ハナレグミ1stシングル『家族の風景』は深みのある名曲!歌詞から意味を徹底考察!
スーパーバタードッグ解散後、ソロアーティスト“ハナレグミ”として活躍する永積タカシ。“家族の風景”でデビューして以来、その歌声と抜群のセンスでファンを魅了しています。今回はハナレグミのデビュー曲“家族の風景”について、独自に考察をしていきたいと思います。
ライブでも定番曲となっているこの曲を、フェイバリットにあげるファンも多いようです。
サビの“変わらない ここで待ってても “からのくだりは本当に胸にグッときますね。暖かいサウンドでアコースティックギターとブラシドラムの疾走感も心地よい、とても前向になれる楽曲です。
ハナレグミ『家族の風景』の歌詞から意味を徹底考察
それでは、名曲『家族の風景』の歌詞から意味を考察していきましょう。
キッチンにはハイライトとウイスキーグラス
どこにでもあるような 家族の風景
7時には帰っておいでとフライパンマザー
どこにでもあるような 家族の風景
色々な見方が出来ると思うのですが、私はこの1行目の”ハイライトとウイスキーグラス“は母親ではなく、父親の存在を表しているのではないかと思います。
父親というのは言葉で多くを語るよりも、その存在感で家族に影響を与えています。おそらく、今現在キッチンにいるわけではないでしょうが、父親がいつもそこで吸っているタバコ”ハイライト“やウィスキーグラスが彼の存在を思わせて安心感を感じさせてくれる、良い小道具となっているのでしょう。
“7時は帰っておいで”とフライパンを片手に母親に告げられているのですから、おそらく小学生くらいの頃の温かい記憶でしょうか。美味しいご飯を作って待っていてくれる温もりのある家庭を感じます。
優しい両親に守られている安心感が伝わってきます。
友達のようでいて 他人のように遠い
愛しい距離が ここにはいつもあるよ
ここは“家族”というものの関係性を、見事に表現していますね。友達の様に何でも言い合える関係でもありますし、いつもお互いの事を気にかけている存在であります。
しかし、時には『何で分かってくれないんだろう』とか『何でそんな事するのだろう』と、家族に対して不満に思うことがあると思います。
関係が近すぎて、お互いに分かってくれていて当たり前だと思ってしまうから、そういった感情が湧き起こってしまうのかもしれませんね。でも、家族といえども一人一人が違う人間ですからね。
何を見つめてきて 何と別れたんだろう
語ることもなく そっと笑うんだよ
家族というのは、最も相性の悪い人間を組み合わせているという話もあります。その中でお互いを理解しようともがき、相手を思いやる事で人間は成長していくのだという考えです。
その人の人生というものは、他人が全く同じようになぞる事は不可能ですよね。その人が何を見て、何と出会いそして別れて、何を思ったかはその人にしかわからない事です。
その中で人はその人格が作られていくのです。でも、そんな事を人にわざわざ語ったりもしません。ましてや家族では尚更。家族の何気ない微笑みに色々なものを感じる事があるのは、そのせいかも知れませんね。
本当に家族って不思議な関係ですよね。支えあい助け合う事もありますし、その反対の関係になってしまう事も残念ながらありますが、この世に生まれ、縁あって家族になったのですから、お互いを尊重し、愛のある家族でいられたら素晴らしいですね。
『家族の風景』のコードについて
Cadd9--G--|D--Em7--|Cadd9--G--|D--G--|
Cadd9キッチンにはGハイライトとDウイスキーEm7グラス
どCadd9こにでもGあるような 家D族の風G景
Cadd97時には G帰っておいでとDフライパンEm7マザー
どCadd9こにでもGあるような 家D族の風G景
友達(とEm7もだち)のようでいてG 他D人のように遠Cadd9い
愛(いEm7と)しい距離がG ここにDはいつもあるよ |Cadd9----|
コード進行はシンプルなので、ギターの弾き語りをしてみたいという方にもお勧めです。特筆すべきポイントは最初のCコードに9度の音を加えたCadd9ですかね。これによって半分夢の中にいるような、何ともいえない浮遊感をこの曲に与えています。
曲が始まってすぐに歌の世界に引きずり込まれてしまうのは、優れたメロディーと歌唱力、そして優しく循環していくコード進行によるものでしょう。
手嶌葵も同タイトルの名曲があり、そちらも趣きが違って素晴らしい楽曲です。是非聴いてみてください。
家族の風景/手嶌葵
ハナレグミの名曲『家族の風景』のまとめ
ハナレグミの名曲『家族の風景』について、考察してきました。笹川美和がこの楽曲をカバーし、斎藤工が主演した映画の主題歌に使用されるなど、業界でもこの曲は非常に高い評価を受けています。
『ハナレグミ』永積タカシの飾らない、温かみとユーモアのある人柄がこの楽曲にはつまっています。
スーパーバタードッグ時代の作品も、ソロになってからも彼の作品は人間的な魅力に溢れた素晴らしいものがあります。
『ハナレグミ』永積タカシは、これからもまだまだ私達ファンを楽しませてくれるでしょう。期待してます!
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