シーミレ (simile)の記号の意味は?楽譜の読み方を解説!
「同様に」を意味する音楽記号シーミレ (simile)。ピアノの楽譜にもよく出てきますが、「同様に」を繰り返す意味で捉える方も多いのかもしれません。何を同様にするのか?ここでは、シーミレ (simile)の意味と楽譜の読み方を具体的にご紹介します。
シーミレ(simile)とは?
シーミレ(simile)とは、イタリア語で「同様に」を意味し、前の小節や直前の奏法と同様に演奏するよう指示する記号です。シミレと発音される場合もあります。
楽譜では、省略記号の「sim.」がよく使われます。
同様にといっても、反復記号やD.C(ダ・カーポ)などのように同じ音楽を繰り返すのではなく、スタッカートやアクセント、ペダリング、アルペジオなどの奏法を同様にするということです。同じ奏法が続く場合に、シーミレ(simile)を使うことで、奏法の指定を省略できます。
なお、1つの奏法だけではなく、複数の奏法をまとめて省略することもできます。
具体的な楽譜の読み方を以下で見ていきましょう。
シーミレ(simile)の楽譜の読み方(演奏方法)
シーミレ(simile)が使用される例として、代表的なものをご紹介します。
直前にスタッカートがある場合
直前の小節と同様に、スタッカートで演奏します。
直前にアルペジオがある場合
直前の小節と同様に、アルペジオで演奏します。
Ped.simile(ペダル シーミレ)がある場合
直前の同じパターンの音楽と同様に、ペダルを付けて演奏します。
直前に分散和音がある場合
直前の分散和音(和音を構成する音を1音ずつ分けて演奏する)にならい、和音を分散和音にして演奏します。
シーミレ (simile)の終わり(やめどき)
シーミレ (simile)はどこまで続ければよいのでしょう。
直前と同様の奏法で演奏するのは、simile(sim.)と書かれた一小節だけで終わりとは限りません。
以下の場合にやめるのが一般的です。
- 奏法パターンが同じではなくなった場合
- 曲調が変わった場合