【HY】失恋ソングの代表『366日』にはこんな想いが込められていた
歌唱力にも定評のあるHYの仲宗根泉が歌う失恋ソング「366日」。今回は、大人気の携帯小説を映像化したドラマと映画「赤い糸」の主題歌としても話題になった切なさMAXのバラード「366日」をご紹介します。エモーショナルな歌詞も深堀ります!
HY「366日」の歌詞に込められた想いを徹底考察
それでは、多くの女性から支持された「366日」の歌詞の魅力に迫ってみたいと思います。
たとえ失恋の経験がなくても、恋する喜びと痛みを知っている方なら誰でも共感できるはずです。
最近恋をしていない方も、歌詞の意味を知って「366日」の世界にどっぷり浸ってみてください。
それでもいい
それでもいい それでもいいと思える恋だった
戻れないと知ってても 繋がっていたくて
初めてこんな気持ちになった
たまにしか会う事出来なくなって
口約束は当たり前
それでもいいから…
“それでもいい”と二回繰り返す冒頭の歌詞。
この一行だけで、この恋が主人公にとってどれほど特別なものだったかが伝わってきます。
その上で、主人公の打ちひしがれた様が目に浮かび、実に切ない。
彼女はすでに分かっています。もう戻れないことを。
二人の溝はもう埋められない状態なのでしょう。
彼の心が離れてしまったことに気付いていながら、彼女はまだ繋がっていたいと思ってしまう。
そんな自分がどれほど惨めなのかも彼女は分かっているはずです。
今日もあなたに会いたい
叶いもしないこの願い
あなたがまた私を好きになる
そんな儚い 私の願い
今日もあなたに会いたい
彼女なりにできるだけの努力はしたのでしょう。
少しでも可愛いと思ってもらえるようにおしゃれをしたり、どれだけ好きかを必死に伝えたりもしたことでしょう。
だけど、どうにもならなかった。
願いが叶わないのは分かっていても、やっぱりまた思ってしまう…“あなたに会いたい”と。
理屈ではどうすることもできないやるせない想いが溢れています。
それでもいいと思えた恋
それでもいい それでもいいと思えた恋だった
いつしかあなたは会う事さえ拒んできて
どんなに惨めな思いをしても、“あなた”に会えさえすれば繋がっていると感じられた。
それなのに、会うことさえ拒まれるようになってしまいました。
もう彼女の心は行き場を失っています。
一人になると考えてしまう
一人になると考えてしまう
あの時 私 忘れたらよかったの?
でもこの涙が答えでしょう?
心に嘘はつけない
“あなた”がいない今、考えるのはあなたのことばかり。
忘れることができたなら、嫌いになれたなら、こんな辛い涙を流さずに済んだのに…。
“あの時”とは、別れを告げられた時でしょうか?
それとも酷い喧嘩をした時?彼が別の人と一緒にいるのを見た時?
どんなに傷ついても、あなたを求める心に嘘はつけない。
彼女の内なる叫びが痛々しいほど伝わってきます。
恐いくらい覚えてるの
恐いくらい覚えているの あなたの匂いや しぐさや 全てを
おかしいでしょう? そう言って笑ってよ
別れているのにあなたの事ばかり
“恐いくらい覚えてる”という歌詞は、この曲のせつなさをもっとも象徴しています。
でも、あえて常用漢字の“怖い”ではなく“恐い”を使ったのはなぜか?
その意味を深読みすると、“怖い”は主観的であり、“恐い”は客観的であることから、傍から見てもおかしいほど、また自分でもどうかしていると思えるほど、という意味を表しているのかもしれません。
“恐いくらい覚えてる”彼の匂いやしぐさ。
大好きな彼の全てに、今や彼女は苛まれて疲弊しきっています。
恋がこんなに苦しいなんて
恋がこんなに苦しいなんて 恋がこんなに悲しいなんて
思わなかったの 本気であなたを思って知った
本気だったことからこその耐え難い喪失感。
失ってこんなにも苦しいことを知ったからこそ、あらためてこの恋が本気だったこと、どれほど愛していたかを思い知らされました。
大人になる過程で必要な痛みなのかもしれませんが、これが失恋のなんとも辛いところですね。
あなたのことばかり
怖いくらい 覚えてるの あなたのにおいや しぐさや 全てを
おかしいでしょ? そう言って笑ってよ
別れてるのにあなたの事ばかり
あなたは私の中の 忘れられぬ人 全て捧げた人
もう二度と戻れなくても
今はただ あなた…あなたの事だけで
あなたの事ばかり
“全てを捧げた人”といえるくらいですから、満身創痍の恋だったのでしょう。
いくら頭では分かっていても、この痛みが癒えるには相当時間がかかりそうです。
いつか立ち直れる日が来ることを願いつつも、しばらくはこの痛みを抱えておきたいのかもしれませんね。
なぜなら、これが最後に残された、彼との繋がりなのですから。
失恋ソング「366日」のまとめ
いかがでしたでしょうか。
いーずが当時の彼と別れてまで生み出した渾身の失恋ソング。
この曲では、add9やsus4などの危うく不安定なコードが多用されています。
また、歌詞に時間的な経過がほとんど描かれておらず、極めてエモーショナルです。
孤独感や混沌感が強い失恋ソングといえるでしょう。
ですが、不思議とこの曲を聴いて癒されるという方も多いのではないでしょうか?
歌を通じて、私たちは誰かの心に触れることができます。
そして同時に、自分の心にも誰かが寄り添ってくれたような温かさを感じることができます。
「366日」のような切ない歌を聴くと、“辛い想いしているのは私だけじゃないんだな”と癒されたり、辛い思いをしている誰かに心を寄せ優しい気持ちになったりします。
昨今の恋愛は、少しドライでライトな傾向がありますが、たまにはこんな曲を聴いて、あなたも心ふるわせてみてはいかがでしょうか。
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