絶対音感の持ち主の割合は何%?絶対音感の芸能人や生まれつきなのか解説!
「絶対音感」を持っている、というと凄い才能!というイメージがありますね。実際絶対音感を持っている人の割合というのはどれほどなのでしょうか、こちらでは「絶対音感の持ち主の割合」を検証しました。そのほか絶対音感と相対音感の違いや絶対音感あるあるなどもご紹介!
絶対音感の持ち主の割合
音大生で絶対音感を持っている割合
絶対音感を持つ人の割合というのはどのくらいなのでしょう。
一概にはっきりとした数字で表すことは難しいですが、たとえば日本の音大生であれば大体5~6割の人が絶対音感を持っている、と言われています。
こちらは、下記を参照していただくと分かりますが、新潟大学が平成30年に行った研究結果として発表しているものに基づいたデータです。
ちなみにこの研究では、海外の音大生では絶対音感を持っている人は1~3割に満たない、という結果が出ています。
一般人で絶対音感を持っている割合
一般の人で絶対音感を持っている割合は、大体3%くらいと言われています。
音大生の割合と比べてしまうと少ない、と思えますが、100人いれば3人は絶対音感を持っている、とすれば、特に珍しい、希少な能力ではないのかもしれません。
絶対音感とは?
絶対音感とは音の高さを捉える能力のこと
さて、絶対音感とはどういう能力のことを言うのでしょうか。
音楽で使われる「音」にはそれぞれ「音の高さ」というものが決まっています。これをとらえることのできる能力を「絶対音感」と言います。
分かりやすく言いかえると、ピアノである音を弾いたとき、それが何の音であるか(ドやレなど)が鍵盤を見ずに音だけ聴いて認識できる能力、ということです。
この絶対音感を持っていると音楽の道に進む上で色々有利である、と考えられています。例えば、誰かが即興で弾いた曲をすぐさま楽譜に書き起こすことができたり、楽譜を見ただけでその曲がどんな曲なのか脳内に再生することができたりします。
絶対音感があっても音痴はいる?
絶対音感を持っている人はみんな歌がうまいのか?というと、実はそうではありません。絶対音感を持っていてもいわゆる「音痴」な人はいます。
絶対音感というのは音の高さを認識することのできる能力です。しかし実際に「正確な音を発生する」というのはまた別の能力になります。ですから、その音の高さを認識できても、実際にその音を口から発生できない、という人はいます。
しかし、絶対音感を持っていれば実際に自分が発生した音が、本来の音とズレているな、と感じることはできそうですから練習次第では改善することができそうですね。
絶対音感で有名人・芸能人
有名人、芸能人で絶対音感を持っている、と言われている方も多いですね。
- みやぞんさん…テレビで見る機会の多い芸人さんです。普段はギターを持っている、というイメージが強いのですが、実は彼は聴いたことがある曲を即興でピアノで演奏することができる、という才能を持っており、テレビ番組などでもその様子を披露していました。彼はピアノを習ったことがない、と言っていますからこれはもう、先天性のものとして絶対音感がある、ということなのでしょう。
- 松下奈緒さん…女優としての印象が強いですが、彼女は実は音大卒で、ピアニストとしても活動しています。音大生であれば絶対音感があってもおかしくない、とは思いますが、駅のホームで流れる電車の発車音のメロディーや、コンビニの入店音などを即興で演奏する、というのをとあるテレビの企画で披露しており、絶対音感があり、さらにそれを表現できるすごい才能の持ち主なのだと感じました。
- 美空ひばりさん…今更説明するまでもない、国民的歌手です。彼女はたくさんの素晴らしい歌を残しましたが、実は彼女は楽譜が読めなかったそうです。しかしデモテープで音を聞けばすぐにそれを歌うことができたそう。これこそ「絶対音感を持っている」ならではのことなのでしょうね。
- モーツァルト…有名な作曲家であり、ピアニストです。彼はどんなに複雑な曲でも一度聴けば全て再現できたそうです。「アマデウス」という、モーツァルトの半生を描いた映画作品があり、そこでもそういったエピソードが描かれています。興味のある方は是非ごらんになってみてください。
絶対音感は生まれつきのもの?訓練で身につけられる?
絶対音感は、先天性、生まれつきのものであって習得できるものではない、と思われがちですが実はそうではありません。6歳くらいまでに訓練すれば絶対音感は後からでも身につけることができます。小さいうちからピアノを習っていると自然と身についたりしているものですね。
上記しましたが日本の音大生に絶対音感を持っている人が他の国より多いのは日本の音楽教育が絶対音感習得に力を入れているからだと思われます。
しかし大人になるにつれ、絶対音感の習得はなかなか難しくなりますのでできれば幼少期にトレーニングしておくと良いでしょう。
相対音感とは?絶対音感との違い
絶対音感は、この音が「ド」あるいは「ソ」など音の高さを認識できる能力ですが、相対音感とは何のことでしょうか。
相対音感とはほとんどの方が持っている感覚です。音の高さが何かはわからなくても、さっき聴いた音と今聴いている音が高いか低いかを聴きわけることができる能力のことです。
さらに言えば、ハ長調で演奏されるチューリップの歌とト長調で演奏されるチューリップの歌が同じ曲である、とわかることができる能力でもあります。実際、音楽の世界で役に立つのは、絶対音感より相対音感、と言われています。
こちらの感性を伸ばすことのほうが重要かもしれません。
絶対音感あるある
絶対音感あるあるとして、
- 記憶にあるだけの曲を楽譜なしで演奏できる
- チューナーなしで楽器のチューニングができる
- 日常の生活音などを、「これ何の音?」と聞かれるが、ピアノなど楽器の音ではないと分からなくなることが多い。
- カラオケなどでキーを変えられると瞬時に対応できない
絶対音感の持ち主割合などまとめ
こちらでは絶対音感について、持っている人の割合やどうやったら身につくか、そして絶対音感を持っている有名人などまで、まとめました。
絶対音感を持っている、というと凄い希少な才能と思われがちですが実は訓練次第で誰でも身につけることができる能力なのです。
大人になってからではなかなか難しいですが訓練次第で絶対にできない、ということはありませんので、トライしてみてはいかがでしょうか。