音楽は睡眠の質に影響を与えるのか?聴くべきタイミングやジャンルについてご紹介
現代人の多くが悩みを抱えている『睡眠問題』の対処法として、音楽が有効であるといわれています。どのようなジャンルの音楽を、どんなタイミングで聴けばどういった効果があるのでしょうか?今回は睡眠と音楽の関係を掘り下げていきます。
睡眠時に音楽をかける派?かけない派?
最近、しっかり眠れていますか?夜なかなか寝付けない、あるいは眠りが浅くて疲れがとれないなど睡眠に関する悩みは、現代人の多くが抱えているのではないでしょうか?
眠りに関する対処法は多く存在しますが、快眠法の1つとして『音楽』が有効であるとされています。あなたは眠る時に音楽をかけますか?それとも何もかけないで眠りにつきますか?
何もかけないという人にとっては、眠る時に音楽をかけるなんてとんでもない!うるさくて寝られやしないよ!と思うかもしれません。
しかし、電車に揺られながら一定のリズムで刻まれるガタンゴトンという『音』には、多くの人が眠りに誘われた経験があるのではないでしょうか?
ラジオの音声を聞きながら眠りにつく習慣がある人も、意外と多いようです。ラジオなどの一定のトーンは聞いていると安心感があり、眠りに誘われるものがあります。
音楽は睡眠の質に影響を与えるのか
厚生労働省の調査では、成人の約20%が睡眠に関する何らかの悩みを抱えているという結果が出ています。
『眠りが浅いため、疲れが抜けない』『夜中に何度も起きてしまう』
『朝すっきり起きることができない』など、眠りの質が悪いことが主な原因となっています。
それでは、なぜ眠りの質が悪くなってしまうのでしょうか。様々な原因が考えられますが、脳がリラックスできずに緊張状態にある、ということが大きな要因となっていることは間違いがありません。
そこで、音楽によって脳をリラックスした状態に導くというのが『音楽療法』と呼ばれるものです。音楽を聴くことによって脳をリラックスさせ、余計な緊張をほぐし、質の良い睡眠へと導いてくれる手助けとなるのです。
いつ、どんな音楽を聴くのが睡眠に良いのか
それでは、どんなタイミングでどのようなジャンルの音楽を聴くのが良いのかを見ていきましょう。
歌詞が入っていない音楽
人間は言葉をどうしても、耳で追ってしまう習慣があります。特に意味のわかる言語でしたらなおさら言葉の意味を追ってしまい、そのことによって頭が働いてしまい、脳は活動モードになってしまいます。
そのため夜眠る前のBGMには、なるべく歌の入っていないインストゥルメンタルの楽曲がオススメです。眠る30分前にはなるべくパソコンのモニターやスマホの画面を見ることは避け、ゆったりとした気持ちになるようなインストの楽曲を、できるだけ小さめの音量でかけておくことが良いでしょう。
自然音が入った音楽
川のせせらぎや小鳥のさえずりなど自然の音を録音したものを、目を閉じて聴いていると、まるで森の中でハンモックにでも横たわっているかのような気持ちにさせてくれます。
ビルの中や都会では、なかなか聴くことができない自然音には、人間の気分を良くさせてくれる『1/fゆらぎ』といわれる癒しのリズムが含まれています。
『1/fゆらぎ』を脳が感じるとα波と呼ばれる、リラックスした状態の脳波が出て、心身ともに落ち着いた状態になれるのです。
本当は実際に森の中で大きな木にでも横たわり、目を閉じて聴く水の音や鳥たちの歌が一番オススメのBGMなのですが、なかなかそこまではできません。
忙しい方にはこの曲のように、自然界の音を取り入れたヒーリングミュージックを聴くのがオススメです。やはり眠る30分前には心を穏やかに、目を閉じて静かな音量でかけておきましょう。
単調で心地良い反復のある音楽
こちらは自然音とは逆にデジタルなサウンドで、シンプルな構成を繰り返し、徐々に変化していくアンビエントミュージックと呼ばれるジャンルです。
目を閉じて聴いていると、サウンドから感じさせられる静かな広がりは、夢の中の世界かと錯覚するような抽象性があり、いつかどこかで見たような景色でもある気がします。
シンプルなフレーズが繰り返されることによって、心地よさと安心感で心身ともにリラックスし、快適な眠りにあなたを誘います。
オススメできない音楽
反対に眠る前にはあまりオススメできないジャンルの音楽もあります。刺激が強かったり、頭を使ってしまうものは快眠を遠ざけてしまうので、なるべく避けるべきでしょう。
なかなか眠れない時に、逆にあまりに難しい本を読んで寝落ちしてしまう方法もありますが、快眠がお約束できるとは言い難いです。(笑)
激しい音楽
Rage Against The Machineのようなエモーショナルなロックは、魂を揺さぶられ、勇気と力が湧いてくる素晴らしいものがありますが、静かに眠る前に聴くには、あまりふさわしくはないかもしれませんね。
歌詞が聞き取りやすい音楽
あいみょんはとても歌詞が聞き取りやすく、幅広い年代の人から愛されるアーティストです。歌詞もとても良いので思わずその歌詞世界に引きずり込まれて、言葉を追ってしまいますが、そうすると頭が冴えてしまってよく眠れることができなくなってしまいます。
あまり歌詞が聞き取りやすく、かつ魅力的で歌詞を追ってしまう楽曲は、睡眠の前には避けた方が良いかもしれません。
音楽は睡眠の質に影響を与えるのかまとめ
私たちの健康な暮らしに重要な関わりのある、睡眠と音楽の関係について考えてきました。
快適な睡眠のためには、眠りにつく30分前にはスマホやパソコンのモニターを見るのはやめ、歌詞の入っていないゆったりとした音楽や自然音が入っている楽曲、アンビエントミュージックなどを静かな音量で流しておくと、快適な眠りにつくことができそうです。
もちろん、個人の好みや趣味がありますので、あなたにとっての快眠ミュージックを見つけていただけたら幸いです。