【ディズニー】ピノキオ主題歌として有名な『星に願いを』とはどんな曲?歌詞から独自に徹底考察!

ディズニー映画「ピノキオ」に使われている主題歌の「星に願いを」は誰でも1度は聞いたことありますよね。あの美しいメロディーはディズニー映画などのディズニーロゴ登場時のBGMとしても使われています。今回はこの「星に願いを」はどんな曲のか改めてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ディズニーの代表的な名作「ピノキオ」
  2. 2.主題歌は誰もが耳にしたことのある、ジミニー・クリケットが歌い始める『星に願いを』
  3. 3.原題は『When You Wish upon a Star』。和訳しながら徹底考察
  4. 4.まとめ

Fate is kind
She brings to those who love
The sweet fulfillment of
Their secret longing

運命は優しいもの
運命は愛するものを与えてくれる
密かに憧れていることを優しく叶えてくれる


憧れに対して思いが強ければ、運命がそれを叶えてくれる。
その思いが強いほど願いが叶うということでしょうね。

何事も簡単に願いが叶うことはありません。
時にはくじけそうになることも多々あるでしょう。

でも、運命はそんな時もあなたを優しく見つめて、きっとあなたを導いてくれるのでしょう。

Like a bolt out of the blue
Fate steps in and sees you through
When you wish upon a star
Your dreams come true

青空をさく稲妻のように
運命は突然訪れるのです
星に願いをかけるとき
きっとあなたの願いは叶うでしょう


運命はいつも突然やってきます。
それは稲妻が訪れるように。
いつも夢を強く願えば、気づけば実現しているのでしょう。

星や天には昔から特別な何かがあると信じられてきました。
夢を叶えることに身分や地位は関係ありません。
運命はいつも平等で、思いが本気であれば必ず自分に味方してくれるはずです。

改めて全体を見てみると、「When You Wish upon a Star」のフレーズが歌詞の中に3回も出てくるんですね。

星に願いをかける、星に特別な力があると思いたいのは、万国共通なのかもしれません。

日本語版「星に願いを」

せっかくなので、日本語版歌詞も見てみましょう。
日本語詞で有名なのは島村葉二さんが訳したものです。

輝く星に心の夢を
祈ればいつか叶うでしょう
きらきら星は不思議な力
あなたの夢を満たすでしょう

英語版では「強く思う」とか、「身分や地位は関係ない」というようなメッセージ性が強い詞になっていました。
一方、日本語版「輝く星」とか「きらきら星」というような空の美しさが前面に出ています。
そして、「星がきっと願いを叶えてくれる」と「不思議な力」が働いてくれるといっています。

英語版では叶えるのは「自分」なのに対し、日本語版では「星が導いてくれる」というようなニュアンスになっているでしょうか。

人は誰もひとり
哀しい夜を過ごしてる
星に祈れば淋しい日々を
光り照らしてくれるでしょう

英語版ではこの部分、「運命」とか「愛するもの」、あるいは「叶える」というキーワードがありましたね。
ここでも思いの強さが夢につながるんだ、夢は叶えるものという強いメッセージ性が出ていました。

一方、日本語版では「哀しい夜」には星が「光照らしてくれる」という言葉になっています。
物悲しいよるも一人ぼっちじゃないんだよ、お星さまもついているよ、というような感じでしょうか。

この辺りは英語版と日本語版では異なる世界観を描いています。

英語版と日本語版を改めて比較してみると・・・

これまで英語版と日本語版を比較してきました。
決定的な違いは、英語版では「星に願いをかければ、きっと思いは叶うもの」というメッセージ性が強いもの、一方の日本語版は「星空は美しい、きっと一人ぼっちの夜もそばにいるよ」という星空の魅力を歌っている部分です。

この辺りは、国民性からくるピノキオの物語のとらえ方の違いに由来するのかもしれません。

原作が作られたディズニーや作詞のネッド・ワシントンはアメリカ生まれ。
アメリカは、夢は希望を実現することに貪欲なアメリカンドリームのお国柄です。
映画「ピノキオ」では、最終的に自分の命を投げ出してゼペット達を救おうとします。
主人公ピノキオはゼペット達を助けることが自分の願いだと強く思い、自らの命を顧みず行動に出ました。
そして、その願いは叶えられることになります。まさに「星に願いを」の歌詞で歌われたメッセージが実現されています。
また、「身分や境遇の違いは関係ない」というような多様な人種が暮らすアメリカならではの歌詞も出てきます。

一方の日本語詞は、ピノキオの描写される世界観を忠実に再現したようです。
ゼペットが星に願いをかけ、夜寝静まったあとに起こる物語に焦点が当たっています。
このシーンでは、ゼペットが星に願いをかけると、翌日ピノキオに生命が授けられ、ゼペットの思いが叶います。
まさに、星が願いを叶えてくれることを美しいメロディーと日本語詞で再現しています。
日本では自らが道を切り開いていく、というより何か不思議な力が自分を導いてくれるというような世界観が根底にあるのかもしれませんね。

こうしてみると、日本語は「日本語訳」ではなく「日本語詞」であるいっても良さそうです。

もちろん曲を聴いても英語版、日本語版とも優劣は決められません。
どちらの詞も素晴らしい作品だと思います。

言うまでもなく、どちらも名曲であることに間違いないでしょう。

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まとめ

以上、「星に願いを」に込められた英語版、日本語版それぞれの意味を見てきました。

英語版は運命に対する力強い思いが夢につながることを歌っていました。
日本語版では、空にきらめく星にはきっと願いをかなえる力があることを歌っていました。
それぞれ国民性からくる世界観の違いが浮き彫りになりとても興味深かったと思います。

これからもたくさんの人に歌い継がれていく名曲として歴史を刻んでいくことでしょう。

もし、どこかでこの曲を耳にしたら、「こんなことを歌っているんだな」と思い出してくれたらうれしいです!

Photo by Tatiana_0000

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