【Maroon5】初の全米チャート1位獲得した『Makes Me Wonder』とは?歌詞をあわせてご紹介!

全世界で絶大な人気を誇るMaroon 5。彼らにとって初の全米1位となった大ヒット曲『Makes Me Wonder』について徹底考察。実は『Makes Me Wonder』はラブソングではなかった? その隠された秘密に迫る。

記事の目次

  1. 1.アメリカ発の世界的人気バンドMaroon 5
  2. 2.Maroon 5 ディスコグラフィー / 受賞歴
  3. 3.Maroon5が初めて全米チャート1位を獲得したのが『Makes Me Wonder』
  4. 4.『Makes Me Wonder』とはどんな曲?ラブソング…ではないらしい?
  5. 5.まとめ
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商業的に大成功を収めた“Makes Me Wonder”はどんな曲なのでしょうか。
ここからは楽曲の考察をしていきましょう。

セカンドアルバム『It Won't Be Soon Before Long』からの最初のシングル曲であることはご説明しましたが、実はアルバム用に書かれた曲ではありませんでした。
楽曲の原型はその数年前に書かれており、デモ状態のまま手つかずになっていたそうです。バンドが楽曲の完成に取り組み始めたのは、アルバムのレコーディング終盤になり、数曲を入れ替える必要性があることに気付いてからです。

完成までは試行錯誤の連続で、行き詰った彼らは気分転換のために作曲旅行まで敢行することになります。
その後、デビュー作『Songs About Jane』でプロデュースとミキシングを担当したマーク・エンダートの力も借り、“Makes Me Wonder”は見事な出来映えとなったのです。
初期バージョンはロック色の強いアレンジだったようですが、マーク・エンダートのアドバイスにより、「70年代から80年代のファンクのヴァイブ」を持つ曲調に生まれ変わりました。

その狙いは大当たりで、アダムのヴォーカル、ギターフレーズ、キーボードリフなどすべての要素が古き良き時代のディスコ感を醸し出しています。普通のロックアレンジだったらここまでの大ヒットにはなっていなかったかもしれません。


次は歌詞の意味について和訳と合わせて考察していきます。
見出しに「ラブソング…ではないらしい?」と書いておきながらこんなことを言うのは気が引けますが、“Makes Me Wonder”はラブソングです。歌詞は破綻した(しそうな?)恋愛関係について歌われています。
だからでしょうか。歌詞は終始攻撃的で、相手に歩み寄っているような様子はありません。

 

I still don't have the reason
And you don't have the time
And it really makes me wonder
If I ever gave a fuck about you

【和訳】
 俺には理由なんて無いし
 お前だって時間が無いんだろ
 本当に疑問に思っちゃうよ
 俺、お前に興味があったのかどうか



ふたりの間に何があったのか不明ですが、とにかく険悪な雰囲気だけは伝わってきます。
お互いに感情をぶつけ合う時期は過ぎて、もう別れるしかないような状態なのでしょうか。

Give me something to believe in
Cause I don't believe in you anymore
Anymore
I wonder if it even makes a difference to try
(Yeah)
So this is goodbye

【和訳】
 何か信じられるものをくれよ
 どのみちお前のことなんてもう信じられないよ
 これ以上ね
 努力したところで何かが変わるとは思えないね
 もうさよならだ

ここがサビなのですが…
なんというか、もう完全に終わってしまっているようです。
最後までこのような調子の歌詞が続き、ラスト1行まで読んでも明るい展開は見つかりません。
“Makes Me Wonder”は破綻した恋愛関係を歌ったラブソングなのです。

というのが、ひとつめの解釈。
実はこの曲にはもうひとつの意味が込められています。

何年もお蔵入りになっていた“Makes Me Wonder”を完成させる際、ヴォーカルのアダムは“新しい次元”を付け加える余地があることに気が付いたそうです。
それは政治的な歌詞を書き加えることでした。
しかし、お説教くさい内容にしたくなかった彼は、楽曲にラブソングという衣をまとわせたまま、政治的な内容をほのめかす手法で楽曲を完成させたのです。

当時はブッシュ政権によりイラクに対する軍事介入が行われていました。
自分の愛するアメリカという国を率いるリーダーに対して疑問を抱いたアダムは、その怒りをサビの歌詞に込めたのです。
そのような視点から歌詞を見直してみると…

捏造された情報を基に軍事介入を続けるブッシュ大統領に対し、

 信じるに値するものを寄越してみろよ
 お前のことなんてもう信じないけどな

と歌っているように解釈できます。

もちろん多くの人はそのような歌詞だとは思わず、“踊れる曲”として“Makes Me Wonder”を楽しんだはずです。
楽曲の耳ざわりの良さから「お行儀の良いバンド」と見られがちなMaroon 5ですが、実は「怒れるロックンローラー」としての側面も持っているわけですね。

空港と飛行機の中を舞台にしたPVは、政治的な思惑はおくびも出さず、スタイリッシュな側面だけを全開にして撮影されています。
もしかしたらブッシュ大統領も自分に対する当てこすりだとは気づかず、この曲に合わせて踊っていた、なんてこともあったかもしれませんね。

まとめ

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今回はMaroon 5の“Makes Me Wonder”について和訳も合わせて込められた意味を考察してきました。
1曲だけご紹介して終わるのが惜しいほど、本当に良い曲をたくさん持っているバンドなんです。
アルバムによっては「これってベストアルバム?」と言いたくなるくらいヒット曲の宝庫です。

洋楽初心者でも安心して聴ける間口の広いバンドですし、日本でも高い知名度があるので、友達や同僚との会話のきっかけにもなるかもしれません。
今まで出したアルバムはどれも粒ぞろいでハズレはありません。知っている有名曲が入っているアルバムからでもいいですし、ファーストから順を追って聴いていくのもいいでしょう。
世界中の音楽ファンを虜にする彼らのサウンドを体験してみてください。

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