【11選】『痛み』を表現し続ける伝説のバンドDIR EN GREYとは?オススメ曲を合わせてご紹介
日本のヴィジュアル系ロックバンドdirengreyはご存知でしょうか?南米を含む全米からヨーロッパ、アジア、オーストラリアまで計30カ国で公演してきたdirengrey。今回はファンがおすすめしたい曲11選をご紹介していきたいと思います。
『DIR EN GREY』とはどんなバンド?
DIR EN GREY(ディルアングレイ)は、1997年に大阪府で結成された日本のヴィジュアル系ロックバンド。
ラルク、シャズナ、マリスミゼル、ピエロ、ラクリマなど、日本のビジュアル系全盛期であった99年1月、DIR EN GREY(ディルアングレイ)はX JAPANのYOSHIKIをプロデュースに迎え「アクロの丘」「残-ZAN-」「ゆらめき」 のシングル3枚同時発売でメジャーデビューを果たし、すべてがオリコン・チャートのトップ10へランクインし、華々しいデビューを飾りました。
DIR EN GREY(ディルアングレイ)の楽曲は「痛み」をテーマに歌った曲が多く、メタルやハードコア等をベースに、バラードやロック、民俗音楽など幅広いジャンルを多く織り交ぜており、映像と同期したバンド演奏や、照明やステージセットなど演出面でも工夫を凝らしているので、聴覚だけではなく視覚にも訴える刺激的なステージングが特徴です。
以前は国内の活動がメインでしたが、最近は南米を含む全米からヨーロッパ、アジア、オーストラリアまで計30カ国で公演を行っており、Album『UROBOROS』は世界17ヵ国で同時期発売され、米ビルボード誌の「Top Heatseekers」チャートでは1位を、「Top Independent Albums」チャートで9位をそれぞれ記録しいる超実力派バンド。
結成時からメジャーデビュー以降は、しばらくヴィジュアル系の過激なメイクやド派手な衣装で活動していましたが、「もっと自分たちの内面を表現していきたいと思い始めた時に、そういう(派手な)格好をしていると、どんな気持ちで演奏しても同じに見えてしまうような気がした」「曲への気持ちの込め方が濃くなってきて、派手な格好では逆に曲に負けているような感じがして」と感じるようになり、2005年以降メイクを行わず私服や軽装で活動するようになりました。
DIR EN GREY(ディルアングレイ)というバンド名の由来ですが、「DIR」がドイツ語で「銀貨」、「EN」はフランス語で「〜の」、「GREY」は英語で「灰色」を合わせ、灰色の銀貨という意味で構成されています。
活動初期からバンド名は「Dir en grey」と表記されていましたが、「凌辱の雨」以降は主に「DIR EN GREY」の表記で統一して活動しています。
一部の歌詞やミュージック・クリップに関して、過激な題材(18禁)に触れていることからレコード会社や放送媒体から規制が掛けられることがありましたが、規制されたミュージック・クリップについては、ノーカット版の一部がフリーウィルからインディーズ流通で発売されたミュージック・クリップ集『AVERAGE PSYCHO』で視聴することが出来ます。
DIR EN GREY(ディルアングレイ)がバンドとして影響を受けたのは、Deftones、THE MAD CAPSULE MARKETS、Muse、Nine Inch Nails、Pantera、Radiohead、Smashing Pumpkins、Toolなど。
デビューから何年たっても若々しく、どんどん進化を遂げていくメンバーたち。
音楽性の違いが原因でバンドが解散なんて話をよく聞きますが、それを聞くたびにその人たちって音楽性の幅が狭いんだろうなと思ってしまします。
流行に捉われずに、新しいジャンルに挑戦したり、自分達のやりたい音楽を発信し続けて姿勢がとても素晴らしいので、世の中の若手バンドにもぜひ見習ってもらいたいです。
DIR EN GREYのメンバー
京(きょう)
ボーカル、作詞担当。
1976年2月16日生まれ、京都府出身。
パン屋を経営している家庭で育ち、中学生の頃から世の中に対する不満や疑問を強く抱き始め、この時期から段々と音楽に目覚めていき、バクチク(BUCK-TICK)やエックス(X)といったバンドに熱中し、同時にバンドというものに興味を惹かれていったそうです。
彼が「痛み」や「闇」をテーマに曲を書き続けているのも、好きなバンドから影響を受けているのかもしれませんね。
年齢は現在44歳ですが、とても40代とは思えないほど若く見えますし、歳と共に声とパフォーマンスが進化しています。
これだけ魅力的な人なのに、結婚はしていないそうです。
声域はLowE(低いミ)からhihiC(とても高いC)と3.5オクターブほど出すことが出来ており、一般の人が2オクターブ位しか出せませんので、相当広い声域の持ち主ですね。
薫(かおる)
下手(しもて)のギター。
バンドリーダー。
1974年2月17日生まれ、兵庫県出身。
下手と書いて「しもて」と呼びます。
これは舞台用語の一つで、舞台(ステージ)の左右を区別する言葉です。
客席から舞台を見て、右側が上手、左側が下手。
ステージから客席側を見て、左側が上手、右側が下手になります。
なので、薫がギター下手(へた)という意味ではありませんよ。
ギターを弾くきっかけになったのは、X JAPANのライブを観てHIDEに憧れを抱いたからだそうです。
Die(だい)
上手(かみて)のギター。
1974年12月20日生まれ、三重県出身。
ボーカル京同様、ライブパフォーマンスを見ていると本当に年齢が40代とは思えないほど若く見えます。
彼が結婚しているかどうかの情報は分かりませんでしたが、これだけイケメンだともしかしたら結婚しているかもしれませんね。
中学時代に、友人から「聴いてみてよ」と差し出されたBUCK-TICKのアルバム『悪の華』でロックの道に目覚め、ギターを始めたきっかけは、高校時代に先輩がZIGGYを演奏しているのを見て刺激を受けたからだそうです。
ギタープレイの特徴としては、バンド初期から一貫してカッティング奏法を多用しています。
Toshiya(としや)
ベース。
1977年3月31日生まれ、長野県出身。
バンドを始めた頃はギターを担当していましたが、自分の実力に絶望したため、ベースに転向したそうです。
昔はライブ、レコーディング共にピック弾きを好んでいましたが、世界進出後は指弾き、スラップ奏法を多用し、スラップに関しては独特のサムピングを使用し、高速フレーズに対応できるほどの実力者です。
Shinya(しんや)
ドラム。
1978年2月24日生まれ、大阪府出身。
幼稚園からエレクトーンを習い、中学時代はブラスバンド部で活動し、高校1年生の頃から「心夜(しんや)」名義で、ライブハウスなどで人工天使、Siva、Rubyのメンバーとしてバンド活動を行っていたそうです。
唯一、幼いころから音楽教育を受けていたメンバーですね!
YOSHIKIに影響を受け、「リズムをキープする」より「魅せる」に重点を置いて演奏しているそうです。
海外でも人気を集めるDIR EN GREY
ディルアングレイは日本を越えて、海外でも大変有名なバンドで知られています。
2002年にアルバム『鬼葬』をリリースし、東アジア4カ国7公演(上海、香港、台湾、韓国など)を含むアジアツアーを行い、日本のバンドでは珍しくのべ10万人を動員を記録し、上海では過熱したファンの沈静化のために公安が出動するという一幕も見られるほどでした。
ディルアングレイはこのツアーで初の海外進出を果たすことになり、2003年リリースのアルバム『VULGAR』でヘヴィロックへ大幅に路線変更し、ファンをビックリさせました。
音楽性の変化とともに海外からの注目度も増していき、2005年のアルバム『Withering to death.』はドイツでチャート7位、フィンランドでは欧米のアーティスト以外で初めてチャートにランクインするという快挙を記録し、現地からのオファーに応え、2005年5月にベルリンで初の欧州単独公演を行い3,500人を収容の会場を完売させ、その後も欧州最大級のロックフェスティバルに誘われ、「Rock am Ring」「Rock im park」「OCTOPUS ROCK FESTIVAL」への出演を果たしています。
日本のアーティストがこれだけの海外のフェスから声がかかるって、本当にすごい事ですよね。
2007年以降から本格的な世界進出が始まり、12カ国で121本のツアーを行い、結成10年目となる2007年からは特に世界各国での活動が顕著となり、アメリカ合衆国、イギリス、ドイツ、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、オランダ、スイス、ポーランドなど、一日刻みの過密日程で世界中でライブを行うようになっていました。
なぜDIR EN GREYは世界を魅了し続けるのか
個性的なボーカルや、テクニカルなギター、いやそれだけじゃないんです。
彼らの魅力は、多彩な楽曲と世界観で魅せ続ける彼らの音楽ではないでしょうか。
ミュージックビデオはかなりこだわって作られているので、興味のない人も騙されたと思って一度ぜひ見てみてください。
さて、次のコーナーではディルアングレイファンがおすすめしたい人気曲【11選】をランキング形式でご紹介していきたいと思います。
【11選】DIR EN GREYファンがおすすめする名曲
【DIR EN GREYおすすめ曲11位】『Revelation of mankind』
いつかは変わり果てるこの価値観の果てに
藻屑と消える事より生き様に誓えその胸に
ランキング11位は『Revelation of mankind』
直訳すると「人類の黙示録」
物々しいギターイントロが始まり、殺人事件を思わせるようなPVでは一瞬だけLINEのやり取りが映ります。
『あいつは10年まえに親を殺した、しかも死体と同居している』
この主人公は、心にどんな痛みを抱えて過ごしていたのでしょうか。
【DIR EN GREYおすすめ曲10位】『激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇』
朦朧の空に狩られた 夥しい雨
豪快に振り下ろした未来へのSuicide Buried
ランキング10位は『激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇』
ドラムのフィルから始まり、全編ほぼグロウルな曲調ですが、歌いだしはいきなりハモリのあるメロディアスなサビという展開になっており、ディルアングレイの曲調としてはキャッチーな仕上がり。
PVは「京の左目が抉られ、左腕が吹き飛ぶ」「メンバーの身体が抉られる」などといった刺激的な内容になっています。
Suicide Buriedとはどういう意味でしょう?
直訳すると、『自殺 埋葬』
この主人公は朦朧とした意識の中で大雨に打たれ、自ら死を選択してしまったのでしょうか?
【DIR EN GREYおすすめ曲9位】『羅刹国』
麝香遠放つ変貌は朧月夜に映し
乱れ・絡操・不埒故千里眼見通せぬ 邪鬼
ランキング9位の『羅刹国(らせつこく)』は、玄奘(三蔵法師)の著作『大唐西域記』に言及された羅刹女の国の事。
デスメタル調で重厚感のあるアレンジ、タイトルの通り歌詞も凄惨な阿鼻叫喚が描かれており、ライブでは長きに渡って演奏されているディルアングレイ定番の曲。
【DIR EN GREYおすすめ曲8位】『罪と規制』
井戸の中
監禁
つめる泥
人権
快楽
神の子
サディズム
ランキング8位は『罪と規制』
1枚目のアルバム『GAUZE』に収録されている「蜜と唾」を再構築した曲です。
なぜ再構築されたのか?
それは、シングルとしてリリースするには歌詞は刺激的過ぎて、その内容からレコード会社から規制され、シングルではその問題の部分だけ削除されて収録され、今回のタイトルとなりました。
ライブでは歌詞の規制などは無いため、「罪と規制」として披露されることもありません。
シングル曲はテレビでも流れる事があるため、BPO的にどうしても刺激的な歌詞はアウトという事なんでしょうかね。
【DIR EN GREYおすすめ曲7位】『艶かしき安息、躊躇いに微笑み』
手の届かない透き通る闇
指の隙間から覗きこんだこの世界に千切れてゆく赤
細い腕が綺麗な君の嘘
雨に濡れ、 たたずんだ希望も嘘?
ランキング7位はディルアングレイの中では静かなサウンドの部類に入る、バラードテイストの楽曲です『艶かしき安息、躊躇いに微笑み』
紹介してきた他の曲に比べて、歌詞が一般的というかビジュアル系の王道路線という感じがします。
千切れてゆく赤とはどういう意味なんでしょうか?
やはり、血をイメージしてしまいますよね。
【DIR EN GREYおすすめ曲6位】『鼓動』
どことなくその悲しそうな顔もきっと明日には忘れ消える
いつからだろうこんなに瞳が死んだのは
ランキング5位は『鼓動』
打ち込みのシンセサイザーの音色から始まるナンバー。
この曲のPVは『朔-saku-』と内容が繋がっていると言われています。
どんなに苦しくても朝はやってくる。
辛い時もこの曲を聴いて乗り越えてきたファンも多いはずです。
【DIR EN GREYおすすめ曲5位】『dead tree』
枯れ木に水を 泥水に映る君はもう
夢よ希望よ大空に描いた理想
情熱の紅愛して止まない君はもう
飴より甘い理想は ただの理想
ランキング5位は『dead tree』
歌詞は戦争をテーマで、生きるとはどういう事なのかを非常に考えさせられる1曲です。
戦争は沢山の人が死んでいき、その人の家族、友人、恋人、みんなが悲しくなります。
もう二度と繰り返してほしくないですよね。
【DIR EN GREYおすすめ曲4位】『audience KILLER LOOP』
胸を切り裂いて流れる血にさえ理由が必要 そうだろ?
人とは傷付けることで癒されてゆくのだろう?
ランキング4位は『audience KILLER LOOP』
痛みをテーマにしたアルバム『VURGAR』の収録曲。
リズム隊がカッコいい一曲でおすすめです。
この曲は京のトラウマを題材に作られているそうです。
自分の体を傷をつけることはよくありませんが、それで本人の心が落ち着くのであれば、気の向くまま好きなようにすればいいでしょう。
【DIR EN GREYおすすめ曲3位】『理由』
出会って初めて気付いた 自分の愚かさを
人を信じられないまま 人を傷付けていると
何故また僕は君の事を 懲りずに愛するの
こうして僕は愛する事を 忘れられない様だ
ランキング3位は『理由』
ディルアングレイ初心者の方でも聴き易いメロディアス(バラードに近い)ミディアムナンバーです。
歌詞の内容は飛び降り自殺をしようとした主人公の、その飛び降りた瞬間にフラッシュバックした記憶がテーマになっている一曲です。
自殺は年齢性別関係なく、今も世界中で毎日沢山の人が命を落としていて、社会問題にもなっています。
連鎖するとも言われていますし、貧困やいじめが増えれば増えるほど、さらに数は増えていくんでしょうね。
【DIR EN GREYおすすめ曲2位】『ゆらめき』
君を傷つけるなんて二度とない
だから今までのように いつも君を抱きしめたい
愛を裏切り過ぎたね僕は…
「もう三年前には戻れないの今は…」
何故二人は出逢ったの君に何を残せたの?
また二人は出逢えたらそれまで待ち続けるよ
ランキング2位は『ゆらめき』
1999年に発表したシングルで、3枚同日リリースのメジャー・デビュー・シングルの一つで、TBS系『ワンダフル』枠内放送アニメ『日本一の男の魂』オープニングテーマに起用され、現在までに最多売上を記録している代表曲です(18万枚)
作曲はShinyaで、憧れていたX JAPANのYOSHIKIにピアノを担当してもらったことで、とても思い入れが深い曲だと語っているそうです。
小説のようなイメージと、現実味を出す事にこだわっており、そのため「3年前」といった具体的な言葉も登場しててきます。
今でもまだ別れた恋人の事が忘れられないけど、もうあの頃のようには戻れないと言った、王道の失恋ソングとなっています。
【DIR EN GREYおすすめ曲1位】『脈』
動脈を ピクピクさせながら
貴男の静脈に 春死音を注入し
ありったけの血液を取り出して
シンプルなこの部屋に
一つだけ 吊るして飾りました
そして、ランキング一位は『脈』
カニバリズムを題材とした楽曲です。
カニバリズムとは、人間が人間の肉を食べる行動、あるいは習慣のことを言い、 食人、食人俗、人肉嗜食ともいいます。
この曲の聞きどころは、重くシャウトを多用した部分と、メロディアスに展開していく部分とが二極端に現れていて、展開が面白いという点ですね。
とにかく奥が深い曲なので、聞けば聞くほど曲の良さを感じる事が出来ます。
歌詞はかなり刺激的ですが、とにかく曲がカッコいいというポイントでランキング1位にさせてもらいました。
【まとめ】DIR EN GREYの人気曲まとめ
さて、今回はディルアングレイのバンドメンバーやおすすめしたい人気曲を中心にお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
これだけ幅のある音楽性を持ったバンドはなかなか居ませんよね。
そういえば、先日ボーカル・京を装った男による詐欺事件を東スポが報じて、テレビのニュースでも取り上げられましたよね。
内縁の妻だった女性の父親から、計約5400万円を騙し取ったとされる事件。
ちなみに、容疑者は京のファンだったそうです。
正直、本人はあんまり嬉しくないかもしれませんね。
残念ながら2020年はコロナの影響で海外ツアーが中止になってしまいました。
ライブは映像やCDでは味わえない臨場感がありますので、もしディルアングレイに魅力を持った方は、いつかライブにも足を運んで見てくださいね。