日本でも大人気アーティスト『エドシーラン』に迫る!人気曲もあわせてご紹介
イギリスで人気のミュージシャン「エドシーラン」の魅力についてまとめていきます。エドシーランの音楽の魅力とおすすめ曲について、まとめていきます。まだエドシーランを知らない人の為にも、是非聴いてほしい「おすすめ曲」についての説明も詳細に書いていきます。
デビュー曲「The A Team」
彼のメジャーデビュー曲「The A Team」は2012年リリースのデビューアルバム『+(プラス)』の1曲目に収録されている人気曲です。このアルバムは16歳でロンドンに出てきた彼が、ストリートミュージシャンをやっていた頃に彼がストリート生活で見た目線をテーマを中心に書かれたデビューアルバムです。
デビュー曲の「The A Team」は路上生活者の女性を主人公に書いた曲です。「A Team」とは、クラック・コカインの様なドラッグは「クラスAドラッグ」と呼ばれていて、その薬物中毒者をそう呼んでいた様です。
この曲で歌われている歌詞の内容は「Aチームの彼女はコールガールをやりながら、その数グラムの求めて彷徨い歩く」と言った事を歌っています。それは実際にエドが見てきたストリートの世界であり、デビューアルバムの衝撃的な歌世界に注目が集まっていきます。
その後、エドはテイラー・スウィフトに見出され彼女の「REDツアー」の全公演のオープニングアクト・アーティストとして一緒に回り、アメリカでもその実力を認められ、人気に火が付いていきます。
どうしてこんなに人気なの?
人気の秘密
- 曲芸の様なライブパフォーマンス
- 彼の音楽性
その人気の秘密をこの二点の観点からまとめていきます。
曲芸の様なライブパフォーマンス
ギター一本の彼のライブ・パフォーマンスが驚きです。人気曲『Shape of you』の演奏に彼独特の演奏スタイルの全てが表現されています。
足元の「ルーパー(LOOPER)」という、その場で入力される音をサンプリングしてLOOPさせる機能を持ったエフェクターを駆使し、ソロ演奏を別次元の物に変え世界に衝撃を与えました。
現代のテクノロジーを駆使したライブ・パフォーマンスをまず見て下さい。
何が起きているのか?
足元があまり映っていませんが、イントロで「バッキング演奏」を一人で演奏し、「ルーパー」に各パートの音を録音していきます。最初のイントロの1分で必要な各パートの音をその場で録音しています。
少し分解して説明します。
- パーカッション代わりに「ギターのミュート・カッティング」のストローク音を4小節分弾いて、ルーパーに録音
- 次にギターのボディーを叩いてます。これがドラムのキック音代わりに鳴らして、ルーパーに録音
- 次にキーボードで繰り返されるリフをマリンバ風の音でルーパーに録音
- 次に「オーアイ、オーアイ、オーアイ、オーアイ」のコーラスを一人で3人分の重ね録りをしてルーパーに録音
- Aメロが始まるとキーボードとギターのカッティングの音を残し、他はミュートします
- サビに入る前にブレイクを入れて、一旦全部の音をミュートします
- サビで再び、ルーパーの全部の音を鳴らし、彼の歌とギターを重ねます
これがエドシーラン独特のライブ・パフォーマンスです。
タイミングを誤れば、テンポがずれてしまう危険性がありますが、歌いながらそのタイミングを外さないように足元でルーパーのON/OFFを切り替えるという事をやっているのです。
彼の音楽性
彼は「ギター一本で奏でる音楽の多様性」を見せてくれるアーティストです。この「弾き語りスタイル」により「歌」と「メロディー」を中心に据えたシンプルな楽曲が生み出されます。
ストリート叩き上げの彼は単なる「ギターの弾き語り」ではなく、ルーパーを駆使した音作りにより「ポップス」「R&B」「ラップ」「ロック」「カントリー」をも感じさせます。アコースティック・ギターを中心に据えながら、そこから出てくるサウンドは現代の音楽のスタイルなのです。
アルバム『÷(ディバイド)』の制作でもアルバム16曲の為に80〜100曲を作り、そこから絞り込んでアルバムを制作しています。曲にならなかったアイデアだけでも200曲はあったと言います。多くのアイデアも、あえて時間を置いて熟成させる事で、より良い作品に仕上げ直す様な作り方をしています。
その為、アルバムは3枚と少ないですが、いずれも捨て曲がないアルバムに仕上がっており、飽きずに聴くことが出来るんだと思います。
このシンプルなスタイルと必要最低限なデジタル機器の組み合わせで「一人伴奏」を基本とした音楽を作るのは、今の所、彼以外には存在しないのが独自性なのかもしれません。
彼の曲を聴いてると時々、女性ジャズ・シンガー「ノラ・ジョーンズ」を思い起こさせる時があります。このシンプルな楽曲スタイルは彼女と通じるものがあるのかもしれません。