ヘンデルの名曲『サラバンド』とはどんな曲?

ドイツ出身の作曲家ヘンデルの名曲「サラバンド」はご存知でしょうか?ヘンデルはバロック音楽における最も重要な作曲家のひとりであり、「サラバンド」は映画「風の谷のナウシカ」で使われた曲のモチーフとなり話題を呼びました。今回はどんな曲か詳しく解説していきます。

記事の目次

  1. 1.ヘンデルとは
  2. 2.ヘンデルが自身の誕生月に作ったのが『サラバンド』

ヘンデルとは

ヘンデル(ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル)は1685年にドイツで誕生したクラシック音楽の作曲家で、バロック音楽における最も重要な作曲家のひとりであり、特にイタリア語のオペラ・セリアや英語のオラトリオの作曲によって知られています。

ヘンデルは幼少時から非凡な音楽の才能を示していましたが、お父さんはヘンデルを法律家にしようと考えており、ヘンデルが音楽の道へ進むことには反対していたそうです。

しかし、幸いなことにヴァイセンフェルス公爵がヘンデルのオルガン演奏の才能を気に入り、ヘンデルは公爵の援助のおかげで音楽の勉強を続けることができたと言い伝えられています。

ヘンデルは作曲の他に、オルガン、ヴァイオリンを演奏していました。
 

12歳頃にハレの教会オルガニストの助手となり、18歳頃にハンブルク歌劇場のヴァイオリン奏者となりました。

25歳頃にハノーヴァー宮廷楽長として就任し、68歳頃失明を患い作曲活動を断念し1759年に74歳でこの世を去りました。

ヘンデルは、バッハと並び称されるドイツ・バロック音楽の最大の作曲家とされ、「音楽の母」とも呼ばれています。

ヘンデルはあらゆる分野に膨大な作品を残しており、中でもオペラやオラトリオのような劇作品の作曲に情熱を傾けました。

オラトリオ「ハレルヤ」は特に有名で、キリストの生誕から受難、そして復活までを壮大に歌いあげています。

他にも数々の代表曲を残し、オーケストラ組曲「水上の音楽」や、声楽曲「メサイア」などが有名です。

ヘンデルが自身の誕生月に作ったのが『サラバンド』

サラバンドとは、17~18世紀にスペインをはじめヨーロッパ各地の宮廷で流行した、ゆるやかな速度の三拍子の舞踊の事を意味します。

ヘンデルが自身の誕生月に作曲した「サラバンド」ですが、正式名は「ハープシコード組曲第2番HWV437第4曲『サラバンド』二短調」と呼ばれ、チェンバロ(ハープシコード)はルネサンス音楽やバロック音楽で多用されましたが、18世紀後半からはピアノの台頭で演奏される機会がほとんどなくなりました。

頻度は多くありませんが、古楽のコンサートなどでは現在も聴く機会があります。

曲の難易度は初級~中級者程度で、バイエル教本が終了した位でも弾ける簡単な曲です。

また、宮崎駿のアニメ『風の谷のナウシカ』の挿入歌『ナウシカ・レクイエム』の冒頭や前半までの音楽は、この曲をモチーフにしているとも言われています。

曲調はとても悲しく、教会に救いを求めて進む神々しい信者の列を想像させられます。

ぜひ聞いてみてくださいね。

 

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