【11選】ボーカルマイクを選ぶならこれ!シーン別選び方ご紹介
ボーカルマイクにマイマイクを使用している人ってあまりいないですよね。ライブハウスやスタジオ備え付けのマイクをそのまま使用している方が多いと思います。
でも、自分の声にあったベストなマイクを使いたいと思いませんか?
今回はボーカルマイクをご紹介します。
ボーカルマイク選びは侮れない
皆さん、ボーカルマイクにマイマイク使ってますか?
スタジオやライブハウスの備え付けをそのまま使っている方も多いと思います。
でも、スタジオ備え付けのマイクだと、次の点が気になります。
マイクの特性が自分の声にピッタリの機種か?
同じマイクでもマイクの種類や製品によって音が違います。
例えば、ダイナミックマイクではガッツのある太い音が出たり、コンデンサーマイクでは繊細な音が表現できたりします。
ほとんどのライブハウスで備え付けのダイナミックマイク SHURE SM58を例に挙げると、ライブ演奏のなかでボーカルを届けるのに最高の1品ですが、アコースティックの楽器1本で弾き語り、となると実はコンデンサーマイクのほうが繊細なボーカル表現が可能になります。
このように、自分のパフォーマンススタイルや声質によってもマイクを変えるだけで、グッと表現力が増すわけです。
備え付けで長期間使用されており、くたびれていないか?
マイクも電気製品です。寿命も永遠ではなく、劣化もします。
ダイナミックマイクはそれほど保管に困らないのですが、コンデンサーマイクですと、湿気を嫌うため、保管の際に乾燥させるなどひと手間かかります。
このようなお手入れができていなかった場合、最悪は自分の声が全く活かされない状態になってしまいます。
マイマイクを持ち込む場合は、自分でメンテナンスできますので、常に同じ状態で自分の声を届けることができるようになります。
なにしろ口を近づけるし、衛生面が・・・
まあ、これは言わずもがなですよね。
特にマイクに口をぺったりつける方もいらっしゃいますので・・・
近頃のウイルス感染拡大もあり、できればマイマイクを持ち込みたいものです。
この他にも気になるところがあるかもしれませんが、何といっても自分の声が最高の状態で届いてほしいのは誰しも思うところだと思います。
そんな時に、自分のマイクをボーカルマイクとして持ち込んでみてはいかがでしょうか。
今回はボーカルマイクを実際に選んでみましょう。
ボーカルマイクの種類
マイクとは、自分の声を電気信号に変えてアンプやスピーカーに届けるものです。
電気信号に変える原理の違いで、大きく2種類のマイクがあります。
1つはダイナミックマイク、もう1つはコンデンサーマイクです。
マイクの選択の第1歩は、この2種類のどちらのマイクを選択するかが重要なポイントとなります。
2つのマイクの違いをまずはご説明します。
ダイナミックマイク
ダイナミックマイクの仕組み
ダイナミックマイクとは、声を感じる振動板(ダイアフラム)につけられたコイル(電線を巻いたもの)が磁石の中で動き、その際に発生する電気信号を取り出す仕組みのマイクです。
ダイアフラムが直接電気信号を生み出すため、ダイナミックの名がつけられています。
構造が比較的単純で、振動や衝撃にも強いため、ライブパフォーマンスなどでも重宝されます。
ダイナミックマイクの特徴・・・単一指向性
ダイアフラムの構造から、単一指向性という特性を持つものが多いです。
単一指向性とは、マイクの前方の音はよく拾い、それ以外の方向からの音が拾わない特性を言います。
その特性図が心臓の形に似ていることから、「カーディオイド」とも呼ばれます。
そのため、ライブなどでも自分の声をよく拾い、バックバンドの音は広いにくくなっています。
まさに、ライブ会場に持って来いの特性となります。
気になる音質
ダイナミックマイクの音質は、太くガッツのある音という表現がピッタリだと思います。
様々な音が鳴るバンド演奏の中でもきっちりとボーカルの声を再現する特徴があります。
音質のバロメータとなる周波数特性はおおよそ60Hz~15kHzで、中音域の音が出やすいようになっています。
どんなシーンに向いている?
ダイナミックマイクは、堅牢で振動にも強く、ガッツある音が特徴です。
屋外のライブパフォーマンスに最適です。
また、男性のパワーのある声やシャウトなどの大音量が欲しいときはダイナミックマイクがおすすめです。
コンデンサーマイク
コンデンサーマイクの仕組み
コンデンサーマイクは、電気をためておくことのできるコンデンサーを持ち、振動板(ダイアフラム)の振動をコンデンサーに伝えます。
すると、コンデンサーにためてある電気が変化し、その信号を取り出す仕組みになっています。
ダイナミックマイクは、直接電気信号を発生させるため、電源は不要ですが、コンデンサーマイクは、あらかじめコンデンサーに電気をためる必要があるため、電源がないと使用できません。
コンデンサーマイクに必要な電源は、内部に電池を入れるか、ミキサーやマイクアンプなどからファンタム電源と呼ばれる電源から電気を送ってもらい供給する仕組みになっています。
コンデンサーマイクの特徴・・・繊細な音の表現が可能だが湿気に弱い
コンデンサーマイクは、繊細な音の表現ができ、周波数特性も広いことが特徴です。
その分、構造が複雑なため振動や衝撃に弱い弱点があります。
また、コンデンサーが湿気を嫌うため、保管には乾燥剤等を用いるなど手間がかかってしまいます。
そのため、ライブ会場でガンガン使うというよりは、室内やスタジオレコーディングなどに向いているマイクです。
気になる音質
コンデンサーマイクはダイナミックマイクに比べ、周波数特性が広く、また感度が高いため小さな音も拾えます。
繊細なウィスパーボイスなども忠実に再現することができ、もともと声が小さめの人はコンデンサーマイクが向いているといえます。
その分、ダイナミックマイクに比べてお値段も若干高めになっています。
どんなシーンに向いている?
コンデンサーマイクといえば、まずはスタジオレコーディングだと思います。
どっしりと構えて音質を追及するシーンではぜひコンデンサーマイクを使いたいです。
また、ライブなどではアコースティックなど室内でしっとりした音を届けたいときはコンデンサーマイクがおすすめです。
また、女性ボーカルの方で比較的声が高めの方は、倍音がしっかり出せるコンデンサーマイクのほうが伸びた音を活かせるでしょう。
1度は持ってみたい、ステージボーカル用コンデンサマイクの最高峰 SENNHEISER e965
ボーカルマイクの選び方、以上まとめると・・・
ダイナミックかコンデンサーか
ざっくりとまとめると、
- ガッツのある音、ガンガン鳴らすならダイナミック
- 繊細にじっくりと音を鳴らすならコンデンサー
あとは、声質や周囲の音もありますが「マイクを買うのが初めて」という場合は、最初は取り扱いが簡単なダイナミックマイクからスタートしてもよいと思います。
コンデンサーマイクは、お値段が高めであるのと、保管などの取り扱いに手間がかかるため、余裕ができてから選ぶのが良いと思います。
指向性は単一指向性の一択です
どのマイクも指向性がありますが、ボーカルマイクは単一指向性(カーディオイド)型で問題ありません。
超指向性などいろいろありますが、あまり指向性が狭いとマイクを手持ちした際に顔が動くと声を拾わなくなってしまいます。
単一指向性であれば、多少の顔の動きでも音を拾えますし、周囲の音は拾わないようになっていますので、特にこだわりが無ければ単一指向性の製品を選んでください。
ダイナミックマイクの代表選手 SHURE SM58