【打楽器】の種類・特徴について一覧でご紹介
音楽の基礎であり、人が作り出した最古の楽器である打楽器の種類をいくつご存じでしょうか?打楽器は音律がないものもあるため比較的はじめやすく、奥が深いものばかりです。数多くある打楽器から厳選した種類の名称を一覧にし、その特徴や見た目、サウンドなどをまとめました。
吹奏楽の打楽器の種類⑩:その他
主に吹奏楽で使用される打楽器を紹介してきました。
今度は楽曲によって時々現れる打楽器の一覧を見ていきましょう。
吹奏楽だけでなく、アコースティック・バンドなどよく使われるものもあります。
ボンゴ/コンガ
ボンゴ・コンガは、どちらも膜鳴楽器です。
ボンゴが小さいサイズのもので、コンガが大きくて長い見た目をしています。
どちらも基本的に2つ並べて使用し素手で叩いて演奏しますが、スティックを用いることもあるようです。
もともとキューバの民族楽器でしたが、近年ではポピュラー・ミュージックにも多様されるようになっています。
ボンゴは立って、コンガは座るスタイルで演奏するのが主流です。
カホン
カホンは見た目はただの箱のようです。
ベル―で生まれた楽器で、中にはスネアドラムと同様にスナッピーという蛇腹の線が張ってあります。
カホンの演奏の仕方は、楽器に座って箱の表面を叩くのが主流です。
箱の素材や、箱のどの部分を叩くかによってサウンドが変わります。
カホンひとつで、ドラムセットのような演奏もできるようです。
クラベス
クラベスは2本の棒状の楽器で、カチカチと打ち合わせて演奏します。
素材はローズウッドや黒檀などの木材が主流ですが、現在はガラス繊維などでも作られるようになっているようです。
特徴としては2本の用途が違うことで、1本が音を鳴らす役割を、もう一本がバチの役割を果たしています。
フットべダルで鳴らす奏者もいるようです。
カウベル
カウベルは名前からわかるように、牛の首につけられているベルとよく似た形をしている楽器です。
スネアドラムのバチを使用し、専用のホルダーを使って固定するか手に持って音を鳴らします。
ラテン音楽を演奏する時に多様され、高くて抜けのよい音が特徴的です。
バチで本体を叩く時は、ベルの縁部分を狙います。
アゴゴ
大小2つのカウベルがついたような見た目をしているアゴゴは、サンバには欠かせない楽器として有名です。
スネアドラムのバチか、すりこぎを使用します。
音程が違う大小を、交互に叩いて演奏するのが主流です。
大小2つのものだけでなく、3つ付いているものも時々見かけます。
サンバホイッスル
名前の通りサンバを踊る際に吹くホイッスルがサンバホイッスルで、笛ではありますが打楽器に属します。
本来は気鳴楽器(管楽器)に分類されますが、フルートなどのように音律がないため打楽器とされているようです。
形は十字になっており、横にある穴を開閉しながら音程を変えます。
日本でサンバホイッスルの知名度を広めたのは歌手の八神純子と言われており、大ヒット曲『みずいろの雨』にも使用されていることで有名です。
スライドホイッスル
スライドホイッスルもサンバホイッスル同様、本来は気鳴楽器(管楽器)ですが、音律がないことと基本的に打楽器奏者が担当することから打楽器に分類されています。
棒をスライドさせるグリッサンドという奏法で、音程を変化させる楽器です。
長さはだいたい20cm〜30cmくらいになります。
ウッドブロック
固い木でできた割れ目の入ったブロックを、スネアドラムやシロフォンのスティックで叩いて演奏するのがウッドブロックです。
ブロックは音程や大きさの異なったものがいくつかあります。
木魚と同じような音が出るのが特徴的です。
形は箱型のものと筒型のものの両方があります。
チャイム
チャイムはチューブラーベルとも言います。
金属でできており、1m~2mほどあるいくつかの金属パイプを叩いて鳴らす楽器です。
パイプの上部を叩くため、身長が必要になります。
音域は広くないですが音律はあるので、ソロ演奏や独奏もできるようです。
叩く際にはハンマーによく似たバチを使います。
ウインドチャイム
小さくて細い金属の棒がいくつも垂れ下がっており指や、トライアングルを演奏する時のヒーター(棒)を使用して鳴らします。
きらびやかなサウンドだけではなく、演奏する時にカーテンのように波打つ様も印象で、視覚と聴覚の両方で楽しめる楽器です。
別名ツリーチャイム・バーチャイムともいいます。
フレクサトーン
フレクサトーンは手のひらサイズの楽器で、薄い金属の板の両面に棒と球体がついています。
振って音を出すと球体と金属の板がぶつかった音がでますが、いくつか別の奏法もあるようです。
持ち手の部分を持ち、板を親指で引き寄せたり離したりしながら、球体を板にぶつけると独特なサウンドを楽しめます。
ギロ
ギロは洗濯板のような面を棒でこすって演奏する楽器です。
扱いが簡単な楽器で、小さい子供のオモチャにもなります。
ラテン音楽でよく登場する楽器で、ひょうたんをくり抜いて作られた楽器のようです。
いろいろなデザインのものが出まわっており、比較的入手しやすい楽器と言えるでしょう。
カバサ
基本的には円柱形で、周りに小さな金属の玉がいくつも括りつけられている楽器です。
棒部分を持って振ったり、身体に打ち付けて鳴らしたり、括りつけられている玉をこすって演奏します。
もともとは、ひょうたんや植物の実を使って作られていました。
ムチ
楽器のムチはアニメや漫画の悪役が使うような、一般的に知られているムチの音を表現するために使われることが多いです。
2枚の木板から成り、それらが蝶番で留められています。
2枚を閉じることによって演奏する楽器です。
購入せずとも簡単に作れるので、打楽器奏者は自作のムチを持っていることも多いでしょう。
鎖
吹奏楽では鎖を楽器として、演奏に使用することがあります。
演奏する場所の床が木製ならそのまま足に括りつけ、足踏みしながら鳴らしますが、コンクリートなどの場合はベニヤ板などを用意したりテーブルを用意したりするようです。
鎖が使われている楽曲で代表的なのはダンテの神曲『地獄篇』で、鎖で繋がれた人が歩くシーンをこの方法によって表現しています。
ドラ
ドラはゴングの一種で、専用のスタンドに吊るして演奏されます。
音律はないですが、調律が必要なものもあるようです。
バチを用いて表面を叩き、鳴らします。
タムタムの別名を持っていますが、ドラムセットのタムタムとは直接的に何か関係しているわけでもないようです。
オーシャンドラム
名前の通り海の波のような音が出る楽器です。
金具がないタンバリンのような形をした中に細かな球や砂が入っており、斜めに傾けたりしながら演奏します。
さまざまな大きさのものが販売されていますが、自分でも簡単に作ることができるようです。
レインスティック
レインスティックは筒の中に細かな球や砂、小石を入れたもので、オーシャンドラムと同じように傾けて演奏します。
水の音を表現するという意味でもオーシャンドラムと同じような音を想像されるかもしれませんが、レインスティックのほうが「コロコロ」というような音です。
こちらも自分で作ることが可能な、民族楽器になります。
スティールパン
ドラム缶から作られた楽器で、他の楽器にはない倍音を持っていることが特徴的なのがスティールパンです。
先端がゴム製になっているマレット(バチ)で叩いて演奏します。
配置された音盤で、主旋律を演奏することも可能です。