オーケストラピットとは?図を交えてわかりやすくご紹介!
ミュージカルや舞台作品などでたまに耳にする「オーケストラピット」という用語。
このオーケストラピットは大変重要な役割を担うのですが一般的には聞きなれない言葉なので、どう言った意味なのか気になるという方もいらっしゃると思います。
今回はオーケストラピットの意味についてご紹介していきます!
記事の目次
オーケストラピットとは
ミュージカルやバレエ、舞台などを観劇すると、音楽をスピーカーから流さずに生演奏している作品も多く見られますよね。
その場合生演奏するオーケストラの楽器隊が設置される場所を音楽用語で「オーケストラピット」と呼ぶのです。(業界では「オケピ」と略します)
オーケストラピットが楽器を演奏している楽団そのものを指すと理解されている方もいらっしゃるとのことですが、基本的にはオーケストラが演奏するエリアのことをオーケストラピットと呼びます。
オーケストラ隊は普段から生演奏で音を届けるためにホール会場で演奏しています。
しかしミュージカルなど舞台上に設置されていると演者がよく見えないという事態になりかねませんよね。
そのためオーケストラピットはステージよりも下の、更には客席よりも何メートルか低い位置に地下のような形で設置されています。ステージがもう一段穴の中にあると考えても良いかもしれません。
ホールの作りが客席の一部が上がったり下がったりできる仕様になっている場所が多く、この可動式のエリアが重要。
ミュージカルなど生演奏を必要とする作品の時に客席を下げてオーケストラが入る空間(オーケストラピット)を設けます。
今日は特別に、オーケストラピットの設営の様子をお見せします。2021年4月に延期となった新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』でも使用予定ですが、人知れずこんな作業が行われています。 pic.twitter.com/sSxR3rtWPv
— やまぎん県民ホール (@yamagata_bunka) April 4, 2020
こちらのツイートが大変分かりやすいオーケストラピットの空間の作り方を紹介してくださっているのでシェアさせていただきます。
オーケストラを使わない作品の時に客席となっている椅子を全て前に動かして寄せてしまい、そのエリアをすべて下げることでオーケストラピットを作り出します。
エリア自体は可動式ですが、椅子をひとつひとつ手作業で動かしたりと人の手によってオーケストラピットが作り出されているのが分かりますね。
公演後に拍手を熱烈にし過ぎた観客の手から結婚指輪がすっぽり抜けてオーケストラピットに落ちてきて、コントラバスの人が弓の先で渡したらしい😂😂対極線上にいるので気づかなかったけどそんなことってある😂 pic.twitter.com/nfysE63U4Q
— 伊藤あさぎ Asagi ITO (@itoasagi) February 11, 2020
こちらのツイートで紹介されている写真はオーケストラピットからの景色だそう。とても豪華であり贅沢な景色ですね。
オーケストラの団員はステージや客席を地下の穴から見上げる形になるので、下から上演中の空間に向かって演奏を届けます。演者やキャストを下から見上げるなんて普通に考えると非常に珍しい経験ですよね。
オーケストラピットの位置とステージまでは高低差の面でギャップがありますから、演奏がステージの演技などとズレないことがどれだけ素晴らしいことかが伝わります。
オーケストラピットの風景は、高さが高い位置からでしか確認出来ないので演奏風景もステージと併せて観たいという方は上の方から見下ろして観る席でなくてはなりません。
私自身も舞台を観劇した際にオーケストラピットの演奏が気になって演者と同じくらいオーケストラの方を見てしまっていたという経験があります。
あのオーケストラピットの空間の中から演奏してみたいとさえ思いました。
オーケストラの団員しか入ることを許されない、特別な空間であることも分かりますね。
ミュージカルや舞台、歌舞伎やバレエなど様々な機会で生演奏されている時には少しオーケストラピットのエリアにも注目されてみてはいかがでしょうか。
オーケストラピットとステージ上は常に一体感を持ってひとつの作品をつくりあげているはずです。
今日は特別に、オーケストラピットの設営の様子をお見せします。2021年4月に延期となった新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』でも使用予定ですが、人知れずこんな作業が行われています。 pic.twitter.com/sSxR3rtWPv
— やまぎん県民ホール (@yamagata_bunka) April 4, 2020