【the pillows】多くのバンドにカバーされ愛され続ける『Funny Bunny』の魅力とは?独自に徹底考察!

Funny Bunnyはthe pillowsが1999年に発表した楽曲です。シングル曲ではありませんが、歌詞が共感を呼び、多くのアーティストにカバーされました。今回はFunny Bunnyの歌詞の魅力や、代表曲になった経緯について説明します。

記事の目次

  1. 1.天才バンドと伝説になりつつあるthe pillows
  2. 2.the pillowの歌詞とその魅力について
  3. 3.the pillowsの『Funny Bunny』はその歌詞から多くの人々に愛され続ける
  4. 4.その歌詞に魅せられた?『Funny Bunny』をカバーした大物アーティストたち
  5. 5.まとめ

この項目ではfunny bunnyの歌詞について迫ってみましょう。the pillowsの歌詞は抽象的だったり、韻や言葉選びを重視している時もあるので、全ての歌詞に意味を求めるのは難しいかもしれません。

1つの解釈だと思い、読んでもらえたら幸いです。

王様の声に逆らって
ばれちゃった夜にキミは笑っていた
オーロラにさわれる丘の上
両手をのばして僕を誘っていた

冒頭では自由奔放なキミが登場します。曲中に王様が登場しますが、これは権力や世の中の不条理等、皆の前に立ちはだかる壁のような意味でしょうか?

そんな王様の声に逆らい、キミは笑うのです。


続いて主人公を誘うキミという場面に変わります。

丘の上に立つキミは、主人公にとってオーロラのように綺麗で触れられないような存在なのでしょう。

恐らく主人公は王様の声に逆らえないごく普通の人なのです。そんな王様に簡単に逆らえるキミに対して憧れを抱いていると思われます。

ほどけてバラバラになったビーズ
キレイだねって夜空にプレゼント

続いてバラバラになったビーズが出てきます。これは今まで繋いでいたものがほつれてしまった事を意味します。そしてアクセサリーをつけている事から、キミは女性だと考えられます。

ビーズを夜空にプレゼントした事から、主人公はビーズを夜空に投げてしまった事が伺えます。つまり、Aメロのキミからの誘いを主人公は断ったものと思われます。

キミが主人公に何を誘ったかは分かりませんが、一緒に夢を叶えたかったのかもしれません。

道化師は素顔を見せないで
冗談みたいにある日居なくなった

世界は今日も簡単そうにまわる
そのスピードで涙も乾くけど

ここで道化師が登場しますが、恐らく道化師とはキミの事でしょう。道化師とはおどけて皆の笑いを誘う存在です。

王様の声に逆らうキミの事を周りの人は馬鹿にして道化師と呼んでいたのかもしれません。

主人公はキミがいなくなり涙を流しますが、毎日は本当に早く過ぎ去り、その涙も乾かしてしまうのです。

キミの夢が叶うのは
誰かのおかげじゃないぜ
風の強い日を選んで
走ってきた

君の夢が叶うのは誰かのおかげじゃないぜ

主人公が一番伝えたかった事ですすね。

夢が叶うのは、キミ自身が頑張ったからだと主人公は伝えたいのです。

風の強い日もあり、決して順風満帆ではない道をキミは選びますが、応援している人がいます。

「風の強い日を選んで走ってきた」の部分はコード進行的には音楽理論的にはトニック→サブドミナント→ドミナント→トニックと力強く感動的な響きになっており、よりドラマティックな流れになっています。

アクエリアスのCMに選ばれたのも納得です。
 

今頃どこでどうしてるのかな
目に浮かぶ照れた後ろ姿に
会いたいな

サビの後に間奏が流れ、キミがいなくなり月日が経った事を思わせます。

特筆すべきは「照れた後ろ姿」です。照れている事から、キミも実は旅に出る事に迷いがあった事を思わせます。それを知られたくないから、素顔を見せてくれないだろうと主人公は分かっているのでしょうね。

飛べなくても不安じゃない
地面は続いているんだ
好きな場所へ行こう
キミなら それが出来る

私達は飛ぶ事は出来ませんが、前に進む為の足があります。そして好きな場所に行く事も出来るのです。

逆にいうと主人公は王様の声に逆らえず、好きな場所に進もうとしない存在とも言えます。

「キミなら好きな場所に行き、きっと夢を叶える」主人公はそうエールを送っています。

 

その歌詞に魅せられた?『Funny Bunny』をカバーした大物アーティストたち

続いてfunny bunnyをカバーしたアーティストとそれぞれの音源について紹介していきます。

ELLEGARDENのfunny bunny

Funny Bunnyを更に有名にしたのは2004年にリリースされたトリビュートアルバムである『SYNCHRONIZED ROCKERS』でしょう。デビュー15周年を記念してthe pillowsが様々なアーティストにオファーする事で実現したアルバムです。

このアルバムで『Funny Bunny』をカバーしたのはELLEGARDENでした。細美武士は何日も悩みぬいた結果、この曲をカバーする事に決めたそうです。

こちらはドラムのアレンジが大幅に変更され、ベースもルート弾きに徹しています。また曲のAメロ→Bメロ→サビとなっており、より疾走感を引き立たせる構成となっています。リズム隊が変わる事で曲の雰囲気が変わる良い例ですね。

一時期はFunny BunnyはELLEGARDENの楽曲だと勘違いする人がいた程、楽曲の知名度を高めたのでした。

The SketchbookのFunny Bunny

2007年に週刊少年ジャンプで『SKET DANCE』という漫画が連載を始めます。この漫画は「スケット団」を結成した主人公たちが、学校で困っている人達を助けるというストーリです。困っている生徒の背中を押す意味で、主人公たちがこの楽曲を演奏するというエピソードが描かれ、歌詞が全面に使用されています。単行本では6巻に収録されています。

多くのファンから反響があり、the pillowsを知らなかった読者にも、その魅力を伝える事となりました。

ちなみに歌詞の引用はthe pillowsには無断だったようですが、後にあっさりOKを貰い、作者の篠原健太はライブにも招待されています。

後に「SKET DANCE」はアニメ化され、このエピソードを再現する為にオーディションが行われ、The Sketchbookというバンドが結成されました。

こちらは構成は原曲通りですが、ELLE同様に疾走感を意識したアレンジとなっています。特徴的なのはBメロとサビのドラムでしょうか。

現在は解散し、メンバーはそれぞれ活動を続けています。

Base Ball BearのFunny Bunny

2014年にはデビュー25周年を記念して2作目のトリビュートアルバム「ROCK AND SYMPATHY」がリリースされます。この時にFunny Bunnyを担当したのは、四つ打ちの元祖でもあり、特徴的なコード進行で人気のあるバンドBase Ball Bearでした。

こちらのアレンジはサビから始まる構成が印象的です。テンポは原曲に近いのですが、跳ねるようなリズムやベースの関根詩織のコーラスが他にはない特徴でしょうか。

またイントロがない分、アウトロが他の楽曲よりも長くなり余韻を持たせています。

ちなみに「ROCK AND SYMPATHY」ではWHITE ASHがWHITE ASHのカバーとして参加しています。

アイドルネッサンスのFunny Bunny

2015年にはアイドルネッサンスがカバーしています。アイドルネッサンスはソニーが立ち上げたアイドルグループですが、2018年に解散しています。メンバーの一人、石野理子は赤い公園の二代目ボーカルとなっています。

歌い出しは一人ですが、途中から声を重ねる等、複数で歌う事を生かしたボーカルアレンジとなっています。

バンドサウンドを損なわない形でピアノによるストリングスが導入されています。間奏のギターソロは他の間奏のアレンジと引けを取りませんね。

Uruの『Funny Bunny』

こちらは冒頭で紹介したアクエリアスのCMの動画です。ボーカルは先ほど紹介した通りUruです。様々なアレンジを聴いた後でこちらを聴くと、また違った良さを感じるのではないでしょうか?

こちらのアレンジはバンドサウンドをそぎ落とし、Uruの透明感溢れるボーカルを活かす為、楽器はピアノ1本ですが、その分どの楽曲よりも優しさを感じさせますね。

それぞれの良さがある

沢山のFunny Bunnyを聴き、気にいたアレンジはあったでしょうか?それぞれ楽曲を深く知ったうえでアレンジを施しているので、それぞれに違った良さがありますね。

まとめ

今回はthe pillowsのfunny bunny の楽曲の魅力と、様々なカバーについて紹介しました。

これだけ多くのアーティストに支持されている楽曲です。またいつか、新たなカバーが生まれるかもしまれせんね。

funny bunnyに限らず、the  pillowsには数多くの名曲がありますので、是非聴いてみてくださいね。

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