【Do As Infinity】人気アニメ主題歌にも起用された『夜鷹の夢』を知っている?
謎の多い楽曲Do As Infinityの『夜鷹の夢』の歌詞が、コソボ紛争で撃墜されたパイロットの心情が表現されているのを知っていましたか?聴けば聴くほど、深い楽曲です。Do As Infinityの紹介を含め『夜鷹の夢』の歌詞を解釈してみました。
『夜鷹の夢』の歌詞の意味③:爆撃
デイル・ゼルコ大尉が放った爆撃は真っ赤な炎となり、見知らぬ人々や街全体を飲み込んで全てを焼き尽くします。
ミッションの成功です。
人々の泣き叫ぶ声やうめき声、悲しい叫びが四方八方から聞こえてくるようですが、彼は背を向けて飛び去ります。
少しの情も持ってはいけません。
あの炎の中で人々が痛み苦しんでいる光景など、見えないし聞こえないものとして彼は自分の帰るべき場所へ向かいます。
『夜鷹の夢』の歌詞の意味④:花火
敵国の街を破壊するという使命を果たし、仲間たちがいる場所へ戻ると祝いの花火が打ちあがっていました。
その祝いの花火に歓喜する気持ちの反面で、誰もが共通してわかっていることがあります。
それは自分たちが爆撃した街で、何ひとつ悪いことをしていないのに日常を壊された人たちが泣いていることです。
「憎しみを受け止める」という都合のよい形をとって、ささやかに打ち上げている花火を見ている光景を描いています。
むしろ、その罪の重さに「憎んでほしい」と強く思っていると感じられるような描写です。
『夜鷹の夢』の歌詞の意味⑤:生き物はみんな同じ
朝日にはまだ早すぎる違和感のある強い光が、F-117の窓ガラスを一瞬で粉々に破壊しました。
自分の胸から流れ落ちる血は、あの知らない街で生きる知らない人達のことを思わせます。
肌の色や目の色など関係なく、誰もが同じ「生き物」であることを感じているようです。
操縦桿を握る手は徐々に力が入らなくなり、ひとり孤独にこの世を去っていく姿が描かれています。
暗やみで輝く唯一の光であった月も消えてゆくようです。
そして会いたい人々もまた、次々によぎっては消えていきます。
『夜鷹の夢』の歌詞の意味⑥:星になる
機体は生まれ故郷でもない、どこかもわからない見知らぬ地へ落下していきます。
自分が生まれていたのがもし別の国だったら、このような寂しい朝焼けを見るに至る過去を生きたろうと、思っているような描写です。
星が空から流れ落ちて命尽きるように機体は急降下してゆきます。
デイル・ゼルコ大尉自身・爆撃機自身が「流れ星」と化す一節は、残酷なまでに美しく切ないシーンです。
焼け野が原となった、知らない街で生き残った人々の願いは届くのでしょうか?
『夜鷹の夢』の歌詞の意味⑦:ただの夢
この世にある正義と言われるものは果たして、本当に正義なのでしょうか?
自分が今思っている「正しい行い」とは、本当に正しいことなのか問われているようです。
自分が信じた正しい行いによって、傷つく人が必ず出てきます。
その連鎖は止められないものだと落胆しているようです。
自分はずっと「正義」という長い夢を見ていたのだと、締めくくっています。
「正義」というのは躍起になってこだわる必要があったり崇高だったりするものではなく、単なる刷り込まれた概念や、自分が傷つかないために目を伏せてきたことだったのかもしれません。
そして正義のために生きてきたデイル・ゼルコ大尉の命が、尽きていきます。
Do As Infinityで他のおすすめ楽曲3選
深い歌詞と、特徴的なメロディラインでファンを魅了するDo As Infinityですが、他にも名曲がいっぱいあります。
Do As Infinityの名曲の中からさらに3曲、厳選してみました。
楽園
発売日:2004年12月15日
作詞:Ryo Owatari
作曲:D・A・I
Do As Infinityの18枚目のシングルです。
2004年に発売したシングルはこの『楽園』のみで、Do As Infinityとしては過去最高のオリコンチャート2位を獲得しました。
人気アニメ「犬夜叉」の映画「犬夜叉 紅蓮の蓬莱島」のエンディングテーマにも起用されています。
BREAK OF DAWN
発売日:2000年3月23日
作詞:D・A・I
作曲:D・A・I
Do As Infinityが1枚目にリリースしたアルバム『BREAK OF DAWN』の1曲目に収録されている楽曲であり、コアなファンの間ではかなり人気が高い1曲です。
歌詞は全て英語で、Do As Infinityにとって初めての英語詞の楽曲となりました。
パーカッションとフルートの音が心地よいイントロからはじまる、知る人ぞ知る名曲です。
真実の詩
発売日:2002年10月30日
作詞:D・A・I
作曲:D・A・I
テレビアニメ「犬夜叉」のエンディングテーマにも起用されている楽曲です。
この曲は当初、着メロとして最初に出まわりました。
リリースは予定しないという噂もあったようですが、その着メロを聴いたファンはDo As Infinityのサウンドで歌詞を載せた『真実の詩』の音源を、心待ちにしていたようです。
中国の京胡奏者であるウー・ルーチンの音色がフューチャーされた楽曲で、音楽番組でもDo As Infinityとウー・ルーチンが一緒に『真実の詩』を演奏していました。
まとめ
Do As Infinityの紹介を含め『夜鷹の夢』の楽曲を、独自の見解で読み解いてみました。
ちなみにオリジナル版とアニメ版は、爆撃機に関する部分の歌詞が変更されているようです。
聞き比べてみると、さらに発見があるかもしれません。
活動を再始動し、Do As Infinityの動きは昨今勢力的になっているようです。
たくさんの名曲を世に送り出している、Do As Infinityの今度の活躍から目が離せません。
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