キーボードと電子ピアノの違いとは?どちらを選ぶべきなのか?

高価なピアノはちょっと手が出せない…。でも楽器を始めたい、気軽にピアノ曲を弾いてみたい、という人におすすめなのがキーボードや電子ピアノ。ところでこの2つの楽器の違い、ご存知ですか?元楽器店店員の筆者がキーボードと電子ピアノの違いを解説します!

記事の目次

  1. 1.キーボードと電子ピアノ
  2. 2.キーボードと電子ピアノの違い
  3. 3.まとめ

キーボードと電子ピアノ

子供から大人まで憧れの楽器、ピアノ。コンサートなどで弾かれる、大きなグランドピアノは特に憧れちゃいますよね。

しかし実際にピアノを自宅に置くとなると、価格や置き場所など色々な意味で大変です。

そこでもっと気軽にピアノの鍵盤に親しめるのが、キーボードや電子ピアノ。どちらもコンパクトで音量調節もできる、便利な電子楽器です。この2つ、似ているようで実は中身が全然違うんです!

今回はアコースティック(本物の)ピアノとの違いも含めて、キーボードと電子ピアノの違いをご紹介します。

キーボードとは

キーボードはピアノのように鍵盤がある楽器の総称でもありますが、一般的に「電子キーボード」のことを指します。

またポピュラー音楽(バンドなど)で使われているキーボードは、「シンセサイザー」といいます。
シンセサイザーは様々な音を作り出せる電子楽器で、少し専門的になるので今回は省略しますね。

ポータブルキーボードの特徴は?

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スピーカーが内蔵されていて、どこでも弾くことができるものを「ポータブルキーボード」といいます。

鍵盤の数は61鍵が一般的で、短めだと49鍵、長めだと76鍵のものもあります。
61鍵あれば初心者向けの曲はほぼ演奏できますよ。

ピアノ以外の楽器の音色が入っていたり、デモ演奏の曲が入っていたりするので、音楽が好きな子供などにとても喜ばれる楽器です。

ピアノの練習用になる?

キーボードがピアノの練習用として使えるのか気になるところですよね。

例えばピアノ曲の王道でもある、ベートーベンの「エリーゼのために」を弾くには68鍵必要です。
一般的な61鍵のキーボードでは鍵盤が足りなくなってしまいます。

本物のピアノと同じようなペダルもないため、練習用としてはどうしても限界が来てしまいます。

このような点からあくまでも「入門用」として考えた方が良いかもしれません。

電子ピアノとは

電子ピアノは「デジタルピアノ」とも言われていて、その名の通りピアノをデジタル化した楽器です。

仕組みとしてはキーボードも同じですが、鍵盤を押すとセンサーが反応して、内蔵されている音源からスピーカーを通して音が鳴ります。

調律などメンテナンスがいらないのでとても便利な楽器ですが、電化製品のため寿命は長くて20年ほどと言われています。

電子ピアノの特徴は?

電子ピアノは本物のピアノと同じ88鍵で、グランドピアノと同じ機能を持つペダルも付いています。

もちろん音量調節やヘッドホンの使用も可能なので、音が出せない環境でもピアノの演奏が楽しめますね。
ピアノ以外の音色も豊富で、録音機能や伴奏機能などもあり、電子ピアノならではの練習もできますよ。

今や家庭のピアノと言ったら、アコースティックピアノより何倍も電子ピアノの方が普及しています。

ピアノの練習用になる?

電子ピアノは年々デジタル技術が進歩していて、音もタッチも昔のものに比べて格段に良くなっています。
ピアノのレッスン用や趣味用としても、練習すれば必ず上達できますよ。

ただアコースティックピアノは、同じ曲でも弾く人によって音色が変わる繊細な楽器です。
音大受験など本格的にピアノを極めたい場合は、電子ピアノの練習だけでは難しいかもしれません。

グランドピアノは奥行きがあるので、音の広がり方や立体感が違うからです。

もし電子ピアノで物足りなくなったら、それはきっと上達している証拠ですね。

キーボードと電子ピアノの違い

キーボードと電子ピアノについて簡単にご紹介しましたが、ここからは具体的に何が違うのかをまとめていきます!

大きさの違いは?

キーボードは鍵盤の本体だけなので、テーブルの上に置いて弾くことができます。

一方電子ピアノはスタンドやペダル、専用の椅子もあるので畳1枚ほどのスペースが必要です。

スタンドとペダルをバラせるタイプの電子ピアノもあるので、どうしても持ち運びが必要な方はそちらをご検討くださいね。

鍵盤の違いは?

キーボードは下の画像のように、薄いプラスチック製になっています。

このためタッチは軽く、小さな子供でも簡単に音を出すことができます。本物のピアノは鍵盤にハンマーが付いていて、弦を叩いて音を鳴らすのでタッチ感が全く違うのです。

電子ピアノの鍵盤もプラスチック製ですが、ハンマー型のおもりが付いているためキーボードより弾き応えが感じられます。上位機種になると木材を使用した鍵盤になるので、よりリアルな質感のタッチになりますよ。

音の違いは?

キーボードはスピーカーが小さくそれほど大音量にならないので、やはりどこでも気軽に弾けるのが魅力です。
しかしスピーカーが小さいゆえに、音色がどうしても電子音ぽくなってしまいます。

また、低価格のものだとタッチレスポンス(強弱が付く機能)がないものあるので確認してみてくださいね。

よりピアノらしい音で、強弱もしっかり付けて弾きたい方は電子ピアノの方が良いと思います。

ただ電子ピアノは音量を大きくすると、本物のピアノと同じくらいの音の大きさになるんです。
音量を小さくしすぎると今度は強弱が付けづらくなるので、大きい音を出せない場合はヘッドホンの使用をおすすめします。

価格の違いは?

キーボードは鍵盤の数や機能によって価格が変わります。

スタンダードな61鍵で、強弱も付けられるものだと3万円前後くらいです。
子供向けの小さいものだと数千円で購入できます。

電子ピアノはスタンドとペダル、椅子付きのもので最低6万円くらいかかります。
ちなみに平均10~15万円ほどの機種が人気ですよ。

15万円より安いとコンパクトさ重視、15万円より高いと音やタッチ重視になるでしょう。

まとめ

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以上の内容をまとめると…

  • 持ち運びできる鍵盤が欲しい
  • 小さな子供でも気軽に弾けるものがいい
  • とりあえずピアノの音取りや初心者向けの曲が弾きたい
という方にはキーボードがピッタリです。
 
  • ピアノのレッスンに通うので練習用として欲しい
  • キーボードでは物足りなくなってしまった
  • セカンドピアノとして夜でも弾けるピアノが欲しい
という方は電子ピアノの方を検討してみてくださいね。

皆さんが楽しい音楽ライフを送れますように♪

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