コントラバスとウッドベースって何が違う?コントラバスの魅力と共にわかりやすくご紹介

同じ弦楽器にの種類に分類されるコントラバスとウッドベース。一見すると同じ楽器のように見えますが、実は使用用途によって名称が異なるのです。今回は、コントラバスとウッドベースの違いと使用されている楽曲の紹介についてご紹介いたします。

記事の目次

  1. 1.オーケストラにおいてひときわ存在感を放つコントラバス
  2. 2.コントラバスには様々な呼び名がある
  3. 3.コントラバスの演奏方法・有名な奏者
  4. 4.コントラバスを使用した主な楽曲
  5. 5.まとめ

代表的な演奏者

ミルト・ヒルトン

ウッドベースの代表的な演奏者。
伝統的な4ビートのジャズの演奏が特徴的で、「ルイ・アームストロング オールスターズ」としても活動し、伝説的なベーシストとして有名な人物です。

その魅力は、「音の大きさ」。
ウッドベース好きのファンの間では、まだ録音方法が発達していない時期だったにもかかわらず、ウッドベースの音が響き渡る心地よさを体現した演奏であると、評価されております。

犬塚弘

「ハナ肇とクレージーキャッツ」のベーシスト。2020年現在で唯一の生存メンバーとなっている方です。
ハワイアンミュージックやジャズなどへの造詣が深く、1955年にクレージーキャッツへ参加。
植木等さんらとともに、クレージーキャッツとして喜劇に参加する一方で、音楽活動にも勤しんでおりました。

いかりや長介

「ザ・ドリフターズ」のリーダー。コメディアンとして「8時だヨ!全員集合」「ドリフ大爆笑」で活躍し、晩年は俳優として「踊る大捜査線」などに出演し、幅広い世代から人気を博しました。

ベーシストとして、日本における「チョッパー奏法(スラップ奏法)」の元祖と語られることがあります。
自伝では「いかりや奏法」「長介弾き」などと呼ばれることに躊躇いながらも、そのように受け取ってくれたことへの感謝を書き記しております。
 

コントラバスを使用した主な楽曲

ヨハン・バプティスト・ヴァンハル/コントラバス協奏曲ニ長調

ボヘミア出身の音楽家「ヨハン・バプティスト・ヴァンハル」の作品。
ハイドンやディッタースドルフ、モーツァルトと共に弦楽四重奏を演奏したことがあると伝えられております。
数ある作曲家の中で、最初に作曲のみで生計を立てることに成功した人物でもあり、膨大な楽曲が今も残されております。

こちらの作品は、コントラバス協奏曲の中でもとりわけ有名な楽曲となっております。

サン=サーンス/「動物の謝肉祭」より象

フランスの作曲家「カミーユ・サン=サーンス」が作曲した組曲。
全部で14曲から構成されていて、元は室内楽として編曲された作品でした。タイトルには「水族館」「驢馬」「カンガルー」など、様々な動物や生き物たちを模した名前が付けられ、曲調も、どこかタイトルの動物たちを連想させるものとなっております。

「象」は第5楽章で演奏され、重低音ながら軽やかにワルツを演奏するという内容になっております。

マーラー/交響曲第1番「巨人」

オーストリア出身の音楽家「グスタフ・マーラー」が作曲した交響曲。
1884年から1888年にかけて作曲された楽曲で、タイトルの「巨人」はマーラーの愛読書であったドイツの詩人「ジャン・パウル」の小説「巨人」から名づけられたものです。

第3楽章の冒頭部分でコントラバスのみの演奏が存在し、その重々しい音色で観客を惹きつけます。

シューベルト/ピアノ五重奏曲イ長調「ます」

オーストリアの作曲家「フランツ・シューベルト」が作曲した唯一のピアノ五重奏曲。1829年、シューベルトが22歳の時に製作した楽曲で、その若々しい作風から名作と名高い楽曲です。

通常は、ピアノと弦楽四重奏で構成されることの多いピアノ五重奏ですが、この曲の場合、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスで構成されております。他の五重奏とは違う、低音部が充実した作品となっている楽曲です。

まとめ

Photo byBlubberfisch

低音が魅力のコントラバス。

オーケストラにおける花形楽器とは違い、低音部を支える縁の下の力持ちのような楽器として重宝されております。

また、ジャズシーンではウッドベースとして、エレキとは違う味わい深い音色を奏でております。

様々な音楽シーンで愛されているコントラバス、その魅力に浸ってみるのもいいかもしれませんね。

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