ピアニストの教本!バイエルから練習を始めよう

初心者向けピアノの練習本は何がおすすめ?そんなあなたに今回ご紹介したいのは「バイエル」というピアノ教本です。バイエルは初心者でも大変分かりやすい内容で、無理なく進むことが出来るので、初心者の方にはぜひお勧めしたい教本の一つです。

記事の目次

  1. 1.ピアノを始める時、必ずと言っていいほど耳にする「バイエル」
  2. 2.「バイエル」の特徴
  3. 3.基本がまとまっている「バイエル」
  4. 4.まとめ

ピアノを始める時、必ずと言っていいほど耳にする「バイエル」

まずはじめにバイエルの意味は?ソーセージの種類?なんて思った方も多いのではないでしょうか。

いえいえ違います!

バイエルとは、ピアノの教則本の事です。

「バイエル」の由来ですが、1806年生まれのドイツの作曲家に「フェルディナンド・バイエル」という方がいて、初めてピアノを学ぶのに最適な入門テキストとして1851年頃に「バイエル」が出版されました。

バイエルは106曲の練習曲から構成されていて、先生と生徒の連弾曲なども組み込まれています。

特にクラシック系の先生から教わる場合は、ほぼ「バイエル」から始めます。

ただ、さまざまな出版社から出ており、種類が多すぎてどれを選べばよいのか迷われる方も多いです。

大人のためのバイエル、子供の為のバイエル、などありますが、おすすめは「全音楽譜出版社」のバイエルです。

とてもシンプルで、バイエル106曲の他にも併用曲が24曲入っています。

楽譜によっては1番~108番まで順番に載っていなかったり、省略されていたりるすものもあり、まず1番から順番に練習していきたい方はこちらを選ぶ事をお勧めします。

「バイエル」の特徴

バイエルの特徴と言えば、とにかく無理なく進めるので初心者に優しい!

バイエルの一番は、ド・レ・ミ・ファの四つの音しか出てきません。

親指、人差し指、中指、薬指を順番に弾くだけで、切り返しもありませんので誰でも簡単に弾けます。

テンポもゆっくり大丈夫です。

これなら無理なく続けられそうですね!

初心者がピアノで難しいなと感じる瞬間は色々あると思いますが、まず一番多いのが上手く弾けない。

そりゃ、プロの方だって最初は上手く弾けない曲が沢山ありますよ。

大切なのは自分のレベルに合っているかどうかです。

初心者の方がよくやりがちな事として、自分のレベルに合っていない曲を弾きたいと希望する事です。

例えば、ベートーベンの月光だとか、ショパンの幻想即興曲だとか。

正直、これらの曲は上級者向けの曲なので、初心者では到底無理です。

入門、初級、中級、上級、というレベルに区分けしてみていきましょう。

仮に、幼児期から高校生まで真面目に習ったとして

・入門(幼児期)5~6歳

・初級(小学校低学年)

・中級(小学校高学年)

・中上級(中学生)

・上級(高校生)

に当てはめたとします。

ですので、仮に5歳から始めても上級レベルに達するまで10年はかかります。10年ですよ!?

初心者の人が上級レベルの曲にチャレンジするのは時間の無駄だと思うので絶対おすすめしません。

小学生が高校生の問題は解けないですよね、それと同じです!!

ちなみに、バイエルは入門~初級編にはふさわしい教本と言われています。

どれくらい簡単か何となく理解いただけましたでしょうか?

次のコーナーではバイエルでおすすめしたい練習曲と、押さえたいポイントなどお伝えしていきたいと思います。

 

基本がまとまっている「バイエル」

バイエルは基本がまとまっている教則本として長年に渡り日本で愛されています。

いくつかの練習曲をピックアップし、おさえたいポイント、練習のコツなどをお伝えしていきますね。

その前に、2つだけお願いごとがあります。

まず練習をするにあたり、メトロノームと筆記用具は必ず用意しましょう。

メトロノームに合わせないでただ弾いているだけだと、遅くなったり、速くなったり、正確なリズムを刻む事が出来ませんので、あまり意味がありません。

工場のベルトコンベアの作業をイメージすると分かりやすいかもしれません。

あと、間違えた所は自分で印をつけて何度も反復練習をして、とにかく指を慣らすことが大事です。

こちらはスポーツのトレーニングと近い部分があります。

上手く弾けない、よく間違える、指が痛い、など感じた場合は、とにかくテンポをゆっくりにすることが大切です。

速く弾く事が良い事ではなく、メトロノームに合わせて音符の長さを守り、最後まで間違えないで弾くことが大事です。

バイエル1番

こちらは先ほどもご紹介した、バイエルの「1番」です。

右手の親指~薬指の四本を使います。

出てくる音符は全音符のみ、しっかり1,2,3,4と数えながら弾いてみましょう。

正直言うと、初心者の方はこういった参考動画に合わせて練習したほうが良いかもしれません。

なぜかと言うと、伴奏がメトロノームの役割を果たしており、その伴奏のコードの厚みのおかげで、合わせて弾くことでアンサンブルの楽しさが生まれるからです。

この伴奏が無ければ、単音がドレミファと鳴るだけで、音楽的につまらないと感じる方も多いのでは。

ちなみに、ヤマハなどの音楽教室はアンサンブルを重視して行っているので、最初からこういった音楽に合わせて指導することも多いです。

馴れて来たら、自分でメトロノームに合わせて動画に合わせず一人で弾いてみてくださいね。

バイエル10番

この曲は右手と左手のパートがありますが、とてもシンプルな展開です。

右手はド・レ・ミ・ファ・ソ
左手はソ

これしか使いません。

左手だけで練習すると退屈になっちゃうかもしれません。

そんな方はぜひこの動画に合わせて練習してみてください。

指の切り返しはありませんので、安心して最後まで弾くことができます。

大事なのは3/4拍子のリズムに合わせて、楽譜に書いてある音符を正しく弾くことです。
 

バイエル20番

ページが進むにつれて、少しずつ少しずつ複雑になってきます。

でも安心してください!

順番に進めば無理なく弾けるのがバイエルの特徴です!

バイエル20番は、付点二分音符が出てきます。

付点二分音符とは四分音符×3の長さと考えると分かりやすいでしょう。

この曲の拍子は4/4なので、左手の伴奏のように一小節に四分音符が4つ入ります。

右手のように付点二分音符がある場合は、一小節に付点二分音符が一つと四分音符が1つ入ります。

数えるときに「どおおみ どおおみ れえれえ みいどお」と歌いながらやると分かりやすいかもしれません。

あと、この曲は左手がよく動きますが、初心者の方は左手に馴れていないため、音のばらつきが出てしまったり、思うように指が動かないなんて事が多いです。

まずゆっくりしっかり弾くことを意識して、音が弱くならないよに強くハッキリ弾くことを心がけてみてくださいね。

バイエル30番

最初の方に比べたらだんだん音符の数も増えてきて難しそうって思ってしまいますよね。

でも考え方を変えると全然カンタンです。

右手も左手もド・レ・ミ・ファ・ソしか出てきません。

この5つの音がちゃんと鳴らすことが出来たら良いのです。

まずこの曲は右手と左手をちゃんと分けて練習しましょう。

「ぶんぶんぶん」に少し似てます。

4小節目の左手の四分休符はしっかり取りましょう。

休符は音が無いからと言って適当に考えてはいけません。

休符があるからこそ、すべての音楽が成り立つのです。

8小節目のように、右手と左手がどちらも四分音符で動くところが難しい場合は、その小節だけ何度もゆっくり弾いてみて、慣れてきたら7小節~8小節目を何度も反復練習してみましょう。
 

バイエル40番

この曲は先ほどまでのド・レ・ミ・ファ・ソの範囲ではなく、ソ・ラ・シ・ド・レの範囲に変わりますが、考え方は今まで通りと一緒です。

ただ、見慣れない音符がちょっとずつ出てくる段階に入っていますので、まずその音符が鍵盤のどこなのか、しっかり目で見て覚えていくことが大事になります。

これが結構難しいです。

覚え方としては・・・もう形で覚えるしかありません。

いきなり全部覚えるのは絶対難しいので、まずは「ド」の位置だけ最初に覚えて、そこからちょっとずつ広げて行きましょう。

まとめ

さて、今回はピアノの教則本「バイエル」について、おすすめの曲やポイントについてご紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?

前にも書きましたが、とにかく順番に進んでいくことをお勧めします。

あと、曲がつまらないなと感じたら、今回挙げたような動画や音源に合わせて一緒に弾くことで、アンサンブルを楽しみながら上達できるので、ぜひチャレンジしてみてください。

バイエルの次の教則本は?と気になった方は、「ツェルニー100番」で検索してみてください。

合わせて指の筋トレとして「ハノン」もおすすめです。

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