エレキギターの弦の種類・特徴をわかりやすくご紹介!
エレキギターの弦にも色々な種類があり、それぞれに特徴があります。求めるサウンドや音楽的嗜好、さらに個人の手に合っているかなどで、その選択は大きく変わってきます。今回はエレキギターの弦について、その種類やそれぞれの特徴を解説していきます。
弦の太さによる違い
ここでは弦の太さによるサウンドの違いや、その選び方をご紹介していきたいと思います。
弦の太さの事をゲージと呼びます。ゲージが太くなればなる程、テンションが強くなるので、それだけ押さえる力が強くなります。その分、低音が出るようになり、重みのあるサウンドを出す事が出来ます。
逆にゲージが細くなればなる程、テンションは弱くなるので押さえやすくなります。音色も細く、繊細なサウンドになります。
スーパーライトゲージ
スーパーライトゲージ
- 1弦 0.009インチ
- 2弦 0.011インチ
- 3弦 0.016 インチ
- 4弦 0.024 インチ
- 5弦 0.032 インチ
- 6弦 0.042 インチ
ゲージの名称はそのメーカーによって違ってくるので、ここでは一般的に購入しやすいダダリオのゲージ表記を参考にしていきます。
スーパーライトゲージは、1番細い1弦が0.009インチで、1番太い6弦が0.042インチとなっています。
これよりも細い弦では、エクストラライトゲージという弦があります。初心者の方や弦を押さえる力が弱い女性にはお勧めですが、弦が細い分切れやすい、音の張りも少し弱いなどのデメリットもあります。
繊細で柔らかなタッチを求める方にはこのスーパーライトゲージをお勧めいたします。
ライトゲージ
ライトゲージ
- 1弦 0.010インチ
- 2弦 0.013インチ
- 3弦 0.017インチ
- 4弦 0.026インチ
- 5弦 0.036インチ
- 6弦 0.046インチ
このライトゲージが、最も使用されているのではないでしょうか。スーパーライトゲージと比べると、少しずつ太くなっているのがお分かりいただけると思います。
この少しの違いが押さえた時の指の感じはもとより、サウンドにも大きな違いを与えています。
日本でエレキギターが普及し出した頃は、この弦よりも少し太いミディアムゲージが標準の太さであったそうです。
その後外国のロックミュージシャンなどの間では、ライトゲージが主流となり、日本でもロックミュージックが一般化してくると、だんだんとライトゲージを使用するギタリストが増え、今ではギターの出荷時に張られている弦はライトゲージ、というのが一般的になりました。
昔は、ギターコードのFで挫折する人が多かったのも、弦の硬さのせいだったのかも知れませんね。
かのジミー・ペイジも若いギタリストへのアドバイスとして『ライトゲージを使え』といったそうです。
ロックミュージックに求められる繊細と、力強さを兼ね備えたサウンドにはこのライトゲージがおすすめです。
ミディアムゲージ
ミディアムゲージ
- 1弦 0.11インチ
- 2弦 0.14インチ
- 3弦 0.18インチ
- 4弦 0.28インチ
- 5弦 0.38インチ
- 6弦 0.49インチ
ミディアムゲージくらいになってくると、セミアコやフルアコなどの箱物ギターや、ダウンチューニングしたギター向きになってきます。
かなりテンションも高めになってきますので、チョーキングなどには少し力が必要になってきます。
ジャズやブルースの演奏に使用されているイメージです。音が太く、力強いサウンドや、丸みのあるハッキリした単音が欲しい人にはおすすめです。
ヘビーゲージ
ヘビーゲージ
- 1弦 0.12インチ
- 2弦 0.16インチ
- 3弦 0.24インチ
- 4弦 0.32インチ
- 5弦 0.42インチ
- 6弦 0.52インチ
ヘビーゲージになりますと、完全にセミアコ、フルアコ用や、ダウンチューニング用となり、通常のソリッドギターでのレギュラーチューニングの使用はお勧めできません。
スーパーライトゲージの2弦から6弦が、ヘビーゲージの1弦から5弦と同じ太さであり、テンションもそれだけ強いという事になります。
しかし、それだけの事はありそのサウンドは力強く、太い重量感のある低音域には、男らしい魅力があります。
ジャズやブルースは勿論、メタルやハードロックなどで使用されています。
おすすめメーカーご紹介
ここまで、弦の材質や巻き方、太さの違いによる選び方について、ご紹介してきました。
ここでは、私のお勧めするメーカーについて、ご紹介いたします。
レギュラーライトゲージ/ダダリオ
ダダリオは現在、アーニーボールと並び、最も楽器店で普及していて手に入れやすい弦といって良いでしょう。
こちらのレギュラーライトゲージは、ニッケル弦でラウンドワウンド、太さはライトゲージとなります。
世界中で愛されているダダリオの中でも、定番中の定番がこのモデルです。癖のない、どんなジャンルにも対応してくれる万能的なサウンドと、耐久性の良さが魅力です。
弦選びに迷っている方は、まずこちらから入ってみるのが良いと思います。
スーパースリンキー/アーニーボール
ダダリオと並ぶ、有名メーカーのアーニーボール製。このピンクのパッケージは、特に目を引きますね。
こちらのモデルはニッケル弦、ラウンドワウンドのスーパーライトゲージです。テンションがそれほど強くないので、初心者の方でもコードなどが押さえやすく、弾きやすさが身上です。
これからロックギターを始めたい!と思っている方は、まずこちらをお勧めいたします。
ジャズ・ライト・ゲージ/ダダリオ
こちらはダダリオ製のニッケル弦、フラットワウンドのミディアムゲージ、ジャズライトゲージです。
私も箱物ギターで愛用していますが、しっかりとそして甘みのある低音域、くっきりとした中音域、そして柔らかくも艶のある高音など、各音域を魅力的に引き出してくれるバランスの良い弦です。
ジャズやブルースなど、あまり歪ませないストレートなギターサウンドにとても向いています。
まとめ
今回、記事をまとめていく中で、改めて「弦を選ぶところから、音楽は始まっている」のだなあと、実感しました。
初心者の方は、今回ご紹介したアーニーボールのスーパースリンキーや、ダダリオのレギュラーライトゲージあたりから弾いてみて、そこから自分の好みに合ったものを見つけていただければと思います。
- 1
- 2