どうやってコード進行は作られている?ルールと作り方をわかりやすくご紹介
楽器を演奏したり、作曲を始めるとコード(和音)が出てきますよね。
このコードの流れをコード進行といいます。
コードは無秩序に配置されているのではなく、ある一定のルールに従っています。
今回はこのコード進行のルールについてご紹介します。
代理和音も使ったコード進行
先ほど、CメジャーのT - S - D - T(Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ)がありました。
C - F - G(G7) - C
でしたね。
このF(S)を代理和音のⅡmに変えてみましょう。
Ⅰ-Ⅱm-Ⅴ-Ⅰ
ハ長調(キー:C)では、C - Dm - G(G7) - Cとなります。
どうですか?
Fでもいいですが、Dmに入れ替えると徐々に音が上がって行ってますよね。
Ⅰ-Ⅳだと4度音が上がりますが、Ⅰ-Ⅱmだと2度でお隣りの音に移るだけなので、ゆったり感が出るというところでしょうか。
そして、このⅡからⅤに進む進行を特に「ツーファイブ」と呼んでおり、コード進行では欠かせない定番中の定番です。
そして、このツーファイブを活かした更なる王道進行があります。
Ⅰ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴ
ハ長調(キー:C)では、C - Am - Dm - G(G7)となります。
この進行を数字だけとらえて1625進行といい、ツーファイブの中でも欠かせない進行です。
別名、困ったときの1625とも呼ばれ、どうしてもいい曲が浮かばないときは、とりあえずこのコードを鳴らせば1曲仕上がるとまで言われています。
この動画でもツーファイブをかなり丁寧に解説してくれていますね。
最初のⅠ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰから大分おしゃれな感じになっています。
オリジナルのコード進行の作り方
オリジナルのコード進行を作るには、大まかに「キーの設定」→「ダイアトニックコードの確定」→「基本進行の構築」という流れて進んで行くことになります。これまでのルールを踏まえて作り方を見ていきましょう。
キーの設定
まず最初に行うことは、キーの設定です。
作曲するに当たっては、その曲がどの音程の範囲に収まっているか、がキーになります。
通常は、メロディーの最後の音がキーの主音になりやすいです。
例えばチューリップの最後は、ミーミーレーレード~となるので、最後の音がド(C)なのでハ長調となります。
また、SMAPの世界に一つだけの花では、「一生懸命になればいい~」の部分は、「ラーラード#ード#ーシーラーララソーラーラー」となりますので、最後の音がラ(A)なのでイ長調となります。
ダイアトニックコードの確定
キーが決まればその調で使えるダイアトニックコードが決まります。
例えば、キーがC(ハ長調)であれば、C, Dm, Em, F, G, Am, Bm-5となります。
これ以外のコードを使用することもありますが、まずは基本形としてこの7つのダイアトニックコードで進行を進めましょう。
基本進行の構築
次に選んだダイアトニックコードを使用して基本進行を作っていきます。
先ほど述べたとおり、各コードには機能(T,S,D)がありますので、このルールに従って作っていきます。
カデンツのところで紹介した進行を改めてみてみましょう。
T - D - T → C - G - C
T - S - T → C - F -C
T - S - D - T → C - F - G - C
また、代理和音なども使ってみましょう。
C - G - Am (Ⅰ- Ⅴ - Ⅵm:T - D - T)
C - Dm - G - Am (Ⅰ- Ⅱm - Ⅴ - Ⅵm:T - S - D - T)
C - Dm - Em (Ⅰ- Ⅱm - Ⅲm:T - S - T)
C - Em - Am - Dm - G (Ⅰ - Ⅲm - Ⅵm - Ⅱm - Ⅴ:T - D - T - S - D)
最後のコード進行はⅢmがドミナントのように緊張感を持つようにふるまう例ですね。
あとはルールに従って、自分独自のコード進行を作ってみてください。
個性的なコード進行とは?
さて、ここまで基本ルールについて解説してきました。
実際に作ってみると、どうも型にはまっているな?と感じて個性的な進行にならない、と思われる方いらっしゃいますよね。
それもそのはずで、基本ルールに従う以上、一定の枠に収まってしまうのは仕方のないことです。
ではどうすればよいか。
結局、オリジナリティを発揮するにはこの基本ルールの枠から飛び出す必要があるわけです。
皆さんの作曲のお手伝いができるように、いくつか個性的なコード進行をご紹介しましょう。
例えば、キーを移動(転調)したり、ダイアトニックコード以外のものを使用したりするわけです。
ちょっとおしゃれなコード進行5選
・C - G - Am - Em - F - C - F - G
循環コードの王道であるカノン進行です。パッヘルベルのカノンという曲の進行からこの名前がついています。
・Am - F - G - C
T - S - D - Tの頭のトニックが代理和音になっています。小室哲哉の曲によく使われているので小室進行などとも呼ばれています。
・C - B♭ - F - G
ノンダイアトニックコードのB♭がアクセントになっている進行です。通常のダイアトニックコードにはない響きがおしゃれです。
・C - E7 - Am - D7
こちらもノンダイアトニックのE7を使用しています。ミスチル風ですかね。
・C - CM7 - C7 - A7
Cのドの音がド→シ→シ♭と動いていきます。このような1つの音が段階的に動いていく進行をクリシェと言います。
ドリカムのLove Love Loveで使われている進行です。
まとめ
いかがでしたか?
個性的なコードを作るためには、ルールを超えるといいましたが、やはりそれには理論があってそれを外れるとしっくりしないコード進行になりがちです。
皆さんもぜひオリジナリティあふれるコード進行を見つけてくださいね。
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