【吉田拓郎】多くのアーティストにカバーされながら今も愛され続ける名曲『流星』とは?独自に徹底考察!
日本の音楽界のレジェンド、吉田拓郎。彼の代表曲である『流星』は多くの人を魅了し、たくさんのアーティストにカバーされています。今回は吉田拓郎の『流星』をテーマにその歌詞の意味を紐解きながら、この楽曲の魅力に迫っていきたいと思います。
今でも愛され続ける名曲を残す吉田拓郎
70年代から現在まで、実に半世紀に渡って活動を続け、「フォークの神様」「J-POP創世の功労者」などと言われている生きるレジェンド、吉田拓郎。
彼の生み出す作品は『落陽』や『たどり着いたらいつも雨降り』など、現在でも聴き継がれ、歌い継がれているタイムレスな作品がたくさんあります。
そんなタイムレスな名作の1つが、今回ご紹介します『流星』です。
吉田拓郎は1970年に、エレックレコードからアルバム『青春の詩』でデビューを果たします。
3枚目のアルバム『人間なんて』に収録されている『結婚しようよ』の大ヒットにより、それまで反体制的でアンダーグラウンドな存在であったフォークソングは、メジャーなメインカルチャーへとなっていきました。
その後も『旅の宿』『落陽』など数々のヒット曲を生み出し、『襟裳岬』のように他のミュージシャンに楽曲提供した曲も多数あります。
1975年には、小室等、井上陽水、泉谷しげるとともにレコード会社“フォーライフレコード”を設立し、2年後には社長に就任しています。
『流星』は、吉田拓郎がアーティストとして、そして社長としてハードなスケジュールをこなしていた、1979年に発表された楽曲です。1979年といえば、ソニーのウォークマンが発売となり、テレビアニメの「ドラえもん」が放送開始された年です。
この曲を発表すると拓郎は直ぐに、篠島で行われたオールナイトのイベントに挑んでいます。
流星/吉田拓郎
オリジナルの演奏では、松任谷正隆のピアノのオープニングで幕を開けます。なんといっても鈴木茂の泣きのギターが本当に素晴らしいですね。わたしの知っているギターソロの、ベストと言ってもいいくらい完璧なソロだと思います。
そしてドラムが林立夫、ベースが後藤次利と凄いミュージシャンが揃っています。これは、後藤次利と細野晴臣が入れ替わったら、まんまTin Pan Alleyのメンバーですね!こういった、この曲、あの人の演奏だったんだ!という発見もまた楽しいものです。
『流星』はテレビドラマ『男なら!』の主題歌として使用され、拓郎も本人役としてゲスト出演をしています。
ベストアルバムに収録される事の多い、ファンからの人気が非常に高い曲です。爆笑問題の太田光もこの曲の大ファンの一人であり、拓郎に会った時に『この曲を僕にください!』と頼んだ事があるそうです。
ちなみに拓郎からの返答は『武田鉄矢にもおんなじ事を言われたよ』というものでした。
この楽曲をカラオケで歌う人は多いようです。ミディアムテンポで落ち着いた出だしですが、サビに近づくにつれて盛り上がっていくのが、とても気持ちが入りやすいポイントとなっています。カラオケでも、ここぞという時に決めたい曲ですね。
吉田拓郎の名曲『流星』はあのアーティストにもカバーされている?!
名曲『流星』は様々なアーティストがカバーをしています。真心ブラザーズは2001年にシングル『この愛ははじまってもいない』のカップリングとしてこの曲ををカバーしています。
真心ブラザーズの倉持陽一は自他共に認める“拓郎チルドレン”で、その歌い方や曲作りに至るまで、吉田拓郎の影響をつよく感じさせます。憧れて真似していると、その人なりの個性もまじ合わさってまた新しいスタイルが出来上がるものですが、倉持陽一のボーカルスタイルも、まさに唯一無二の魅力ができています。
風になりたい/真心ブラザーズ
こちらは吉田拓郎の『風になりたい』のカバーですが、倉持陽一の拓郎愛を感じる素晴らしい歌唱となっています。真心ブラザーズでは他にも『I'm in Love』など、拓郎楽曲の素晴らしいカバーがあります。
2017年に発売された吉田拓郎のトリビュートアルバム『今日まで そして 明日からも、吉田拓郎、tribute to TAKURO YOSHIDA』の中では、若手バンドのMrs.GREEN APPLEが『流星』をカバーしています。
自身よりも50歳近く若いバンドによって生まれ変わった『流星』には、拓郎も大喜びで「これは凄い!この人たちは間違いなくブレイクする!」と手放しで絶賛しています。これを受けてメンバーの大森はツイッターで「泣きそう。本当に光栄です。」と感激を表しています。
こういった世代を超えて、タイムレスに分かち合えるものがあるのが、音楽の素晴らしさだなと感じます。
『流星』はカバーされながら、今でもCMソングなどとして愛されている
こちらは手嶌葵によるカバーで、そのバージョンがリコー企業のCMに使われているものです。女性が歌う事で、この歌のまた違った魅力が引き出されています。
このように時を経て愛され続けている、タイムレスな名曲となっています。