【弦楽器】の種類・特徴について一覧でご紹介
弦楽器には大きく分けて3種類あることを知っていますか?その3つがさらに枝分かれしてできた種類を見ると、弦楽器にはかなりの数があるようです。いろいろな楽器を知ることで音楽そのものを、今以上に何倍も楽しめます。弦楽器の種類を厳選して一覧にし、特徴などまとめました。
弦楽器とは
「弦楽器」とは名前の通り、弦を使って音を鳴らす楽器です。
どういった方法で音を出すかによって、3つの種類に分けられます。
1つは撥弦楽器(はつげんがっき)といい、ギター・エレキベース・箏など弦をはじくことで演奏する楽器がこれに当たるものです。
2つ目は擦弦楽器(さつげんがっき)で、これは弓や木の棒などで摩擦することによって音を出すバイオリン・胡弓・馬頭琴などがこれに分類されます。
3つ目は打弦楽器(だげんがっき)で、本体の中の弦を叩いて音を出すピアノなど打楽器や一部の和楽器などのことです。
その楽器によって使われる弦の素材や弦の本数は様々で、一口に「弦楽器」と言ってもサウンドや音域はそれぞれ全く違ったものになります。
弦楽器の種類
撥弦楽器・擦弦楽器・打弦楽器の3種類に分けられる弦楽器ですが、私たちがよく目にする「弦楽器」を一覧にしてみました。
特徴や音域、それぞれどのような違いがあるのか見ていきましょう。
弦楽器の種類①:バイオリン
バイオリン(violin)は擦弦楽器で「Vn.」「Vi」と表記され、バイオリン属にあたる楽器で一番小さく高い音域を出せる楽器です。
オーケストラでは最前列にバイオリンが並ぶことが多くなります。
全長約60cmで、重さはだいたい300~600gです。
カントリーミュージックで演奏する場合はバイオリンと呼ばず「フィドル」と呼ばれています。
弦楽器の種類②:ビオラ
ビオラ(viola)は擦弦楽器で「Va」「Vla」と表記され、バイオリン属の中で中音域のサウンドを奏でる楽器として知られています。
見た目はバイオリンとほぼ同じですが大きさが違い、全体の長さは約70cmです。
楽器の中で最も人の声に近いと言われています。
弦楽器の種類③:チェロ
チェロ(cello)は擦弦楽器で、ヴィオロンチェロ(violoncello)とも呼ばれ「Vc」の略号を持ちます。
バイオリン属の仲間で、中低音の音域を出す楽器です。
形はバイオリンと同じですが大きくて重いので、床に置いたブラックホールに棒(エンドピン)を差して支えながら演奏します。
本体はバイオリンよりも大きいですが、弓は短いのが特徴です。
1つの音を長く伸ばすロングトーンが心地よい、厚みのある音が出ます。
弦楽器の種類④:コントラバス
コントラバス(contrabass)は「Cb」が略号で、バス(ベース)・弦バス・ダブルベース・アップライトベース・ウッドベースなど多くの異名を持っています。
バイオリン属の仲間ですが、ヨーロッパで生まれた楽器「ビオローネ」から派生してできた楽器なので、ビオローネ属の仲間だと考える人も多いようです。
擦弦楽器で他のバイオリン属の弦が4本なのに対し、コントラバスは5本あります。
低音域を担当する楽器で弓で演奏するのはもちろん、指で弦を弾いて短い音を出す「ピチカート」や、弦を叩いて弾く「スラップ奏法」などの演奏法にも向いている楽器です。
弦楽器の種類⑤:箏
日本の伝統的楽器である箏(こと)は撥弦楽器にひとつで、柱(じ)という支柱で音程をつけます。
琴(きん)と呼ばれることもありますが、琴(こと・きん)とは別の楽器です。
全長約182cmで、弦は基本的に13本あります。
弦楽器の種類⑥:琴
古来より日本で演奏されていた琴(こと・きん)は、撥弦楽器のひとつです。
箏(こと)と見た目が似ており間違えられることが多いですが、箏と違って琴には音程を調整する柱(じ)がありません。
琴は弦を押さえて音を調整します。
弦楽器の種類⑦:ギター
ギター(guitar)は撥弦楽器のひとつで、アコースティックギター・エレキギターがあります。
ピックを使ってストロークやアルペジオを弾く奏法や、指で爪弾く指弾き、叩いて弾くスラップ奏法、弦を押さえる代わりにスライドバーという筒を指にはめたり持って弦に当てて音程を調整する奏法などなど、色々な弾き方をしているプレイヤーが多いのが特徴です。
基本的に弦は6本ですが、12弦ギターなど種類がたくさんあります。