【映画】大ヒットを記録した「海猿」主題歌シェネル『ビリーヴ』ってどんな曲?ストーリーにぴったりな曲を徹底考察

シェネルの『ビリーヴ』は映画「海猿」の4作目主題歌として起用され、大変なヒットを記録しました。『ビリーヴ』の歌詞が素晴らしく、主人公とヒロインの関係にぴったりだと話題にもなりました。
こちらではシェネルの『ビリーヴ』の歌詞を徹底考察、どんな歌なのか解説します。

記事の目次

  1. 1.幅広い世代から絶大な支持を誇る大ヒット映画「海猿」
  2. 2.映画「海猿」は豪華なキャストにも大注目が集まっていた
  3. 3.映画「海猿」4作目の主題歌はシェネルの歌う『ビリーヴ』
  4. 4.主題歌シェネル『ビリーヴ』ってどんな曲?
  5. 5.シェネルの歌う海猿主題歌『ビリーヴ』まとめ

幅広い世代から絶大な支持を誇る大ヒット映画「海猿」

シェネル ビリーヴ
Photo by Dick Thomas Johnson

「海猿」は佐藤秀峰による漫画で1999年から2001年まで、ヤングサンデーにて連載されていた作品です。作品は2001年で完結しているのですが、2002年にテレビドラマ化、そして2004年には映画化もされ、大変人気を集めている作品です。

海猿は海上保安官の仕事を題材にしたもので、主人公仙崎大輔の活躍を描いた作品。作中の事故や事件は実際に起こったものをモチーフにしたものもあり、この作品で、海上保安官の仕事というのがどんなものか、広く世間に知られたところもあると思います。

「海猿」とは作者による造語なのですが、今や海上保安官の仕事をそのように総称するようなところも見られます。それほどに人気があった、話題となった作品であるということですね。

「海猿」は2002年にNHKでドラマ化、そして2004年に全く別のキャストでの映画化ののち、2005年にその同じキャストでフジテレビで連続ドラマが放送されました。

その後、同じキャストによって映画は4作目まで制作され、公開されています。映画は作品には沿っておらず、オリジナルのストーリーを展開しています。

映画「海猿」は豪華なキャストにも大注目が集まっていた

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映画「海猿」はその豪華なキャストにも注目が集まりました。

主人公の仙崎大輔には伊藤英明、そして仙崎の恋人からのちの妻となる伊沢環菜(3作目から苗字が仙崎となる)には加藤あい、仙崎の同僚であり、バディを組んでいる吉岡哲也役には朝ドラなどでも活躍する佐藤隆太が抜擢されています。

その他、脇を固めるキャストも、三浦翔平や時任三郎、濱田岳、仲里依紗など、本当に豪華な映画となっています。

映画「海猿」4作目の主題歌はシェネルの歌う『ビリーヴ』

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今回こちらでは、映画「海猿」の4作目となった「BRAVE HEARTS 海猿-UMIZARU-」(2012年7月に公開)の主題歌となったシェネルの『ビリーヴ』を取り上げようと思います。

4作目、「BRAVE HEARTS 海猿-UMIZARU-」は原作では最終話で描かれたジャンボジェット機が海上着水をしたエピソードを実写化した形となりました。

この作品の主題歌となる『ビリーヴ』を歌うシェネルはオーストラリア出身の女性歌手。2007年に『ラブ・ウィズ・DJ』でデビューし、日本でたくさんの支持を得ました。

その後、久保田利伸の『Missing』の英語カバー曲などを収録したカバーソングアルバム「ラブ・ソングス」を発表、日本で35万枚を売り上げる大ヒットとなりました。

「海猿」の主題歌に抜擢された『ビリーヴ』は彼女の同タイトルのアルバムに収録され、2012年7月に発売されています。2018年に、フル配信でのミリオンが認定されました。
また、洋楽アーティストとしては初となる、レコチョク週間ランキング5冠を立達成するなど、まさに記録づくし、驚異のヒット曲なのです。

日本語は会話としてはあまりうまく話せない彼女ですが、曲は英語と日本語交じりの歌詞となっています。しかし歌では非常にナチュラルな発音で、日本語と英語が混じっていてもまったく違和感を感じさせません。

主題歌シェネル『ビリーヴ』ってどんな曲?

シェネルの『ビリーヴ』は「海猿」のストーリーにぴったりな曲となっている?

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シェネルの『ビリーヴ』は壮大なバラード曲となっており、歌詞も「相手を乞う」「ずっとそばにいる」「あなたへの気持ちは変わらない」というようなメッセージソングになっています。

海猿は恋愛がテーマではありませんが、壮絶で迫力ある海での人命救助の様子と並行するように、主人公の仙崎と、妻の環奈との絆の様子も描かれていきます。
特に、環奈は恋人であり夫となった仙崎が命の危険にも関わる仕事をしている中、それをただ「待っている」ことしかできません。

筆者個人としては、そのあたりにこの『ビリーヴ』がとても合っている、そう思いました。

それでは『ビリーヴ』のMV動画などと合わせ、歌詞の意味を徹底考察していきましょう。

シェネル『ビリーヴ』歌詞の意味を徹底考察

Destiny..
この出会いは奇跡のように
ほら、君と二人巡り合えた
Suddenly...
You have changed my life
その全てが、いま
きらめきを放つ memories
明日への ray of light
輝く空に続く道

動画はオーケストラをバックにしていて、彼女の歌声がとてもよく映えていますね。会話としての日本語はあまり話せないようですが、歌詞の日本語はとても流暢でとても日本語が話せない、とは思えません。

Destinyの意味は「運命」。2人の出会いは奇跡、運命である、としています。
海猿の仙崎と環奈に例えるなら、全く違う職種の2人が出逢い、惹かれたところですでに「運命」「奇跡」だったと言えるでしょう。

「Suddenly,you have changed my life」の意味は、ある日突然、あなたはわたしの人生を変えた、となります。
あなたとの出会いは人生をも変えてしまうほどのものだったのです。人生を変えるほどの出会い、そうあるものではありませんよね。

離さない(I Believe)
このまま
たとえどんなことがあっても
もう離れない(I Believe)
必ず
君といくよあの場所へと
一人じゃない
I'll be by your side
信じる勇気を
強く胸に抱いて
I Believe

サビ部分は大変壮大な構成になっています。洋楽ラブバラード的といっていいほどの盛り上がりを聴かせてくれています。シェネルの歌唱力があってこそでしょうね。
そして、このサビ部分は当時よくCMでも流れていました。「海猿」を知らない、という方にも、この部分は聞いたことがある、と耳馴染みのある方も多いでしょう。

『ビリーヴ(Believe)』という言葉は「信じる」という意味ですが、海猿のストーリーと合わせるなら、環奈が仙崎を「無事に帰ってくると信じて待つ」ことに当てはめられると思います。
そして「もうどんなことがあっても」離さない、離れないと、決意を強くしているのでしょう。

そして過酷な人命救助の場所へと向かう仙崎、もちろん彼には仲間、同士がいるわけですが、彼もまた、「自分は一人じゃない」と環奈からの思いを忘れずにいる、その気持ちにもこの歌詞のフレーズはぴったり合います。

「I'll be by your side」は環奈から仙崎への言葉、思いでしょう。「BRAVE HEARTS」の時にはすでに結婚し、子供ももうけていた2人ですが、だからこそ、無事で帰ってきてほしい、無事に家族のもとへと帰りたい、そんな気持ちが強くなるのでしょう。

シェネル ビリーヴ
フリー写真素材ぱくたそ

Silently...
言葉なんていらないから
そう、君がそばにいるならば
Hand in hand
はじめは小さな力でも
We can make it through
大きくなる
希望の ray of light
輝く空に続く道

そばにいるだけでいい、言葉はいらない、そばにいればそれだけで気持ちが伝わるから、ということでしょう。
「Hand in hand」とは手を繋いで、手を取り合って、というような意味になります。
たとえ最初は小さな力だったとしても、2人で手を取り合えばうまくいく(make it through)と歌っています。
1人では非力だったとしても2人の想いがあればどんな困難だって打ち勝つことができる、そういうことだと思います。
1番にも出てきましたが「ray of light」は一筋の光、という意味です。空から降り注ぐその光は逆にいえば輝く空に向かってのびる一筋の道、ということになりますね。
 

変わらない (I Believe)
想いは
たとえどんなことがあっても
もう怖くない(Don't be afraid)
'Cos I'm with you
共に描く未来の先へ
一人じゃない
I'll be by your side
信じる勇気を
強く胸に抱いて
I Believe

どんなことがあっても揺らぐことのないこの想い、これはあなたを好きだという気持ちのことでしょう。
この曲の歌詞の印象的なところは、「一緒にいてほしい」、ではなく、「一緒にいる」としているところだと思います。相手にお願いするのではなく、自らそうするという姿勢の表れ、それは相手にとってどれだけ心強いことでしょうか。

「I'm with you」というありふれた言葉にも、とても深い、強い意味が込められているように感じます。
そして、「共に描く未来」という力強い言葉が印象的ですよね。既に2人は結ばれることが前提で、一緒に歩もうとしているのです。
そして「一人じゃない」と再び言っています。これは自分へ言い聞かせているのではなく、お相手に向かって発している言葉だと思われます。
なぜなら「I'll be by your side」と「わたしがあなたのそばにいる」、と言っているからです。
「そばにいてほしい」と言わないところが、いいんですよね。

I'll be strong いまなら
振り返らない
乗り越えていくyou and me, yeah
この地球(ほし)の上で
繋げてゆく愛は消えないから
I Love You

2人で一緒にいる今なら、きっと強くなれる。どんな困難も乗り越えてみせる。
そして「振り返らない」という言葉が決意の強さを表していると思います。
2人で歩むことを後悔しない、この気持ちは変わらない、そういうことでしょう。

「この地球の上で」、と「地球」というワードを持ってくることで壮大さを感じさせます。シンプルに「I love you」とつづるのがいいですね。

シェネル ビリーヴ
Photo bymarcelkessler

離さない(I Believe)
このまま
たとえどんなことがあっても
もう離れない(I Believe)
必ず
君といくよあの場所へと
一人じゃない
I'll be by your side
信じる勇気を
強く胸に抱いて
I Believe

そしてラストはサビのフレーズを繰り返します。映画のための書き下ろしではないようですが、それにしてもこんなにぴったり、主人公の仙崎と、その妻となる環奈との関係、2人の、とりわけ環奈の心情に寄り添うような形の曲になっているのは奇跡ですよね。

特に環奈が恋人であり夫の仙崎を想う姿、待つ姿はまさにこの曲の歌詞とぴったり合うなと感じます。

力強いラブソング、シェネルの歌唱力があってこそ、映えるのでしょうし、心に響くのでしょう。

シェネルの歌う海猿主題歌『ビリーヴ』まとめ

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こちらでは、映画「BRAVE HEARTS 海猿-UMIZARU-」の主題歌に抜擢された、シェネルの『ビリーヴ(Believe)』について、ヒットの背景や歌詞の意味の考察などをまとめました。

海猿のイメージが強い曲ですが、とても力強いラブソングなので結婚式などにもぴったりかもしれませんね。仙崎と環奈の結ぶ強い絆のように、この2人のようになりたいと願うご夫婦はきっと多いことでしょう。

曲だけでももちろん良いのですが、興味があれば是非映画のほうも見てみてください。映画「海猿」を見れば、よりいっそう、イメージがわきやすく、また感動すること請け合いです。

何があっても信じる心、強い心があればどんな困難も乗り越えられる、『ビリーヴ』はそんな素晴らしい歌詞の曲でした。

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