大人気邦ロックバンドMy hair is Badの「真赤」を徹底解説!
今、絶大な人気を誇るバンド・My Hair is Bad。彼らの人気曲『真赤』の歌詞にはどんな想いが込められているのでしょうか。マイヘアらしい赤裸々な想いが詰まった、苦しいくらい切ない『真赤』の歌詞について注目してみました。
大人気邦ロックバンドMy hair is Badの勢いは止まらない
新潟出身のスリーピースバンド・「My Hair is Bad」。
2008年に結成され、2013年にミニアルバム『昨日になりたくて』でデビュー。2016年5月11日にシングル『時代をあつめて』をリリースし、メジャーデビューを果たしました。
恋愛を歌った楽曲が多く、情けなくてダサくてみっともない姿を赤裸々に綴った歌詞がたくさんの人の心に突き刺さってします。
自分自身をさらけ出すような彼らの楽曲は若者を中心に絶大な人気を誇り、今ではライブのチケットも即完。
チケットが取れないバンドとしても話題になっています。
彼らの名曲の一つ、「真赤」に込められた想いを独自解釈で徹底解析!
My Hair is Badの代表曲とも言えるのが、2015年7月8日にリリースされた2ndシングル『一目惚れ e.p.』に収録されている楽曲、『真赤』。
この曲をきっかけにMy Hair is Badを知った、ファンになったと言う人も少なくありません。
『真赤』はPVも注目されており、YouTubeに公開されているPVは2019年8月現在で再生回数500万回を突破しています。
PVに出演しているのは、モデルの武居詩織さん。どこか気だるげな雰囲気が色っぽく、憂いのある雰囲気の映像に惹き込まれます。
多くの人の心に刺さり、マイヘアの名を世間に知らしめるきっかけとなるほどの評価を受けた『真赤』という楽曲にはどのような想いが込められているのでしょうか。
その歌詞について、独自に解釈していきたいと思います。
ブラジャーのホックを外す時だけ
心の中までわかった気がした
携帯なんて出なくていい
いつの間にか
時間が止まればいい
翌朝、君は先に出ていった
僕にと、鍵、残して
なかなか衝撃的な、耳に残る歌い出しから始まる歌詞です。
お互いの想いや愛を量る行為からも、ここに描かれている恋愛の不器用さが感じられます。
「君」が残していったのは、2人が過ごしてきた部屋の合鍵でしょうか。
合鍵を置いて出て行くということは、彼女がもうこの部屋には戻ってこないことを意味します。
2人はそれぞれ、違った生活を始める。朝の部屋に「僕」が取り残されている、虚しくて切ないシーンが思い浮かびます。
夕立ちの止んだ街が近付けた
ただ陽が落ちた、下北は地下のライブハウス
いつもは冷たくするくせに
二人の時は優しくするんだね
君は言う「あなた、犬みたいでいい」って
周りに対して取り繕ってしまうプライドと、彼女のことが大好きな気持ち。
そんな2つの感情が読み取れるここの歌詞からも、どこか主人公の不器用さが伝わってくる気がします。
「あなた、犬みたいでいい」という「君」の言葉。
飼い主のことが大好きで、飼い主に愛されたくてたまらない従順な犬のような主人公。
そして、そんな主人公の飼い主である「君」。
2人の想い合う心は均等ではなく、圧倒的に主人公から「君」への想いのほうが重たい。
平等な目線でつき合うことが出来ていない様子が伺えます。
三番線に悲しい音が流れた
曖昧な誓い、会いたいが痛い
バイバイが聞こえなくなるように
Bメロの歌詞は、「曖昧」「会いたい」「バイバイ」という言葉の語呂が心地よく、切ない歌詞がすっと耳に入ってきます。
「三番線」に流れる電車の発車の音。
「君」はその電車に乗って行ってしまう。だから、流れる音はつまり2人の別れを合図する音。
「バイバイ」はちゃんと聞こえず、「曖昧な誓い」としてかき消されてしまいます。
それは、主人公が「君」との別れをまだ覚悟できず、忘れる決意が出来ていないことを意味しているように私は感じました。
別れてもう会えない関係になるからこそ、「会いたい」という感情すらも主人公の心を苦しめて痛めつけるのです。
春、恋に落ちて
耳を澄まして
君を探して
僕は誰かを
ついに失って
それもいいって
君を待とうって決めてた
夏の匂いがした
「君」と別れた後、主人公はまた違う恋をします。
それは結局「君」と似た人とつき合ったり、「君」の面影を探す恋ばかり。
でも、どうしても「君」じゃないとダメで、結局はうまくいかずに別れてしまう。
主人公はいつまでも「君」への未練に取り付かれて新しい恋人すら失ってしまうのです。
もう「君」にしか恋ができない。主人公は「君」のことが別れた今でも好きで好きでどうしようもないのです。
振り向いて欲しくて
なぜか甘えてしまう
格好つかないよなって笑ってた
合鍵を返して
首輪を外して
ちゃんと言おうって決めてた
君を纏って
頬に触れたって
ただ響かなくて
距離は愛しさを
また髪を切って
ふいに風が吹いて
君に言おうって思ってた
夏の匂いがした
赤い首輪はついたまま
「君」の気を引きたくて甘える主人公。
でも、いつまでもそんな関係じゃダメだから、首輪を外して対等な愛情で想い合えるように。
しかし、その想いが届くことはありません。
離れ離れになって距離が出来るほど、会えない「君」への想いは強くなります。
「赤い首輪はついたまま」という言葉で締めくくられる最後。
この言葉から、結局最後まで主人公が「君」のことを忘れることができていない様子が読み取れます。
未練がましくて、いつまでも好きな人を忘れられない。
この歌には、そんな不器用でみっともない姿が赤裸々に描かれているのです。
まとめ
My Hair is Badの楽曲には、『真赤』のアンサーソングとなる『卒業』という曲があります。
『真赤』と『卒業』はどちらも同じ女の子のことを描いた楽曲となっており、『卒業』のPVには『真赤』と同じく武居詩織さんが登場しています。
この2曲はぜひ合わせてチェックすることをおすすめします。