スリーコードとは?主要三和音の曲の例を紹介!
「スリーコード」とは、コードの勉強を始めた最初に目にすることが多いワードですね。
コードの種類は皆覚えようと思ったらとてつもなく多いです。
が、基本であるところのスリーコードをとっかかりに勉強していくと、コードに慣れ親しみやすくなります。
早速ご紹介しましょう。
スリーコードとは?
スリーコードとは、そのキー(調)の中で、大事な働きをする代表的な3和音のことです。
以下、順に説明しましょう。
キー(調)とスリーコードの関係
音楽にはキー(調)があり、そのキーの構成音のみを使い音階の上に作られるコードを「ダイアトニックコード」といいます。
ダイアトニックコードについての詳しい説明は、下記のリンクもご覧ください
各キーの上には、Ⅰ(一度)からⅦ(七度)の7つのダイアトニックコードができますが、このうち最も大事で基本的なコードのことを「主要三和音」といいます。
例えばハ長調(C メジャーキー)の曲なら
C F Gコードが。
ト長調(Gメジャーキー)のキーなら
G C Dコードが。
それぞれ核等します。
スリーコードで弾ける多くの曲は、この3和音で形になります。
主要三和音の役割
コード進行は、一か所に滞留するものではなく、流れのあるものなので、以下の3つの役割の組み合わせで出来ていることがほとんどです。
●トニック(T)⇒そのキーのメインのコード。曲の始まりや終わりはこのコードであることが割と多い。
ダイアトニックコードではⅠ(一度)がもっともこの性質が強い
●サブドミナント(SD) 緩やかに、次のコードに進みたい性質を持つ。
ダイアトニックコードに於いてはⅣ(四度)がこの性質が最も強い
●ドミナント(D) 不安定な性質を持ちTONICに帰結したい志向を強く持つ。
ダイアトニックコードに於いては、Ⅴ(五度)がその性質を最も強く持つ。
というように、そのキーのⅠ(一度)、Ⅳ(四度) Ⅴ(5度)が、主要三和音(≒主要スリーコード)ということになります。
スリーコード中心で曲の記載されている楽譜
曲のコード進行は、オリジナルのものが勿論ありますが。
コード入門者のためのために、原曲のコード進行を、少しシンプルに直し、やさしく弾きやすくしているも楽譜もあります。
また、この手のテキストは、原曲のキーが難しい場合は、弾きやすいキーに移調されて書かれていることが多いため、練習もしやすいです。
下記に、スリーコードの曲の参考楽譜をあげます。
スリー・コード・ピアノ・レッスン
参考価格: 1,100円
掲載曲がほぼ、ピアノコード初心者にはとっつきやすいハ長調のものです。
中盤までのユニットでは「C F G」のスリーコードのみで、ピアノでいろいろな曲を楽しむことができます。
「コード3つ」からはじめる!楽々ギター弾き語り60
参考価格: 2,200円
やさしいスリーコードから弾ける曲は、トラディショナルソングが中心に載っています。
少し段階が進むと、コード数が少し増え、Jpopなども練習できるようになってます
スリーコードの曲の例
前述のピアノやギターの楽譜に掲載されているものの中などからいくつかご紹介しましょう。
原曲は、キーやコードの数が、少しこみいっている部分もありますが、雰囲気やテンポ感などをつかむため、聴いていただきたいと思います。
シンプルなスリーコードで弾く場合は、前述の楽譜類などを参考にしてくださいね、
①茶色の小瓶
ビールのコマーシャルでもおなじみですね。
この原曲ではキーもコード進行も少し難しいですが。
スリーコードでひたすらⅠーⅣーⅤ-Ⅰの繰り返しだけで弾くことができます。
(ハ長調なら、C -F-G-Cの順ですね)
②アメージンググレース
讃美歌や、コマーシャル曲としても有名な曲ですね。
いろいろなキーやコードアレンジがなされている曲ですが、スリーコード(ハ長調なら、C F G)のみで弾いて楽しむこともできます。
③聖者が街にやってくる
ルイ・アームストラングの歌でもおなじみの軽快なデキシーランドジャズですね。
やはりこの曲も、そのキーの主要三和音(ハ長調なら、C F G)のみで、弾くこともできます。
④蛍の光
卒業式などで歌われるイメージが強い曲ですが、原曲はスコットランド民謡です。
ゴスペルやポップシンガーのアーティストも取り上げることがあります。
やはり、シンプルに、主要三和音で弾いていくこともできる曲です
スリーコードを理解するメリット
さて、いろいろ紹介してきましたが、普段耳になじんでいる曲が、実は少ないコードでも弾けることがわかると、楽しく練習できる気がしてきましたね。
これらの主要なスリーコードを勉強すると、便利なことは沢山あります。
①コードを早く覚えられる
とりあえず、初めはハ長調など一つのキーの中の3コードだけでも良いので、この3つを使いいろいろな曲を数多く弾くことができます。
曲によってコードの並び順は違いますが、3つしかないため、比較的楽に弾けることでしょう。
何曲か弾いているうちに勝手に手が動くようになります
②自分の好きなアレンジスタイルで弾ける
曲が楽譜になっていると、まずはその通りに弾くところから始まり、発展させるのも大変な場合もありますが。
コードで弾く場合は、ポジションを覚えてしまえば、コードをのばして弾く、リズムを刻む、
分散形(アルペジオ)にする、など、自分の好きな形で楽しむこともできます。
また、簡単な曲なら、メロディとコードがわかれば弾き歌いや、人とのアンサンブルセッションをすることもできますね。
移調(キーチェンジ)練習をすることにより幅が広がる
はじめは一つのキー(調)にポイントを絞って覚えてきたら、今度はいくつかのキーでもダイアトニックコードを調べ、主要3コードの「Ⅰ Ⅳ Ⅴ」を見つけてみてください。
別のキーで弾いていたときととは、もちろんコード進行は変わりますが。
「Ⅰ Ⅳ Ⅴ」のメカニズムは一緒なので、和音が動いていく機能感(次に進みたい、落ち着いた)は、何のキーでも同様です。
こういった移調練習をすることによって、効率よくハーモニー感覚を付けることができます。
まとめ
スリーコードについていろいろ解説をしてきました。
とっかかりとしては非常にシンプルなものですが、発展練習していくうちに、とても能率よく音楽力を上げることができる便利なものです。
かっちりした楽譜がないときにも、この知識があるだけでもかなり助けになることが多いです。
この積み重ねで、いずれは自分のオリジナル作曲も夢ではないですね。
ぜひ、継続的にチャレンジしていってくださいね。