Fate/Grand Orderの為に作られた『色彩』が最高だと話題!曲について徹底考察
声優に歌手など様々なジャンルで活躍している坂本真綾の『色彩』という曲は、FGOの主題歌です。
この曲の歌詞がまるでマシュのよう、とファンの間では話題なのですが、どうでしょうか?
こちらでは『色彩』の歌詞をたっぷり考察!FGOの世界にあなたを引き込みます!
ひとりになると聞こえるの、苦しいならやめていいと。
ブラックホールみたいに深く、怖くて魅力的な甘い声が。
あなたの口癖を真似てなんでもないと言ってみる。
それが嘘でもかまわない、立ち続ける動機になれば。
主人公は、途中何度も何度も危機に遭います。実際ゲームをプレイしていれば、サーヴァントが全滅してしまう、なんてことはザラです。さらに、こんな強敵に勝てるはずがない、という思いも何度もします。
そしてマシュはそんな中、1部の間はずっと、主人公と共に、文字通り「盾」としてそばにいました。きっと何度も挫折しそうになったことと思います。怖い思いもしたでしょう。そんな時、悪魔のささやきが聴こえます。
辛いならもうやめていいよ、と。
しかし主人公が前に進むかぎり、彼女は共に戦うことを誓うのです。あなた、とは主人公のことでしょう。
「なんでもない」わけがない、しかしそれが嘘の言葉でもいい、ともかく立ち続ける理由になれば、と自分を奮い立たせる様子が目に浮かびます。
すべての命に終わりがあるのに
どうして人は怯え 嘆くのだろう
いつかは失うと知ってるから
あたりまえの日々は何より美しい
私が視てる未来は一つだけ
永遠など少しも欲しくはない
一秒 一瞬が愛おしい
あなたがいる世界に私も生きてる
人は必ず、死ぬ存在です。みんなそれを知っているのになぜ恐れるのか、嘆くのか。
いつかこの人生に終わりがあるからこそ、今見ているものが美しいのではないか、この歌詞はそう訴えています。
もしかしたら「今」見えているものはこれから先二度と見られないかもしれない。人はいつ死ぬか知らされているものではありません。だから、一瞬一瞬の景色を焼きつけておきたい、大切にしたいのです。
今のこの一瞬一瞬が美しい、愛おしいと感じられないのであれば、永遠なんていらない、と彼女は言います。しかしその後の「あなたがいる世界に私も生きてる」を見ると、それはきっとあなたがいるから、主人公と共にいるからこそ、そう思えるのではないか…という意味に解釈できそうです。
もう一つ、これは少しネタバレになりますが、シナリオを進めていくと1部の終盤のほうで、マシュの寿命が告げられるシーンに直面します。この点もおそらくこの歌詞には含まれているのではないかと思います。
サーヴァントは特殊な存在なので「死」という概念がありません。しかしマシュはそうではない。でも、主人公とともに今生きている、ということが幸せだから、永遠なんていらない、と言っているのでは…とも解釈できるのです。
私をたしなめるように
何度も同じ夢を見る
皮肉なほど綺麗な夢
目覚めさせて 逃げたくないの
しかし、そんな彼女をたしなめるかのように、綺麗な夢ばかりを何度も見てしまう…。せっかく「永遠なんていらない」「今生きているこの瞬間が美しい」と強く思っているのにそんな彼女を挫折させようとするかのようです。
人は大体、苦しいことなんかない方がいいと思っていますし毎日何もしなくて楽できたらいいと思っていますし悲しみもない世界がいい、と思うものです。彼女の見る夢はまさにそんな夢なのでしょう。
しかし彼女はそんな綺麗な夢はいらない、逃げたくないから早く目覚めさせてくれと願っているのです。
とても強い人だなと思いますね。
さよならまであなたのそばにいたい
その日が明日来ても惜しくはない
私に色彩をくれた人
あなたといる世界を目に焼き付けたい
赤 青 藍 水 虹 空 色
最期の瞬間まであなたと一緒にいたい、そして一緒の景色を見ていたい、と願うヒロイン。そしてその最期が明日訪れたとしても悔いはない、とも。
「私に色彩をくれた人」
ここ、とてもいいですよね。
あたり前の日々を、つまらない、ではなく「美しい」と感じるようになったのはおそらく「あなた」がいたからでしょう。
それまでモノクロの、つまらない世界にいた自分を、色のついた世界へと変えてくれたのは「あなた」なのです。
そしてその「あなた」と共に同じ世界に生き、一秒一瞬すら愛おしいと思える今が全てなのです。だから、明日終わりがきても惜しいとは思わないのでしょう。
「さよならまで」というのは、上記しましたがマシュそのものの寿命のことなのか、自分たちが負け、人類滅亡の日を迎えるという意味なのか、歌詞からは判断はつきません。
しかしなんとなく、ですが前者のような気がしてなりません。FGOの1部、のことを歌った、のであればなおさら、その気持ちが強いのではないでしょうか。
私は女神になれない
誰かに祈りも捧げない
他人に何言われてもいい
大切なものが何かはわかってる
女神ではないし信仰するべき神もいない自分。女神にはなれない、の部分に少し切なさを感じます。
勝利の女神、とはよく言いますが、もしそうなれたらどれだけ主人公にとって、「あなた」にとって心強い存在になれるでしょうか。しかしどう逆立ちしたって女神にはなれないのです。
かといって神に祈りを捧げることもしない、それなら自分の力でなんとかしてみせる、そんな強い決意が見えるような気がします。
人に何を言われても自分が大切なものがなにか分かっていれば問題ない、そう言いきれるのは本当に強いことですね。
人は弱いもので、いくら「これ」と信じた道があっても、周囲の意見を気にしてしまいがちです。しかしそれでもこのヒロインは自分の大切なもののために突き進みます。
これ以上望むことはなんにもない
私が欲しい未来はここにある
はじめて寂しさをくれた人
ただの孤独に価値を与えてくれたの
私が視てる未来はひとつだけ
永遠など少しも欲しくはない
一秒 一瞬が愛おしい
あなたがいる世界に私も生きてる
そして最後のフレーズ。
彼女が欲しい「未来」とは、「あなた」と共に同じ世界を見ること。それがたとえ苦しいものであったとしても、それでいいのです。
そして、「はじめて寂しさをくれた人」という箇所、ここがとても印象的ですね。
最初から独りであれば、それが当たり前だと思えば「寂しい」なんて思いませんしそんな感情を知らないでしょう。
しかし誰かと出会い、心通わせた瞬間に、「ああ、自分は今まで孤独だったんだ」と感じるのです。
最初から「独り」でいることと、一度誰かと心通わせたあとにまた「独り」になるのとでは全然違いますよね。前者は「寂しい」という感情は知らない、しかし後者は「寂しい」と思うのです。
そしてヒロインにとって「あなた」はそれを教えてくれた人なのです。ここの部分は本当に大きいと思います。この曲の中でも一番深い歌詞ではないでしょうか。
あなたのいない永遠とあなたのいる限りのある人生、彼女は後者を選びます。
愛情とか恋以上の、深い絆を感じさせる素晴らしい曲ですね。
『色彩』の歌詞はマシュから主人公への言葉?
ここまで考察しておいて今更?かもしれませんが、やはりこの曲はマシュからの目線で歌われた曲、いっていいと思います。
FGOをプレイしている方ならなおさら、分かっていただけるのではないでしょうか。
綺麗なものを望む歌は多いです。しかしこの曲ではそんな綺麗な夢はいらない、と歌っています。ここが、「ああ、マシュだな」と思わせるんですよね。
FGO主題歌『色彩』歌詞考察などまとめ
こちらでは、FGOの主題歌ともなった、坂本真綾の『色彩』について、歌詞を深く掘り下げ、考察しました。
一文一文をこうして見ていくと、やはりFGOの世界観とは切っても切れない曲だなと思いますし、彼女がマシュの気持ちを随分と深くまでくみ取って書いた曲だなと納得してしまいます。
FGOをまだプレイしていないという方がいらっしゃるのであれば、是非、この曲にもっと感情移入できるよう、プレイしてみて下さい。おそらくこの曲の良さがもっと分かって頂けると思います。
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