【WANIMA】NHK主催『WANIMA 18祭(フェス)』のために作られた楽曲、「シグナル」に込められた想いを徹底分析!

2016年に始まった『18祭』という音楽フェスをご存知ですか?今回ご紹介するWANIMAの「シグナル」は、2017年に開催された『WANIMA 18祭』で誕生した楽曲。1000人の18歳たちと創り上げた「シグナル」に込められた熱い想いとは?

記事の目次

  1. 1.WANIMAも参加したNHK主催の『18祭(フェス)』って一体?
  2. 2.2017年の『18祭』で誕生したWANIMAの「シグナル」
  3. 3.WANIMAの「シグナル」は18歳世代に贈る応援歌
  4. 4.WANIMA「シグナル」の歌詞に込められた想いを徹底分析
  5. 5.『WANIMA 18祭~シグナル~』のまとめ

WANIMA「シグナル」の歌詞に込められた想いを徹底分析

『18祭』から誕生した「シグナル」ですが、この曲は決して18歳世代にだけ響く曲ではありません。

「シグナル」は、作詞のKANTAが18歳の自分に遡ったように、聴く人それぞれが今の自分の目線で当時の自分を振り返ることが出来る歌詞になっています。

今を生きる18歳世代と当時の自分を重ね、大人になった今の自分が伝えたいメッセージ。
誰もが通ってきた“あの頃”を愛しみながら、その先で迎え入れる一人の大人として、すべての18歳世代へ贈る曲になっています。

そんな温かく優しいメッセージが込められた「シグナル」の歌詞を読み解いてみたいと思います。

Photo byMalina_Bogdanovskaya

不確かなまま はじまる今日は
変わらない いつも通り
顔を洗って 鏡の前 また苦笑い

時は流れ 空の下で
わからないことばかり
またいつか…未完成でいい
肩並べて…


ここでは、現在の自分の立ち位置で過去を振り返っています。
良い意味で“今の僕らも君たちと大して変わらない”ことを前提に、それでいいんだと18歳世代を肯定しています。
そして、少し先の未来で、また肩を並べられることを待っていると伝えています。

— 顔を洗って 鏡の前 また苦笑い

不確かな今日は、“あの頃”だけでなく今も変わらない。
理不尽に過ぎ去る毎日に抵抗できない自分。また苦笑いする日々。


— またいつか 未完成でいい 肩並べて

時が流れた今でも結局わからないことばかり。
たとえ不確かで不安な日々を送っていたとしても、いつかは誰もが大人になる。
でも、いくら大人になっても未完成のまま。
だから、そのままでもいい。またいつか肩を並べよう。

“肩並べて”は、直接的には『18祭』で肩を並べ歌った今日という日を意味しているのかもしれませんね。

Photo byAnemone123

僕は君を 君の日々を
どのくらい このくらい
言葉で言えるんだろ
孤独な日々を 底ついた希望も
どのくらい このくらい
僕は知ってるんだろ


ここでの“僕”は、WANIMAであり、現在の自分であり、18歳世代を通り過ぎた大人たちのこと。
“君”は、今この瞬間を生きる18歳世代たちのことを指しています。

— 言葉で言えるんだろ(?)
— 僕は知ってるんだろ(?)


君たちが抱える夢や悩みを、僕はどれくらい言葉にできるのだろうか。
君たちの孤独や不安を、僕はどれくらい知っているのだろうか。

18歳世代たちの応募動画を見たWANIMAが彼らに突き動かされ、また心寄せている様が読み取れます。
 

Photo byFree-Photos

Oh~ 弱音や愚痴吐いて未熟でも挑戦
Hey 笑ってみてろよ
くだらないってため息数えて
ほんの一瞬 かすめた不安を掻き消すくらいの
交わすサイン 見逃さぬように

未熟で当たり前、不安になって当たり前の18歳へ。
それでも顔を上げ、希望のサイン(シグナル)を見逃さないようにというメッセージが込められています。

— 弱音や愚痴吐いて未熟でも挑戦

弱音を吐いてもいいんだよ。いくら愚痴を言ったって構わないんだ。
誰もが未熟な18歳。怖がることなく挑戦しろ!

— 交わすサイン 見逃さぬように 

挑戦し続ける君にため息つく奴なんか放っておけばいい。
君は夢を叶えるためのサインを見逃さないように前を向くんだ。

Photo by Alvina_FFXIV

不確かなまま はじまる今日は
変わらない いつも通り
顔を洗って 鏡の前 また苦笑い

時は流れ 空の下で
わからないことばかり
またいつか…不器用でいい
顔を上げて…


1番とほとんど変わらない歌詞ですが、最後のフレーズが“不器用でいい 顔を上げて”になっています。

良くも悪くも不確かなまま始まる今日という日はこの先も続くだろう。
でも、そんな毎日を器用にやり過ごせる人間にならなくていい。
かけがえのない今日という日に一喜一憂しながら、どんなにカッコ悪くても顔を上げて未来に向け歩み続けてほしい。

そんな、若者たちを見守る、大人たちの願いが込められています。

いつの間にか
時は流れ 空の下で
今 何が見える?
涙拭って 鏡の前 ほら元通り

大人になって子供にもどって
さぁ思い通り

まだ今は未完成でいい

走り出した


ここでの“今”は、18歳の今だけではなく、少し先の未来のことも含んでいるのではないでしょうか。
この先に訪れる“今”を肯定し、未完成であることを強みにしてほしいと伝えているように思います。

— 今 何が見える?

これから先も思い通りならないことはたくさんあるだろう。
でも“今 何が見える?”
ほら、大切なものはいつだってちゃんと目の前にある。

— 大人になって子供にもどって さぁ思い通り

信じるものを見失わなければ、いつだって子どものように、自分のことを“思い通り”にできる。
それは、いつか大人になってもきっと変わらない。だから未完成のままでもいい。何度でも走り出せ!

踏み出すスタート
ゴールまで…
描く未来像
1から 100通り
好きにやって ダメなら戻ってこい
ゴールまで…
偉く長いぞ!!
勢いで空回り
「無駄じゃない」
何度でも唱えながら…


18歳という岐路に立つ若者たちに、この先の道のりが長いことを告げています。
その上で、勇気をもって踏み出してほしいこと、可能性は無限であることを伝えています。

— 描く未来像 1から 100通り

人生はまだ始まったばかり。何度でもスタートを切ればいい。
描く未来は人それぞれ。他人とは違う未来、違う方法で自分らしく生きればいい。

— 好きにやって ダメなら戻ってこい

君たちは自由なんだ。
本気で臨んだのなら、たとえ失敗してもそれは決して無駄になんてならない。
それでも疲れたら戻ってくればいい。そしてまた立ち上げればいいんだ。

とくにダメなら戻ってこいという歌詞はとてもWANIMAらしい言葉です。
彼ら自身にも、そんな言葉を掛けてくれた人がいたのかもしれません。
そして、今度は自分たちが未来に挑む若者たちの“戻れる場所”でありたい!そのような意味も含まれている気がします。

空回りしても遠回りしても、諦めさえしなければ、また走り出すことが出来る。
この先の長い道のりを指さし、“さあ!行ってこい”と背中を叩くWANIMAの姿が目に浮かびます。

『WANIMA 18祭~シグナル~』のまとめ

今回は、『WANIMA 18祭』から誕生した「シグナル」という楽曲をご紹介しました。

“シグナル”は、直接的には“信号・合図”という意味です。歌詞にもある“サイン”とほぼ同義です。

でも、あえて“サイン”ではなく“シグナル”というタイトルにしたのは、“シグナル”には目に見えないものが含まれているからなのではないでしょうか。
そして、“シグナル”は“サイン”のような一過性の合図ではなく、次々に伝達されていく継続性があるからではないかと筆者は考えます。

若者たちから発信されたシグナルをWANIMAが受けとめ、次はWANIMAから全国の18歳世代にシグナルを送り返しました。
さらには『18祭』のステージを観た人、この曲を聴いた人たちにも、その“シグナル”は広く伝達されたのだ思います。

底抜けに明るいWANIMAの楽曲には、孤独や不安を吹き飛ばすパワーがあります。
『WANIMA 18祭』に参加した18歳世代にとって、「シグナル」は生涯忘れることができない青春時代を象徴する一曲になったと思います。
この先何年経っても、この曲を聞く度にWANIMAと歌ったあの瞬間、またあの日の自分と再会することができることでしょう。

「シグナル」という曲は、18歳世代にだけでなく、今を生きるすべての人への“応援歌”です。
この曲の“シグナル”は、きっとあなたにも届くはずです。

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