コントラバスとウッドベースって何が違う?コントラバスの魅力と共にわかりやすくご紹介
同じ弦楽器にの種類に分類されるコントラバスとウッドベース。一見すると同じ楽器のように見えますが、実は使用用途によって名称が異なるのです。今回は、コントラバスとウッドベースの違いと使用されている楽曲の紹介についてご紹介いたします。
オーケストラにおいてひときわ存在感を放つコントラバス
オーケストラの中でひときわ目を引く大きな楽器がありますよね。
あちらは、コントラバスといいます。
コントラバスは、ヴァイオリンやチェロといった弦楽器に属する楽器ですが、特徴的なのはその大きさ。
主にオーケストラなどでは低い重低音などを担当することが多い楽器です。
コントラバスの基になった楽器に「ヴィオローネ」というものがあります。
これは、ヴァイオリン属ではなく、ヴィオラ・ダ・ガンバ属に属する弦楽器で、その中でも一番低音域を担当する楽器であったとされています。
ヴィオラ・ダ・ガンバ属の楽器の特徴として挙げられるのが、「なで肩の形状」、「ギターのようなフレットが存在する」、「弦の数が一般に6本で4度に調弦されること」などがあります。
コントラバスは現在では、ヴァイオリン属とヴィオラ・ダ・ガンバ属の中間楽器という位置づけになっております。
現在では、フレットのないコントラバスが主流になっておりますが、これはバロック期の後半のチェロの進化に影響されたものとされています。
また、現在では4弦となり、より弾きやすい形に進化しました。
ちなみに、1951年に発売されたフェンダー社のプレシジョンベースは、このコントラバスを基にしたものだとされていて、のちのエレキベースへと発展しました。
コントラバスには様々な呼び名がある
主な呼び名
コントラバス
一般的な名称。
主に、オーエストラなどに携わっている人々からすると、こちらの正式名称で呼んでいる方々のほうが多いようです。
ちなみに、略称で「コンバス・弦ベス」と呼ぶ方も一定層いるのだとか。
ウッドベース
こちらはジャズプレイヤーで多く使用されている呼称で、和製英語となっております。
誕生した経緯は不明ですが、おそらく「エレキベース」に対する言葉として「ウッドベース」が誕生したものだと思われます。
略称として「ウッベ」「アコベ」「ウッド」などがあります。
上記の呼び名の説明をした通り、コントラバスとウッドベースは同一楽器です。
大きな違いは楽器自体にはありませんが、楽器を使用する人やジャンルによって名称が変わるという特徴を持っております。
ちなみに、英語圏では「アップライトベース」「ダブルベース」「ストリングバス」、イタリア語では「Contrabbasso」など様々な呼び方がされております。
コントラバスの演奏方法・有名な奏者
コントラバスはどのように演奏するのでしょうか。
一番、ポピュラーな演奏方法としてはヴァイオリンやチェロのように弓を使用して演奏する「アルコ奏法」が挙げられます。
主に使用される弓として、同属であるヴィオラ・ダ・ガンバ属で使われる弓の形が残っている「ジャーマン・ボウ」と、現代のヴァイオリンやチェロで使用される「フレンチ・ボウ」の2種類が存在します。
下記の動画は、アルコ奏法で演奏されている様子を収めたものです。
一方で、ジャズなどで使用される場合は指ではじく「ピッチカート奏法」が主流とされております。
クラシックでも使用されることはありますが、ジャズなどで使用される場合が多いです。