【aiko】『秘密』は聴き手によって色々な解釈が可能?歌詞や背景を徹底分析!

自然体で素直な気持ちを歌いこむ歌姫、aikoさんの曲の中でも屈指のラブソングである「秘密」。

「秘密」という曲が持つ切ない恋の調べは、聴く人によって様々な解釈をできる曲であると話題です。

今回の記事ではこのaikoさんの名曲「秘密」についての詳細やそれぞれの聴き手の考察などについてまとめていきたいと思います。

記事の目次

  1. 1.切ない恋する想いが詰められたaiko『秘密』
  2. 2.通算8枚目のアルバム「秘密」に収録されている
  3. 3.『秘密』は聴き手にとって様々な受け取り方ができる?
  4. 4.まとめ

『秘密』は聴き手にとって様々な受け取り方ができる?

aikoさんが歌う「秘密」は屈指のラブソングであり安定的なバラードですが、聴く人によって様々な受け取り方が出来る不思議な曲でもあると話題です。

歌詞をチェックしながらいくつか見ていきましょう。

あなたはいつも僕を忘れない様にと帰りに強く抱きしめる
大きな忘れ物よ苦しい忘れ物よ残った匂いがあたしを包む

冒頭のこのフレーズ、さっそく切なさがぎゅっと詰まっています。

「苦しい忘れ物」という部分で、ああ完全な幸せでしかないラブソングではないのだと予想できることでしょう。

恋人と日常的に別れる時に寂しさを抱きしめることに込めているのではないかと推察しますが、抱きしめられた時に残った相手の匂いが余計寂しくなるという切ない矛盾をうまく伝えていますね。

声を聞かせて親指握って
柔らかいキスをして何処にいても
思い出して我が儘な体と泣いてる心
そっけないふりでごまかす
あいしてる

相手のことを強く思っている純粋な気持ちがこれでもかと込められているわけですが、なんだか相手から別れ際いつも「僕を忘れないように強く抱きしめ」られているほどなのに満たされていないというか、まだまだ伝えられている以上の思いが自分の中にあるのに溢れてしまっているというか・・・切なさか喉の奥に引っかかるような感じがします。

季節がくれたいくつもの
あなたの横顔はあたしが隣にいられた証
 

さて、この段落でお話ししたい「聴く人によって曲の解釈や捉え方が異なって聞こえる曲」であることを体現しているのはここのフレーズだと私は思います。

「季節がくれる」ではなく「季節がくれた」であること、そして最大の着眼点は「あたしが隣にいられる証」ではなく「あたしが隣にいられた証」と表現されていることです。

それぞれ過去形で表現されていることで、"もう恋人同士ではない"という状態がまず予想できます。

恋人関係は解消されていてもう過去の間柄であるならば、先程触れていた歌詞たちの切なさがどういう意味を持っていたのか何となく把握できます。

しかし今までも、"今も"恋人同士の関係は解消されておらず変わらない関係性でありながらも、やはりまだこちらの気持ちが相手より大きく不安に思っているだけだと予想する声もありました。

ほかにも例えば不倫だとか、いつ"切られても"おかしくない状況だとしたら?という解釈の取り方もできるでしょう。

自分のことを忘れないようにとわざと別れ際いつも自分の匂いを置いて帰るのだとしたら、あまりにも狡く、苦しい関係だと感じられます。

1番にあった「そっけないふりして」の歌詞部分が「お互いに純粋な想いを持って愛し合っているわけではない」ことの裏返しだと考えたとしても、この曲の滲み出るせつなさに合ってしまいます。
 

誰にも言ってないあたしの秘密を
耳元で小さな声であなたにだけ伝えたい
必ず過ぎてく優しく切ない
2人だけの瞬間忘れない

aikoさんの曲はナチュラルでストレートな方向性のものが多くある中で、この「秘密」という曲には「影」を感じるという意見もありました。

「まっすぐ」な想いを女性は持っていながらも、どこか捻れているというか単純なラブストーリーが描かれていると思って聴くとこの裏切りに気が付きます。

どんな考察をしても結局その線はあると思えてしまう歌詞なので、聴く人の想像をそれぞれで膨らませては唸る名曲だと思います。

 

まとめ

今回はaikoさんの8枚目のアルバム「秘密」に収録されている曲「秘密」についてまとめていきました!

アルバムタイトルにも選ばれていますので、この「秘密」という曲が表題的な曲であったことがわかります。

純粋で柔らかなバラードであるというイメージの曲調なのですが、どこか引っかかりがあり、ねじれがあるような癖のある曲。

曲が持つ意味を考察していくことが非常に楽しく、何度も聴いては違う意味を推察してしまいます。

曲の様々なキーワードからあらゆる可能性を示唆させ、曲を聴く人によって違う解釈や受け取りの仕方になってくるのもこの曲の面白いところです。

aikoさんはいつもストレートで素直、日常的な恋愛模様を歌われることが多い印象があります。

しかし「カブトムシ」とか、「学校」だとか何気ない、思い返せばすぐそこにあるようなものをテーマとして曲にしていきながら、ある時ふと疑問に思うごく僅かな言葉の違和感を散りばめていることも多くあるように思います。

今回ご紹介してきた「秘密」という曲も、柔らかなひだまりに落とし込んだひと匙の切なさが、「お付き合いしていても不安が払拭できない」のか、「すでに別れたあとの状況で未練がある」のか、「訳アリの関係性」なのかといったあらゆる意味や想いなど想像をかきたてています。

aikoさんのセンスが垣間見れる、ピュアで技ありな一曲です。
 

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