で「ベースライン」を考えて弾けるようになる事を目指す人の役に立つ知識、情報を提供出来ればと思っています。
目指す所は「曲のコード」と「リズム」がわかれば、自分なりに曲に合わせたベースフレーズををその場で考えて弾けるようになる事を目指します。
これが出来るようになればバンドスコアが無い曲でも「コード」と「リズム」が分かれば、ある程度はその場で合わせられるようになります。
ベースラインとは
その曲にあったベースのフレーズの事を「ベースライン」と言います。
曲にはメロディーに合ったピアノ、ギターで言う「コード」という考え方があります。このコードは基音(ルート、1度)から3度、5度、7度とピアノ鍵盤が離れた音を組み合わせて「コード」という響きが作られています。
ベースの場合はこのコードの基礎となる音を中心にフレーズを作って行く事になります。つまりコードの「基音」を中心にフレーズを作って行くことで、曲の中での基礎となる「音」と「リズム」が出来上がります。
「基音」+「リズム」=ベースライン
という風に考えて下さい。ギターやピアノと違うのは、曲の根幹となるリズムを基音を中心にフレーズで表現すると言う事です。これがベースの役割であり「ベースライン」とは基音を中心としたフレーズでリズムを作るものになります。
ですので、ベースは「リズム楽器」で有ることを意識してベースラインを組み立てる必要があります。ベースラインを作る時は「コード」感よりも「リズム」を感じるフレーズを作る事に意識を向けると良いと思います。
基本的なラインは決まっている
「ベースライン」はある程度、曲のジャンルによっても決まってきます。実例を交えながらご紹介していきます。
ロックの場合
典型的な8ビートのロック曲です。ロックの場合はドラムのビートに合わせて途切れなく一直線上なベースラインを作るのが基本です。ギターのコードの変化に合わせてコードのベース音を8ビートに刻んでいきます。チャットモンチーのベースは「指弾き」していますが、ロックの場合は「ピック弾き」の方が多いです。
どちらの弾き方が良いかは曲に合わせて考えると言う感じです。途切れなくドライブ感を出したい場合は「ピック弾く」の方がドライブ感は出ます。
ジャズの場合
ジャズの基本の「4ビート」になります。基本一小節に四分音符を4つ入れながら、ドラムのスイングするビートに合わせたベースラインになります。この曲ではスケールに沿った形で、ゆっくりではありますが「ウォーキング・ベース」と言われる、4ビートを途切れさせずに、次々と違う音をコードのスケールに沿って進めて行くベースラインにです。
ファンクの場合
曲は「Domino Line / カシオペア」です。ファンクベースの基本的なフレーズです。普通のベースの弾き方と違って、右手は親指でフレットを直接「叩いて」弾き、「ンッペ」という音は右手の中指で左手で叩いたベース音(1度)のオクターブ上の音を1,2弦を右手の中指で引っ掛けて鳴らす弾き方でベースラインを作るのがファンクの基本になります。この弾き方を「スラップ・ベース」と言います。
これができたら、相当かっこいいと言われる、誰にでも解りやすく「ベースがかっこいい」と思ってもらえる弾き方です。
自由な場合
曲は「ビリージーン/マイケル・ジャクソン」ですが、この曲はベースラインから先に出来た特殊な曲です。ベースの基本に縛られずにベースから曲想をスタートさせた自由なフレーズの例になります。
自由なベースラインのもう一例です。ベーシストは「Esperanza Spalding」でジャズ寄りのR&Bシンガーです。曲は「Overjoy / スティービー・ワンダー」です。自由にアレンジして弾いて歌う自由なベースラインの最終型です。
基本は外さず、ジャズの要素も残しつつ、ベースラインでコード表現もしていて、全部詰まった最終型のベースラインと思って下さい。ここまで来ると天才の領域です。
ちなみに彼女の真正面の最前列に座ってるのはオバマ前大統領です。
ベースラインを組む上で重要なポイント
ジャンル毎のベースラインについて見て来ました。各プレーヤーの演奏スタイルに「共通」なポイントがあります。それは以下の点になります。
へースラインの基本
- コード進行の各コードのベース音を1拍、3拍に置くのが基本
- ドラムのビート(キック)に合わせてベースラインを変化させる
- ベースラインは「リズム」を感じさせるフレーズであること
■コード進行に合わせて、1拍3拍はコードのベース音を弾く
どのジャンルでもこれが基本です。ベースラインを考える場合、曲のコード進行を見ながら、次のコードのベース音までをスムースに変化させて聴かせるベースラインを考える必要があります。小節の1拍、3拍はコードのベース音を置くのが基本です。ジャンルによっては3拍を省略する場合もあります。
■ドラムのビートに合わせる
ベースはギター、ピアノと違い、音階を表現出来る唯一のリズム楽器です。ドラムのビートに合わせてリズムを表現する意識でベースラインは作られています。
■ベースラインは「リズム」を感じさせるフレーズ
音階によりリズムを表現するのがベースです。「ファンク」で表現していたように、コードのベース音を踏まえつつ、音階を付け、かっこいいリズムを表現するように心がけると、かっこいいベースラインが生まれます。コード進行から外れないフレーズであれば、ある程度自由にやっても良いと思います。
まとめ
ワンランク上のベースラインの作り方について、まとめて来ました。
基本のルール(コード進行)から外れなければ、ある程度自由に弾けるのがベースです。「コード進行」「ドラムのリズム」を逸脱しない範囲で自由に自分のベースラインを探し、作っていくのがワンランク上の演奏に繋がって行くと思います。
色んなジャンルの音楽を聴いてベース表現の幅を身に着けて行くことも重要な要素です。