「指揮棒」は英語でタクト?指揮棒の英語表現を紹介!
オーケストラなどの指揮者が振る「指揮棒」。指揮棒の英語表現は何と言うのでしょうか?指揮をすることに対して「タクトを振る」という言い方もありますが、「タクト」は英語なのでしょうか?指揮棒に関する様々な疑問を考えてみましょう。
「指揮棒」とは?
指揮棒とは、オーケストラや合唱などの指揮者が持つ棒のことです。腕や指の延長として、指揮の小さな動きを大きな動きとして見せる道具です。
大人数のオーケストラなどでは手や指の動きだけでは指揮者の指示がわかりにくいため、指揮棒によって速度や強弱、表情など演奏にかかわる多くの事柄を指示するのです。
「指揮棒」の英語表現は?
「指揮棒」を英語で言うと、"baton"となります。
一般的に「杖」という意味の単語ですが、警官の持つ警棒の意味もあります。バトントワリングのバトンや、陸上競技のリレーで使われるバトンも同じ単語です。
例えば、このように使われます。
He does not use a baton for conducting.
(彼は指揮棒を使わずに指揮をする)
conduct(指揮をする)、conductor(指揮者)といった言葉と一緒に使われることで、"baton"は「指揮棒」の意味となります。
タクトとは?
指揮者が指揮をすることや、スポーツの監督が指示を出すことを「タクトを振る」という言い方をすることがあります。
このタクトというのはどういう意味なのでしょうか?
英語ではない?
先に書いた通り、英語で指揮棒のことは"baton"です。では、このタクトというのは英語ではないのでしょうか?もしくは別名として使われている言葉なのでしょうか?
実はタクトという言葉はドイツ語から来ています。
ドイツ語でタクト(Takt)とは音楽の拍子や拍節のことを意味します。そして指揮棒のことはドイツ語で"Taktstock"と言います。「タクトを振る」という言い方はドイツ語が元になっているのですね。ちなみに英語ではタクトという言い方はしないようです。
日本語ではバトンではなくタクトという言い方が一般的です。音楽用語の多くはドイツ語が元になっていることが多いので覚えておきましょう。