クラシックをより楽しむための聴き方は?色々な視聴方法ご紹介
レコードがCDになり、ダウンロードからサブスクへ……。メディア(媒体)やライフスタイルの変化にともなって、クラシックを含む音楽の聴き方は多様化しています。本記事ではクラシック音楽を何で聴くか、その楽しみ方を聴き方別に紹介していきます。
生活の中により簡単に結びつけられ始めた音楽
クラシック音楽が生まれた時代、聴衆はコンサートなど生演奏を聴くしか音楽を鑑賞する方法がありませんでした。しかし、19世紀に蓄音機が発明され、それが円盤型のレコードへと発展すると、音楽を「その場でないどこか」で楽しむことが実現しました。レコードはその後、長らく音楽を記録するメディアとして君臨しました。クラシック音楽の名盤も多数生まれました。
20世紀中ごろにカセットテープが開発され、それとともに「ウォークマン」に代表されるポータブル音楽プレーヤーが開発されると、音楽に「持ち運ぶ」という要素が加わり、より多くの場面で音楽を楽しむことが可能になりました。
そして現代。音楽は電子データとして流通するようになりました。ダウンロードコンテンツを購入するという段階を経て、現在は一定額の料金を支払って沢山のコンテンツを楽しむ「サブスクリプション」で音楽を楽しむスタイルが台頭しています。
多様化する「聴き方」
このように、音楽の聴き方は記憶媒体やプレーヤーの進化によりどんどん私たちの生活に近づいて来ていて、いまでは生活と結びついていると言っても過言ではありません。そのくらい、音楽は身近な存在になっているわけです。また何で楽しむか、その聴き方は多様化しています。それはポピュラー音楽だけでなく、クラシック音楽も例外ではありません。
クラシックをもっと身近に!あなたは何で聴く?
時代とともにクラシック音楽の聴き方は進歩・発展を続けてきました。その中には残念ながらすたれてしまった媒体もありますが、レコードやCDなど、新しい聴き方が現れてもまだまだ現役という媒体もあります。そもそももっとも原初的な生演奏という聴き方は現在でもクラシック音楽を楽しむ王道の聴き方としてその位置を占めています。
新しいものが出るたびに古いものが消えていくのではなく、聞き方が多様になっていくのは音楽の1つの特徴と言えるでしょう。では何で聴くか。どう聴くか。以下、クラシック音楽の聴き方をご紹介していきます。
王道!コンサートで生のクラシックを聴く
やはりライブ感という意味では、生演奏のコンサートに勝るものは無いでしょう。少し敷居が高いという印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそんなことはありません。まずは王道のコンサートで聴くという楽しみ方について紹介します。
クラシック音楽のコンサートと聞くと、格調高くて少し敷居が高いイメージがありますが、生で演奏を浴びるという得難い「体験」ができるのはコンサートの右に出るものはありません。
クラシック音楽のコンサートと一言で言っても、その規模はピアノのソロコンサートから室内楽、オーケストラのコンサートまで多岐にわたります。また、プロの音楽家によるコンサートもあればアマチュア音楽愛好家によるコンサートもあります。
では、どのようにしてクラシック音楽のコンサート情報を集めればよいのでしょうか。たとえば各種チケットサイトで検索すれば全国の有料コンサートの情報を集めることができます。全国のクラシック音楽のコンサート情報を集めたサイトもあります。以下に紹介するのは「全国クラシックコンサート情報 - コンサートスクウェア」というサイトです。有料・無料はもちろん、子供と聴けるなどのタグ付がされており、自分に合ったコンサートを探すことができます。
「体感する」という聴き方
日本全国でプロアマ、様々なコンサートが開催されています。コンサートのだいご味は生で音楽を聴くという「体験」です。プロの演奏家による第一級の演奏を求めるのも良いですし、身近なところで開かれているアマオケ(アマチュア・オーケストラ)やピアノリサイタルを聴くのも良いでしょう。
クラシックを「観る」!VODサービス
映像でクラシック音楽を楽しむ方法もおすすめです。コンサートホールでは見えない角度から演奏家や識者の姿を観ることができます。これまではBSやCSの番組をオンタイムで観たり録画したりして楽しむ方法が主流でしたが、近年VOD(映像配信サービス)が充実しつつあります。月額料金を支払えば音楽を観たい時に観るという鑑賞方法が実現します。また、視聴方法もTVだけでなく、スマホやタブレットで視聴が可能なサービスが多いです。いつどこで何で「観る」か。多様なライフスタイルに合わせた目で見る音楽鑑賞は今後ますます発展していくと考えられます。
日本で視聴できるVODサービス
CSのクラシック音楽専門チャンネルだった「クラシカ・ジャパン」が「クラシカ・ジャパン プラス」としてクラシック音楽の映像配信サービスを展開しています。
フランス発のクラシック音楽動画配信サービス「medici.tv」もクラシックのVODサービスとして知られています。日本語のサイトもありますので安心して視聴することができます。
「ベルリン・フィル デジタル・コンサートホール」は最高峰のオーケストラ
として知られているベルリンフィルハーモニー交響楽団が提供する映像配信サービスです。過去の貴重な映像から最新のコンサートまで、名演奏がアーカイブされています。
重厚なクラシックを家で!レコードで聴く
古いメディア(媒体)と思われがちですが、多くのクラシックファンはレコードで聴くというスタイルにあこがれや敬意を持っています。CDなどほかの媒体に移殖されていないレコードがあるという事情もありますがやはり重要なのはその音質と円盤を置き、針をおろすという贅沢なひと手間でしょう。また、新作も出ていますが中古レコードから掘り出し物を探すなど、コレクター的要素もあります。
家を豊かな音楽空間に。オーディオ機材に凝るという聴き方
また、レコードの再生はプレーヤーだけでなくアンプやスピーカーなど機材をそろえて凝るという楽しみ方があります。いわゆるオーディオ機材です。環境をカスタムしたい方や家に手間暇かけた音楽鑑賞空間を作り上げたい方にはこちらの面でもおすすめです。エントリーモデルから壮大で深いオーディオ「沼」まで、ライフスタイルに合った聴き方を探してみましょう。。