【木管楽器】の種類・特徴について一覧でご紹介
オーケストラに欠かせない楽器のひとつに、木管楽器があります。フルートなどが木管楽器にあたりますが、金属でできているのになぜ「木」という漢字が当てられているのでしょうか。この記事では、木管楽器の特徴や種類などを紹介します。
木管楽器とは
木管楽器とは、くちびるを振動させないで演奏する楽器のことです。フルートやリコーダーなど、指で音程の穴をふさいで息を吹き込む演奏スタイルのものが木管楽器にあたります。
木管楽器の種類にはフルートをはじめ、リコーダーやサックス、オーボエなど大きく分けて10種類以上あり、その中でもさらに細かく分類されています。
この記事では、これから楽器の演奏を始めてみようと思っている初心者の方に向けた、木管楽器の種類や演奏方法の違いなどを紹介します。
木管楽器の名前の由来
フルートをはじめ、金属素材で作られた楽器は数多くありますが、もともとは木材で作られていたことが名前の由来とされています。複雑な構造を持たず、管状であったことも由来のひとつといわれています。
トランペットとの違い
フルートと同じ金属で作られたものの中には、トランペットがあります。トランペットとフルートは親戚のように思う人もいるかと思いますが、フルートが息を吹き込む奏法なのに対し、トランペットは唇を振動させて音を出す奏法で金管楽器に位置づけられています。両者は似ているようで違うのです。
木管楽器の演奏方法
フルートやリコーダーは、音程の穴を指で塞いで息を吹き込むのが基本スタイルですが、唇の形や吹き込む息の長さによって発する音が変わってきます。同じ木管楽器のサックスは、リードと呼ばれる薄い木の板を取り付けて演奏します。サックス奏者が、口に何かをくわえているのを見たことはありませんか?口にくわえているあれが、リードと呼ばれているものです。
楽器によってリードの種類が違う
リードには「ダブルリード」と「シングルリード」と呼ばれるものがあります。「ダブルリード」はおもにオーボエなどを演奏する際に用いる2枚板状のもので、「シングルリード」はサックスなどに使われる、1枚板状のものです。このリードには形や厚みなどさまざまなものがあるため、ものによって音色が変わる特徴を持っています。
木管楽器の種類
それでは、木管楽器に分類される楽器の種類と特徴を紹介します。木管楽器に分類されるものの中には、日本の雅楽に欠かせない楽器も含まれています。皆さんが知っているような、有名な楽器もあわせて見てみましょう。
種類①フルート
柔らかな音色が美しいフルートは、リードは使わず息を吹き込んむ演奏スタイルで、「エアリード」楽器に分類されています。フルートの演奏方法をマスターするには、アンブチュアとタンギングが大切です。初心者は、まずこれらを習得することから始めてみましょう。
フルートの仲間には、「ピッコロ」があります。寸法はフルートの半分程度で、鳥のさえずりのような、美しい音色が特徴的です。ぜひ、聞き比べてみてくださいね。
種類②サックス
おもにジャズにおいて、圧倒的な存在感を放つサックス。サックスはシングルリードを使用して演奏しますが、そのリードは葦で作られたものでなければよい音が出ません。サックスには、高い音を得意とするソプラノやアルトなどさまざまな種類があります。その中でもコントラバスは演奏に脚立が必要なほど大きく、日本には3台しかないといわれています。
種類③クラリネット
リコーダーのように縦に持つ木管楽器で、演奏にはシングルリードを用いります。フルートに比べると音域は狭いですが、よく響く音色を持っています。一般的にクラリネットを指すときは、変ロ調管(B♭)とイ調管(A)のソプラノが多いとされています。
種類④オーボエ
ダブルリードを使用して演奏するオーボエは、大きくよく響く音が特徴的です。木管楽器の中で、初めてオーケストラに参加した楽器としても有名です。おもに主旋律を担当することが多く、練習すればロ、ハ、変ニ、ニまで習得が可能ですが、初心者にはやや難しいところがあります。
種類⑤尺八
尺八は日本が起源の木管楽器です。尺八が登場した頃は、雅楽に用いられていましたが、現在では雅楽では使用されていません。尺八は、フルートと同じようにエアリードで演奏します。運指表が甲乙と表記されているなど、楽譜の覚え方が西洋の楽器と異なるのも特徴的です。
種類⑥雅楽楽器
日本の伝統音楽、雅楽を演奏するために使用される木管楽器を「雅楽楽器」として紹介します。
この雅楽楽器には、神楽笛や竜笛、能笛や笙などがあります。笙は日本のみならず、東アジア全域で親しまれています。能笛に関しては、日本の伝統芸能である能や歌舞伎でも用いられています。祇園囃子などでも使用されていますよ。
まとめ
世界に目を向ければ、形や大きさが違う木管楽器が数多く存在します。この記事では紹介しきれなかった木管楽器がまだまだありますので、参考にしてみてくださいね。